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テーマ:F1 2004(287)
カテゴリ:diary (etc.)
朝3時、時計のアラームが鳴る。
宿がちょっと鈴鹿から離れていたこともあり、16万人という今まで見たことも囲まれたこともない数の人間と、噂の鈴鹿渋滞に立ち向かうべく、朝4時にホテルロビー集合と決めて昨夜は各自部屋に解散した。 アラームを止める。とりあえず、眠い・・・ヘタしたら、いつもは寝る時間かもしれないっちゅーの。 寝ぼけた頭を奮い立たせて身支度を整え、4時ジャストにロビーにおりる。ソファーに目をやると思わず眠気が吹き飛んだ。 なんと全員そろってる(*_*)あたし、ビリ。 昨日もそうだったが、このメンバで時間10分以内に集まること自体が奇跡的なのに、今日に至っては集合時間ジャストに全員お揃いですかい?!みんな、本当に寝たの??? とりあえず、気合はバッチリってことか。 4時といえど、空はまだ真っ暗な夜だった。昨日、夕飯から戻ったときにF1観戦らしきグループをホテルの駐車場で数組見かけたが、さすがにこの時間から動き出してないみたい。あたしら気合入りすぎ!?それともビギナーだから??? 近くのコンビニで朝食を買い込み、いざ出発。鈴鹿へGO!GO! 鈴鹿までは、この企画の言いだしっぺ&取りまとめを率先して担当してくれていたN女史がハンドルを握ることに。 彼女は、ほんわかイメージの外見にそぐわぬファーストインファーストアウトのかなり男前な運転の腕前の持ち主だ。自分が運転する車で鈴鹿にアプローチすることで、気分を盛り上げたいのだと言う。これまた男前である。 順調過ぎるほど順調に高速を進む。まわりにそれらしい車が増えてきた。こんなに朝っぱらだというのに。 鈴鹿ICは出口渋滞していた。うひゃ~、まだ5時半前だよぉ??? 10分ほど並んだのだけど、駐車場には亀山ICが近そうだということで、急遽、列を抜け亀山ICへ向かう。 これが結果的によかったらしい。結局、昨日の出発から鈴鹿の駐車場まで、あたしたちは渋滞知らずで到着してしまった。 (駐車場はサーキットではなく、少し離れたHONDAの工場の敷地内だったのが、実は帰りも功を奏していた。) サーキットまではシャトルバスを使うことにした。 Staffの人かと思うようなHONDAのドライバーシャツ(っていうの?)を着込んで、チケットパスを首からさげた人たちが、ぞろぞろと道を歩いているのが窓越しに見える。(彼らはれっきとした一般人の方々であります、はい。) ぉぉぉぉうぉぉぉ・・・・ なんか盛り上がって来ましたよ~ あたし、鈴鹿に来ちゃったんですね~ きゃぁ~ 園内はもうたくさんの人たちで大賑わい! とても朝6時過ぎとは思えない・・・(^^; オフィシャルグッズやお土産のお店や、チームブースなどを覗きながら観戦席を目指す。あたしたちの席はF2エリアのHONDA応援席。ちょうど第1&2コーナーを曲がったS字に続くストレートのあたり。歩くと意外と遠い・・・ きゃぁぁぁ~~~~!!鈴鹿サーキットだぁ~!!! スタンドに入ってコースを見たときは、やっぱり感動しましたねー。 午前9時、まだ路面が濡れている中、予選スタート。 ものすごい爆音。これが噂に聞いてたF1のエンジン音!! すごい、すごい、すごい!!それしか言葉が思いつかない。 マシンによってエンジン音が微妙に違っているのも、はっきりわかる。 とにかく、すごい、すごい、すごい!! 我らがB・A・R HONDA ニッポンのHERO 佐藤琢磨 チームメイト、J.バトンを抑えて予選4位!! すごい、すごい、すごすぎる!! 予選途中、琢磨くんがトップタイムを記録したときは、思わず目が潤んでしまった。 目の前を走りすぎるたび、全身に鳥肌たてて見てました。 予選のあと少しして、ドライバーズパレードが行われた。F1ドライバー全員がオープンカーに乗って、にこやかに手を振りながらサーキットを一周してくれる。いわゆるファンサービス。 でも史上初の予選本戦同日開催の今日でも、やっぱりやらなくちゃならないんだ・・・まったくドライバーも楽じゃない仕事なんだね。 とりあえず、うちのメンバの女子チームはオペラグラスでかぶりついてた(笑)「いやぁ~ンっ、Kimiホントにかっこいぃ~よぉ~」だって。 本戦は2時半から。 午前中は薄曇だった空もだんだん晴れてきて、気づけば肌がジリジリ暑い。 やった!本当に台風一過の晴天になった!! チケットの特典でついてきた幕の内弁当をほおばりながら、本戦までの時間を過ごす。(期待してなかったのだけど、これが意外と美味しいお弁当だった) それから、帰りの渋滞を危惧して、ちょっとだけ昼寝もしてみた。 午後2時。