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心のトラブル110番

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2004年04月07日
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カテゴリ:心・旅
 カラスは不吉の鳥だという。たしかに、色は黒くて、
くちばしが太く、見た目にもかわいげがない。わが家
の前の公園で、ここ二、三日、十羽ほどのカラスが群
れ、カーカーと騒々しい。夕方になると、一段と鳴き
声を高め、付近の空を飛び交っている。

 「いやだねぇ」。住民も気が付き、不安げに空を見
上げ、カラスの飛ぶあとを追っている。一人の子ども
が勇気を出して、カラスが飛んでいる真下へ近づいた。
と、カラスは急降下。子どもの頭を直撃しょうとする。
次に、大人が行く。やはり、カラスは同じように攻撃
してきた。ほかの数羽のカラスは、まるで援護するか
のように、付近を威嚇飛行していた。

 次の朝、原因が分かった。羽を傷つけた子ガラスが
一羽、ヨタヨタと歩いて姿を現したのだ。ほとんど飛
べないくらいの重傷らしい。カラスたちは、この子ガ
ラスを守ろうとして、あるいは励まそうとして、付近
を離れないというわけだ。急降下して人間を攻撃した
カラスは、多分、親だったのだろう。

 人間世界では、最近、親が子どもを虐待して殺した
り、捨て子をしたりする事件が後を絶たない。母性愛
の美しさ、尊さがうたわれたのは過去の時代で、今は、
母性喪失の時代だという人もいる。

 終戦直後ならいざしらず、現代は物質的には不足は
ないはず。いくら価値観が変わったからといって、自
分の子どもがかわいくない親はないと思うのだが、ど
うなのだろう。

 子を守ろうと必死になっている親ガラス、それに協
力する仲間たちのけなげな姿…その行為に心を打たれ
たのだろうか、一人のお年寄りが、パンくずを子ガラ
スのそばに置きに行った。その夜、私もまねをして、
少々の肉を箱に入れ、親に悟られないようにコソッと
置いてきた。





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最終更新日  2004年04月07日 14時13分46秒
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