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アラ還の独り言

2017/08/13
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テーマ:働き方(38)
カテゴリ:哲学
今年になって3番目のADHDの治療薬「インチュニブ®錠1mg・3mg」が発売されました。類似薬効比較方式(Ⅰ)で補正加算はなしです。(比較薬はストラテラです。)

最初にでたコンサータも1日薬価は同じくらいです。

コンサータはメチルフェニデートの徐放剤です。
メチルフェニデートそのものはリタリン錠という名前で抗うつ剤、慢性疲労、ナルコレプシーの治療薬として用いられていました。

日本でも1961年に薬価収載され、再審査も終了しています。うつ病の抑うつ作用に関しては、現在発売されている最も新しい薬よりも即効性で確実な効果を示します。

しかし、リタリンには依存性があり、またうつの場合には症状改善時に自殺企図のリスクが高まります。実際に依存性を持ったうつ病患者が自殺したことが問題になって、リタリンに関してはナルコレプシー以外の効能はなくなりました。ここで問題にすべきはリタリンの処方を漫然と行っていた医者の方にあります。

コンサータはADHDの問題行動を抑えるのに切れ味がありますが、12時間の徐放性ですが、血中から消失するとその効果は消えます。ですから、朝、学校へ行く前に飲むと、ほぼ正常な学校生活を送ることは可能ですが、帰ってきて効果が切れるとまた家庭で問題行動を起こします。

結局コンサータにしても対処療法であり、ADHDという病気を治すものではありません。今のところはADHDの子供が問題行動を抑えることは、年齢を重ねることによって徐々に改善することが分かっています。認知行動療法によってその効果は促進することも明らかになりつつあります。

問題は注意欠陥に関して、年齢を重ねることによっても改善しない場合が多いということです。脳の一部に遺伝性ではない欠陥があるということが分かっていますので、現在の脳に関する研究がさらに進めば根治療法が見つかるかもしれません。

コンサータはリタリンと成分が同じことから悪い薬であると断言する方がたくさんおられます。くすりは逆さまから読むとリスクとよめるようにどんな薬も副作用が存在します。また切れ味の鋭い薬ほど、副作用が強いことはよくある事です。

コンサータは効果がある間には食欲不振が続き、給食を食べることができない場合が多くあります。しかし、学校に行っている間だけ効果を示すような服用をしているかぎり依存性となる可能性はかなり低くなります。土曜日曜に関しては休薬していても問題はありません。

漫然と使うと大変危険な薬である事は間違いありませんが、学校で問題行動を抑えることだけに絞ればかなり有用な薬です。

コンサータに続くストラテラとインチュニブに関しては即効性は認められていません。最低2週間飲み続けてやっとすこしおとなしくなる程度です。長期投与によってスコアが改善するようなデータが示されていますが、先ほど述べたように年齢を重ねることによってスコアは改善します。

対処療法の薬はステロイドと同じで漫然と使うのではなく、必要最小限に使うことが大切です。また、お医者さんや臨床心理士の方は薬の性質とその他の認知行動療法(ADHDでいえばペアレントトレーニングやソーシャルスキルトレーニング)を重視して、本人が社会生活を送れるような行動療法に力を入れる必要があると思います。時間がかかり、実際に質の高い認知行動療法を行える人材が病人に対して少ないことは明らかです。

働き方改革にはソーシャルスキルトレーニングが必要な人に行き渡る政策も必要かと思います。






Last updated  2017/08/13 07:56:06 PM
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