いよいよ本戦スタート準備。 場内に軽快なアナウンスが響き渡る。(そう、あのTV中継でよく聞いている声!) うひゃぁ~、なんか緊張してきたぁ~ 近藤マッチがグリッドでスタート直前インタビューするという。佐藤琢磨選手の声が場内いっぱいに響き渡る。と、同時にすごい歓声。 うわぁぁぁぁ~~~、ホンモノだぁぁぁ~~~ 今、あたしは琢磨くんと同じ空間にいる。 そして、今、目の前でF1のレースが始まろうとしてるんだぁ~~ 君が代の歌が響いた。 大多数の観客がチームキャップをかぶって応援しているのだけど、みな脱帽して君が代を静かに聴く。 いよいよスタート。 ・・・緊張。 きれいなスタート。バトンに抜かれたものの、琢磨くんはグリッド順位の4位をキープ。いい感じだ。 速い。とにかく速い・・・!! 予選は1台ないしは2台以上は視界にはいることはないが、本戦は20台が一斉に目の前を次々と通りすぎてゆく。 そのエンジン音といったら・・・!!もうこれは、完全にクセになります。病みつきです。 体全体で感じる音。とにかく気持ちいぃぃぃぃ~~~!!! 周回を重ねていくと、やがてシューマッハ、独走体勢に。チームとドライバーがうる覚えのあたしには、どれが先を行く車で、どれが周回遅れの車なのか、皆目見当もつかなくなってくる。何度もしつこく順位を確認しちゃってすいませんでした(^^; お隣に座ってたOさん。 でもね、シューマッハは目でみてわかるくらい明らかに速いのである。前を通り過ぎるたびに、客席で思わず笑いが起こってしまうくらい。 「はははは・・・。わかったよ、あんたは速い!速いことはよぉっくわかった・・・!」 もう、笑うしかないって感じ。 絶対あれ、できてる成分が違うんだって。車もシューマッハも。 いや、マジで。 今、何周目?! 順位もわかんないんだから、何周したかなんて当然数えてるわけない! 『現在51周目。残りあと2周です。』 エンジンの爆音をかき分けて、実況の声が聞こえてくる。 えぇぇぇぇぇっっっ~~~!? 残り2周!? 約1時間半が1秒も飽きることなく、本当にあっという間に過ぎてしまった。 いつもTVで見るF1の最後のほうの記憶は、必ずといっていいほどないのに(爆)放送時間が悪いって話もあるが。 まさに手に汗握りっぱなし。 琢磨くんは順位をキープして4位でゴール。残念ながら表彰台には届かなかったが、堂々の入賞。立派な成績だ。 最終周、あたしたちは彼とマシンに精一杯の拍手を贈った。 帰り道、ひどく落胆した様子だったメンバの一人が呟く。 「なんか知らないうちに私は物凄く(琢磨くんに)期待してたんだなって、よくわかった。でも、1年前なんて、完走しただけでも大喜びだったし、入賞したときにはそれこそ嬉しくて大騒ぎしてたんだよね・・・それが、今じゃ表彰台にあがれなかったと落ち込んでる私がいるんだ。勝手だよね・・・」 「でも、それだけ凄い選手に成長したってことだよね!」 彼女は最後に明るく笑顔でそう締めくくった。 来年も鈴鹿に観に来るって心に決めたな、絶対あれは。 さすがに帰りの激混ぶりは凄かった!応援席から出口まで、前を見ても後ろをみても大量の人、人、人・・・。恐るべし16万人の人間。サーキットを出ても周辺の道路の車は両斜線とも1ミリも動いてない。これが噂に聞いてた鈴鹿渋滞ってやつか・・・確かに歩いたほうが早い。 あたしたちの車がある駐車場まで30分くらい歩いたけど、その間、1台も車に抜かれなかったし。 帰りも激渋滞している鈴鹿ICを避けて亀山ICに向かったらかなりすんなり高速に乗れた。 鈴鹿ICに集中するのは絶対カーナビマジックだと思う。 ただ、事故渋滞もあったりして行きよりは時間がかかって、深夜2時に横浜到着。それからメンバ全員の家をぐるりとまわって、あたしがレンタカーを返しに行ったのが午前4時。 さすがに疲れました・・・。 最後、レンタカー屋につきあってくれた若手ドライバーSくん。本当に感謝です。 ともあれ、今回のF1観戦は素敵な経験だったな。 最後まで楽しく無事に過ごすことができた、素敵な仲間達にも感謝。 F1観戦。お金もかかるし時間もかかるし労力使うし、決して楽チンなイベントでは、ない! でも、それ以上に感じるものが大きいんだ!!何を隠そう、あたしも来年もまた観に行きたいぞ。 どうぞ機会があれば、あの空気を感じてきてください。 世界最速の男達を、自分の目で見てきてください。 絶対、それだけの価値、ありますから。 --- 最後までお読みいただいて、本当にThanks!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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