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ユーカリの木陰で里の行

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2019.11.12
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カテゴリ:マックあつこ著書


11月4日の日記『Tamagoー39歳の不妊治療』の「プロローグ」と「1 三十九歳の誕生日」​の続きです。

 さくら さくら さくら

 義父母の家を訪ねれば、パーティーというより「良い子のお誕生会」が待ち受けていた。ビクトリア朝の門には、この国でお子ちゃまパーティの目印とされる風船の束が括りつけられて、無邪気な歓声が通りにまで聞こえてくる。噴水とバラ園が見事な裏庭も今日はさながらプレイグラウンドか仮設遊園地ってところ。ジャンピングキャスルって、お城の形をした巨大なトランポリンが運び込まれて、腕白坊ややおしゃまさんたちが駆け回っているんだから。

 ぬぁぁにがわたしのパーティーなんだか! 本当に、見渡す限りの家族連れ。ここで子どものいない成人はわたしたち夫婦だけだろう。ガーデンパーティーと聞かされて、白いパンツスーツに幅広の帽子まで被ってきた自分が完全なる間抜けに思えた。このパーティーにドレスコードがあるとするなら作業着か戦闘服。涎やゲロ、もしくはトマトケチャップやチョコレートアイスクリームのこびり付いた手でいつ触られてもパニック発作を起こさないよう、誰も彼もが完全武装しているみたいだ。あ、でももう一人、浮いた女性が。オペラ歌手も顔負けのド派手なドレスを着て、ちょこまかと駆け回っている。

「ディア、ディア、マイディ~ア」

 ルパートの母親、ローズ・ミラーが片手をひらひらさせて飛んできた。幼いころの記憶がふっと蘇る。今気づいたけど彼女って、ディズニーの『シンデレラ』に出てきたチビで太っちょのおばさん妖精・・・何て言った? そう、メリーウェザーだ…に似ていない?

「ルパート、マイ・リトル・ボ~イ」

 義母はひしっと息子をかき抱くやキスの雨を浴びせかけ、今日もパワー全開だ。何が「私のちっちゃな息子」なんだか。傍らで白けるわたしをよそに夫はにこにこと笑っている。

「あぁら、月子、マイディ~ア、ハッピーバースデー!」

 彼女は振り返るや今度はわたしを引き寄せて、大げさな仕草の割に、キスは真似だけ。義母のキスマークなんてご免だけれど、結婚後一年くらいはその露骨な態度の違いに戸惑ったものだった。人種差別か移民排斥でもされているのかと思った。けれど今ならわかる。半生を子育て一筋に費やしてきた彼女は自分の子を溺愛しているだけで悪気はないのだ。たぶん。言うならば、そう、血縁差別ってところだろうか。

「ありがとう、ローズ」と頷きながらも身を引き姿勢を正して、義母との間に微妙な距離を保とうと試みる。それにしても、義母を「ローズ」と呼び捨てにすることには未だに少し抵抗がある。日本なら「お義母さん」と呼ぶのだろうけれど、英訳して「マザー・イン・ロー」では不自然だし、「ミセス・ミラー」だと他人行儀なうえ自分も同じ。「ミセス・ローズ」だなんて、ファーストネームに敬称はつけないし…。などと、当初は戸惑ったものだった。ルパートは、相手が親だろうと上司だろうと年上だろうと、敬称無しのファーストネームで呼び合うのがこの国の流儀なんだから「ローズ」でいいんだ、と笑っていたけれど、やはり気は引けてしまう。儒教的バックグラウンドに育った身には馴染み難いものがあって。

「それでマイディ~ア、あなた、いくつになったの?」

 そう義母が微笑んだとき、二年近い付き合いですっかりシステム化した体内トラブル早期発見アラーム装置が早くも唸り始めた。微笑み返しながらも心は合気道の構えを取る。

「三十九歳ですけど」

「そう」と、三拍分の間。そして、溜息。続き、いかにも気を取り直しました、と言わんばかりに首を振り、義母が優しげに頷く。

「でも諦めないことよ、マイディア。今から頑張れば三十代出産も夢じゃないんですからね。大丈夫、来年の誕生日は喜びで迎えられるよう、私も応援していますからね」

「はあ」

「はあって。ねえ、わかるでしょう。子どもはいくつになっても産めるってもんじゃあないんですよ。うちの人の継ぎ接ぎ心臓だってこの先、何年もつことやら。だから私もね」

「母さん! それより双子はどこなのさ」

 妻の殺気を察知したルパートが、慌てて母親を遮った。夫の体内でも早期警戒システムが二十四時間体制で作動している。彼の、とりわけ嫁姑紛争用プログラムは優秀になりつつある。

