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テーマ:老化に関するニュース(32)
カテゴリ:妄想
ヨーロッパやアメリカでは認知症の発現率が減っているという大規模疫学調査の結果がでています。
認知症の発現率が減ったとしても老人人口が増えれば認知症患者数は増えていきます。特に高齢者が急増している日本や韓国では高齢者の数の増え方が大きいので、発現率が少々減っても患者数は増加していくしかないでしょう。 認知症の原因と見なされているベータアミロイドの蓄積に対する薬剤はことごとく失敗しています。現在はベータアミロイドの少量蓄積の発見方法とそれに対する介入(薬剤投与や生活習慣の改善)が期待されていますが、少量蓄積者に対する薬剤の臨床試験方法はどうするのでしょうか。 エンドポイントを認知症の発症とすると膨大なコストがかかります。また、ベータアミロイドの蓄積速度を抑えるに関しては1年ぐらいの連続投与によって臨床試験は可能かもしれません。 久山町の疫学調査の結果では認知症の危険因子としては高血圧、糖尿病、リスク回避因子としては「主食(米)に偏らず、積極的に野菜や牛乳・乳製品を摂取する食事を心掛けるよう伝えることが認知症の発症リスクを下げるには有用となる」という結果があります。 前向きの疫学調査ですが、発症率を減らすためには介入試験を行って検証する必要があります。中年、晩年の高血圧の人に関しては、降圧剤治療で血圧が低下しているかどうかも因子になりえると考えられます。(単純にベータアミロイドが発生しても血圧が高ければ流されてしまうのではないかという仮説です。) 高血圧治療剤は脳血管や心血管の事故の発生率を下げることは明らかになっていますが、認知症の発現率、全体としての健康寿命の増加に対して意味があるかどうかのデータは今まで見たことがありません。(ご存じのかたは教えてください。) 仮説としては高血圧で治療しなければ認知症が増加する。高血圧で血圧を下げ続けると中年や老年では認知症が増加するということを検討した臨床試験の存在です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年06月06日 10時47分16秒
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