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カテゴリ:正岡子規
この日、子規は目の調子が悪いので、黒眼鏡をかけました。そのためか、周りの音が気になります。巡査が来て大声で喋っていたのでまる聞こえです。 この日の夜には、中国の素麺がでました。叔父からの頂き物ですので、加藤拓川からの贈り物でしょう。素麺は、中国から奈良時代に伝わった食べものです。もともと索餌(むぎはな)と書き、宮中での儀式などに使われていました。いわばうどんのルーツなのですか、それをさらに伸ばして細くしたのが素麺になります。小麦粉でつくられたフォーといったところでしょうか。 十月廿四日 朝 便通 牛乳一合 ビスケット 黒眼鏡をかけて新聞を見る 午 マグロのさしみ 粥二わん 里芋よき芋也 なら漬 柿二つ 巡査来り玄関にて、夜間戸締の注意をなす声聞ゆ「そーですか 三人ですか 雇人は居ませんか」大声を残して帰り去る 虚子来る 焼栗を食う 虚子余の旧稿(新聞の切抜)を携え去る 晩 便通及繃帯取替 さしみの残り 飯二わん 茄子 松茸 鮭の味噌漬 支那索麺(過日叔父の恵まれしもの) ナラ漬 葡萄一房 柿一つ 不折妻君柿苹果を贈り来る 夜九月十三夜也 庭の虫声なお全く衰えず 月は薄曇なりと 夜半より雨 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.03.29 19:00:06
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