「ああ、どこかしら? 疲れてお昼寝しちゃったかな? あの子たち、ふふっ、今日はもうご機嫌でねぇ。お利口さんだから自分たちのバースデーパーティだってわかっているのかもしれないわね。一歳になったばかりだっていうのに大したものですよ。ふふふっ、家系かしらねぇ」

 祖母バカ笑いを顔に貼り付けたまま、義母はまたもや振り返った。

「でもね月子、年のことは必要以上に気にしないのよ。国連で統計とってるかは知らないけれど、四十過ぎて初産の女だって、世界にはたぶん探せば大勢いるはずですからね」

「お言葉ですが、ローズ、わたしは少しも気にしてなんていませんから!」

「あら、そうなの」と義母は、大いに気にしろとでも言いたげに肩を竦め、背を向けて歩き出した。その丸い背中に空手チョップを食らわせたい衝動を堪える。彼女ときたらいつもこうなんだから。口を開けば、孫、孫、孫。

 実はわたし、妊娠しているんです。

 そう言えたら、どんなに素晴らしいだろう。今朝の基礎体温表とルーン占いを思うに、悔しさも募る。でもこの場で懐妊宣言をする根拠が三十六度九分と石占いだけでは…。わかってる、どう考えても早急だってことは。

 双子の母親(ルパートの妹でもあるわけだけど)は、噴水の向こうで授乳をしていた。メリンダはユーカリの木に凭れ、ピクニックマットに両足を投げ出して、双子の頭を右手に一つ左手に一つ、ラグビーボールよろしく抱え持ち、二人同時に授乳中。

 迫力だ。初めて見たときには度肝を抜かれたものだけど、子どもが一歳児になった今ますます凄みが出てきたな。それでも目のやり場に困っているなんておくびにも出さず、義理の妹と挨拶を交わした。人前でTシャツの裾をたくし上げて赤ん坊にお乳を上げるのは、抱っこと同じくらい自然な行為だと言わんばかりの笑顔を振り撒いて。だって市電にも授乳シートを設けろとかいう新聞の投書を読んだばかりだったし、ここにも数人はいるかもしれない独善的フェミニストの方の注視を引いて、また日本社会に潜むゲイシャ文化について意見を求められでもしたら、面倒だから。

「あなたこそ、誕生日おめでとう」とメリンダは、こちらの頭から爪先までを一瞥してから微笑んだ。

「今日はずいぶんと素敵なのねぇ。その服は東京で?」

「ええ、まあ」と曖昧に答え、双子への贈り物を押し付けた。わかってる、この服装では誰から見たって「どーてことないイベントに只一人、張り切ってきた女」の図だってことは。

 メリンダの方は腰まで伸びた金髪をひっ詰めて、楽なのだろう、いつも同様ジャージ姿である。良く見れば整った顔立ちをしているから、化粧してお洒落でもすれば人目を引く美人なのだろうけれど、妊娠授乳肥りから脱却できないのか、ころころママって感じだ。

 メリンダと彼女の夫のトニーには、まだ二十代だっていうのに既に子どもが四人もいる。六歳のリンダと五歳のジェーン、そしてこの一卵性双生児のジェシカとバネットと、娘ばかり四人。学生結婚だって話だからおおかた「できちゃった婚」なんだろうけれど、詳しいことは知らない。プライベートな話をするほどわたしたちは親しくない。赤ちゃんの排便状態や歯の数なんかに心を砕いてきた四児の母親と、クライアントの利益率や自分の残業手当の増減に目を尖らせてきた女、二人の会話がどう盛り上がるって言うんだろう?

