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人生復刻版

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Aug 15, 2015
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父の弟は

戦争末期に徴兵されてすぐに命を落とした。

父から戦争のことは何も聞いたことはない。

自分の弟は軍国政権の犠牲になったし、

父自身敵性言語の英語の教師だったから、

何もないはずはない。

唯一、父は身体検査で問題があり、

まだ徴兵前だったことは聞いたことがあるだけだ。



1945年夏のお昼前だったか、

玄関でラジオを聞いていた。

親たちのやり取りは知らないのに、

僕の中ではその昭和天皇の放送が

暗黒時代の終焉と、新時代の夜明けを意味していた。

その少し前、

その玄関に訪ねてきた仁王立ちの憲兵のニジョウ氏が

何やら親たちに威圧的に話しているのが

映像のように脳裏に残っている。

逆光のその男のシルエットとともに。


そしてその男は、

陛下の放送後まもなく、

街から消えて行った。

その男が住んでいた場所は

長年僕には忌まわしい場所だった。

今そこは、

書店になっている。


かくして70年前の今日、

日本人の中の無垢な国民は解放され、

外国の関与がなかったら生まれなかったであろう平和憲法の加護のもとに

国際的にも独自な発展と

おそらく世界でいちばん好感度の高い国民性を育ててきた。


今の日本国憲法は、

あの戦争の取り返しのつかない歴史的犠牲によって生まれた。

戦争の犠牲者を悼む心が本当にある者なら

今の憲法を死守し、

さらに進化を目指すべきである。

セレモニーに身を包みながら、

憲法を蹂躪するような政治家は

欺瞞の塊である。






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Last updated  Aug 15, 2015 03:04:21 PM
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