『平凡』 二葉亭四迷著
平易な文体で丁寧に描写されているのでまるで目の前の出来事のように思えますやっぱり著者の人生が胸の痛む中で感じられます著者の幼い頃の思い出の中にお祖母さんのことがたくさん出てきますが他の家族には、気難しく頑固だった祖母が著者をとても可愛がった様子を読んでいるとババ馬鹿と言われている私の事のように思います幾何、解析、方程式、が、大の苦手で毒を飲む気で辛抱して勉強したが鵜のようなもので試験が終わると全部吐き出してしまったとの箇所では同じ思いで、笑つてしまった中学を卒業して、東京の学校へ行くのですが親にはその経済力がなく苦労の末親類に下宿するも、殆ど書生扱いをされたでも、此処で初恋のような青春の日々のことが正直に描かれています『人生の意味など考えるひとは自殺する』著者の、この言葉が胸に響きます非常に心打たれる滅多にない名作です