「あぁ、それ、ベイビー服なの。一歳児が何を欲しがるかわからなくて。あら、ルパートは?」
プレゼントを渡したところで、夫が消えているのに気がついた。

「ああ、兄貴ならダッドを手伝いに行ったけど」

 一瞬目眩がした。嘘でしょう、こぅんな期間限定お子様一ドルセットキャンペーンを打ち上げたマクドナルドみたいな空間に一人、置き去りにされてしまっただなんて! しかも眼前にはローズとメリンダ。わたしがミラー家で最も苦手とするペアである。こんな状況に比べれば、無口な義父と肉でも焼いていたいけど、この国でバーベキューは男性の役目ということになっている。迂闊に手伝って、日本女性のフェミニスト的立場を悪くしたくはないし。とにかく、子どものことを聞かれてしまう前に何か話題を探さなければ…。「無難なファミリー会話のいろは」から、そうだ、お天気の話なんかは?

 ここメルボルンは、オーストラリア大陸東南部に位置する人口四百万人都市である。気候は日本に比べて夏は涼しく冬は温暖。なのだけど、日にも年にも変化が激しい。起きたときは夏だったのに、お昼を食べたら冬になっていたなんてことも日常茶飯事で、夏なのにコートを羽織るかと思いきや、真冬にTシャツ一枚のオージーとすれ違ったりする。衣替えで箪笥の入れ替えをするなんて、あり得ないコンセプトだと思う。かつ雨量が絶望的に乏しくて、「今年の旱魃は例年になく深刻です」なぁんてニュースを例年やっていたりする。庭の水撒きから洗車から水規制は年々厳しくなるし、お天道様の話題なら確実に九分間は愚痴で盛り上がれるはずなんだけど。

「今日は」と言いかけたときメリンダが腰を上げた。おお、縦抱きだ。右腕に一人、左腕に一人、双子は六十年代に流行った抱っこちゃん人形よろしく二の腕にひっ付いている。

「ハッロー、マイベイビーズ、グランマァの方に来てくだちゃぁい。ご機嫌いかがでちゅかぁ?」

 不自然に声を裏返し、義母が一人を抱き上げた。メリンダはもう一人を(それにしても、いつにもまして見分けがつかないな)膝に乗せたまま、器用にわたしからのプレゼントを開け始める。

 綺麗に包装された箱の中から〈ベイビー・ディオール〉のワンピースが覗く。クリーム色とピンクの色違い。そう、ディオール。フランス直輸入のそれに、あろうことか大枚をはたいてしまったのだった。オーストラリア老舗デパートの子供服売り場に立つや、並み居るベイビー服の愛らしさに理性を失ってしまったから。トチ狂いの衝動買い。それにしても小さいってだけで堪らなく愛しい気持ちにさせられるのに、このデザインといったら。フリルひらひらフランス人形みたいな服なんて奇跡としか言いようがない。自分にそんな少女趣味があったなんて驚きだけど、本気で夢想してしまったのだった。いつかこんな服を娘に着せて・・・。

「ありがとう、月子。かわいいのね。でもこれ、洗濯できるのかな? 乾燥機にかけても大丈夫かしら? えっと、表示は…」

 だけどメリンダは眉を顰め、嘘でしょう、洗濯表示なんかを捲っているじゃあないの! 

「やだ、表示がフランス語。えっと、あ、英語も」

 ああ、もう、こんなことなら店員に頼んで、値札を取り忘れてもらうんだった。

「ああ、メリンダ、それ、ベイビー・ディオールだから。しかもパリ直輸入の」

 ああ、いやだ、またわたしったら! メリンダの前だと必要以上に嫌味な女に成り下がってしまう。

「ディ…オール。すごいのね。そうだ、月子、私たちからもプレゼントがあるのよ。今年は家族を代表してママが選んだの。ママったら、どうしても自分が選ぶんだって張り切っちゃって。マ~ム、月子へのプレゼントは?」

「ああ、そうそう。月子、ディア、とっておきのプレゼントですよ。気に入ってもらえること請け合うわ。今取って来ましょうね」

 言うが早いが義母は孫をわたしに押し付け駆け出した。両腕にとたんにずしりと重量感。

「けっこう重いのねぇ。これ、二人も抱いてるの?」

「十キロよ。大したことないわ、毎日抱いているとね」

 そうか、一歳児の双子の母親の日常は二十四時間二十キロの筋トレであったか。さっきまで贅肉の固まりだと思い込んでいたメリンダの二の腕が、とたんに荘厳に見えてきた。

「で、月子の方はどうしてた?」

「どうって、相変わらずよ。英語とヨーガと家の改装」

「聞いたわ、進学するんですって。MBA? 大したものね」

「そうでもない。ただMBAは昔からの、なんていうか、夢だったから。でもまだ入学先が決まったわけでもないし。まあ、これからよ」

「そう。三十九歳で学生かぁ。いいわねぇ、月子は自由で。進学だって留学だって、望めば何だってできるのよねぇ。子どもがいないんだから」

 悪かったわね、いい年して子無しで。カチンときつつも微笑み返す。

「でもメリンダ、あなただって育児の手が離れたら」

「ああ、いいの、私は。この子たちがいてくれるだけで幸せだもの。嫌なこととかあってもね、子どもたちの寝顔を見ていると吹っ飛んじゃう。そんなの大したことないってそう思えてくる。こんな気持ち、月子、あなたにはわからないでしょうけれど」

 ありがとう、メリンダ、また今日も地雷を踏んでくれて。彼女と話していると、訝りたくなることが多い。嫌味か皮肉か、単に無神経なだけなのか、真意は測りかねるにしろ神経が逆撫でられてしまう。実はメリンダ、わたし妊娠しているの。ああ、そう言い返すことができたなら。だけど現実は言葉もなく、ただ義妹の幸福の源って存在を抱かせてもらっているんだ。

 当のベイビーは、件の寝顔ではなくて、笑っていた。何が嬉しいんだか小さな手足をばたつかせている。その笑顔を見ていたら、ふいに胸が熱くなった。タンポポの綿毛みたいな髪、マシュマロの頬、ぷっくりした手足。赤ちゃんの身体って、どうしてこんなにもやわらかいのだろうか。温かいんだろうか。どうしてわたしたちは子どもに・・・。

「月子、ディ~ア、お待たせ。ハッピーバースデー」

 感傷に沈みかけた心は、だけど義母の登場で吹っ飛んだ。ローズがわたしの腕から赤ちゃんを取り上げて、かわりに包みを押し付けてくる。

「さあさ、開けてちょうだいな。探すの、苦労したんですからね。メルボルン中探し回ったくらい。あぁ、だからって恐縮しなくてもいいのよ。喜んでもらえれば本望ですからね」

 プレゼント一つに恩着せがましくも急かされながら包みを開ければ、なんのことはない、本である。タイトルを和訳すれば、なになに・・・、

『まだ産める 更年期前にできること』。

 一瞬目が点になってしまった。けれどローズは横から手を伸ばし、ページを捲りつつ、いつもの調子でまくし立ててくる。

「ほら見て、マイディ~ア、素晴らしいでしょう。あなたを妊娠しやすい身体に変えるためにできる七つの習慣。第一章、食事。第二章、夫婦生活。第三章、オータナティヴ療法。ね、こんなふうに毎日の生活で実践できる体質改善法がいろいろと書かれているの」

 開いた口が塞がらないとはこのことだ。怒りと屈辱で震えそう。

「月子、ディ~ア、わたしのお友達のジェーンを覚えているかしら? あなたも一度ここで会ったと思うんだけど。実はね、彼女の息子さんもなかなか子どもに恵まれなかったんですって。やっぱり奥さんが年上でね。でもこの本に書かれていることを忠実に実践して、三ヶ月後に妊娠したって言うじゃないの!」

「…」

「この本はね、マイディア、高齢出産を目指す女性たちのバイブル的実用書なんですって。探すの大変だったのよ。どこの本屋にも置いていなくてね。素晴らしい本だから、たぶん売り切れちゃったのね。だけどあなたの誕生日に間に合って、ほんとによかったわ」

「ちょっと、ママ。何でこんな本を選んだのよ。月子が気を悪くしてるじゃないの」

 メリンダが、わたしが切れる一秒前にローズを遮った。

「え、なぜ、月子、嬉しくないの?」

 ローズのとぼけた顔を平手で打ってしまいそうだった。このばかげた本を投げ付けてしまいそうだ。投げ捨てて、踏み付けて、焼き払ってやる。この女の頭の中はどうなっているのか!

 呪われた書を膝の上にのせて、固まっていた。あらん限りの抗議と怒りを込めて、義母を睨みつけていた。脳裏を今朝の基礎体温表とルーンが過るたび激情に駆られてしまう。三十六度九分で未来は「新しい命」だったという儚いデータを元に、いっそ反撃に出て彼女たちの鼻を明かしたいって、抗いがたい衝動に。

 せっかくですけど、実はわたし、妊娠しているんです。

 そう言えたら、ああ、そう言って付き返すことができたなら!

 いいえ、ダメよ、月子、こんなことで怒りに屈してしまっては。感情コントロールよ、理性の力よ、深呼吸よ、さあ! 

 自分に言い聞かせて、深呼吸を繰り返していた。大丈夫、この場はクールに、そう、天気か株価か外国為替の話でもしてやり過ごしてみせるのだ。実際のところ、本当に、妊娠しているかもしれないじゃあないの。


第2章「月の贈り物」に続く。
全24章、390頁。





ミラー月子、39歳、元キャリアウーマン、現在はママ志望の妊娠待ち。2年前にオージー男性ルパートと国際結婚をして寿退社、幸せな家庭を築くためにメルボルンに移住した。ハズだったのが・・・移民生活はしんどく、夫はマザコン、義母は嫁ハラ、義理の妹夫婦は子沢山、孤独とストレスに苛まれつつ基礎体温を記録し続ける日々。

そんななか夫婦は不妊症の診断を受ける。たまご時計―残された時間は僅か。二人は意を決し、IVF体外授精に乗り出した。ものの、受精卵さえ一つもできない。ルパートとのロマンスはもはや「子宝ゲットプロジェクト」一色に、元々悪かった義理の家族との仲は最悪、言葉と文化の壁に見悶えながら月子は新生児を夢見て治療を続ける。

遂に妊娠!と喜んだのも束の間、思ってもいなかった悪夢が・・・。それでも子宝GETの旅は続いてゆく。神秘的な何かに導かれるかのように。

6カップルに1組が不妊症だと言われる欧米で、自らもIVFを経験した著者がおくる―

ユーモラスに、切なくもタフに、スピリチュアルに、
メルボルンからアラフォー妊活小説
『Tamagoー39歳の不妊治療』

*Kindle電子書籍でも発売中。
英語版は『Someday Baby: IVF at 40』(単行本)
『Someday, IVF at 39』(Kindle電子書籍) Ako Mak著。


[目次]
プロローグ 二十九歳の誕生日(十年前、東京で)
第1部 BERKANA 新しい命
1 三十九歳の誕生日
2 月の贈り物
3 不妊症?
4 クレアのお告げ
5 不妊症ですが、それが何か
6 初めてのIVF
7 おめでた
8 卵子年齢

第2部 NAUTHIZ 束縛
1 コミットメント
2 プレ妊娠!
3 ドナー
4 ついに四十の声
5 神経症
6 まさかの大逆転
7 悪夢
8 受精卵の魂
9 新生児

第3部 URUZ 熱意
1 再出発
2 養子縁組の道
3 地蔵菩薩
4 胎児の囁き
5 癒し
6 最後の望み
7 夜明け
エピローグ 二十六週間後
あとがき


さくら 四つ葉 さくら 四つ葉 さくら 四つ葉 さくら


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[マックあつこの著書]

『Tamagoー39歳の不妊治療』

えっ、不妊症!? ミラー月子はたまご時計に急かされながらベイビーを夢見て先の見えない旅に出た。メルボルンからアラフォー妊活小説

『Tamagoー39歳の不妊治療』 Kindle電子書籍



『Tamago』 単行本


『インスタント・ニルヴァーナ』

もしもあなたの大切な人がカルトの罠に嵌ってしまったら? マインドコントロールの鎖は密かに繋がれてゆく。サスペンス長編3部作


『インスタント・ニルヴァーナ 上巻』 Kindle電子書籍



『インスタント・ニルヴァーナ 中巻』 Kindle電子書籍



『インスタント・ニルヴァーナ 下巻』 Kindle電子書籍


[Ako Mak 英語の著書]

『Someday, IVF at 39』
‘Someday, IVF at 39’
poignant, humorous and mysteriousa cross-cultural odyssey for motherhood.

『Somedsay, IVF at 39』 英語版Kindle電子書籍



『Someday Baby: IVF at 40』単行本



[マックあつこのHP]

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Last updated  2019.11.12 09:26:31
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