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ジャズサックスとウルトラマラソンな日々

ジャズサックスとウルトラマラソンな日々

10.17四万十川ウルトラ

日本ウルトラマラソンの2大大会と云われるのが、北は北海道の
サロマ湖ウルトラ、西は高知の四万十川ウルトラぢゃよ。
 
今回は憧れの四万十川ウルトラ100kmに参加して来たのぢゃね。
遡れば4ヶ月前のエントリー、しかも抽選という過酷な試練を乗り
超えての参加ぢゃった。ま、サロマ湖もエントリーは行っておったが
不景気なので旅費、経費の関係で諦めたのぢゃ。はは(ケチ!)
 
今回はなんと音楽の仕事が昼、夜と入っておったのぢゃが、それも
キャンセル。その上、会社も月曜有休を取ってまでの挑戦ぢゃった。
それまでして出るにはもちろん理由というものがあったのじゃよ。
 
春先からの故障でウルトラレースに出ておるのぢゃが完走は出来る
ものの、ろくな記録は出ておらんのぢゃね!なんとも物足りない
気持ちぢゃった。そしてこのレースは今年のウルトラ最後のレース
なんじゃよ。とうぜん頑張ってみたいと思うのが人の常ぢゃよ。

なんと、わしが狙っておったのは11時間キリという1時間以上の
自己新狙いぢゃった。その根拠はコース高低図にあったのじゃね。
スタートから20kmまでが登りであとは平坦な下りという願っても
ないコースで記録が出ないはずはないと確信しておったのぢゃよ。
 
前日移動
100kmの受付は前日のみぢゃったので土曜は早起きしての
出発ぢゃった。高知は仕事で時々行くのぢゃが、その先は何年
ぶりになるのかのう?バイクのツーリングがたしか・・・

 
四万十市についてすぐ現地の地形と地図が一致したのですんなりと
受付が出来たのぢゃよ。さてねぐらを何処にするか?そうテント泊に
したのぢゃ。ゴールに近い中村高校のグランドに決めて車を置いて
前夜祭の会場に向ったんじゃが、約1kmほど行ったホテルの宴会場
にすし詰め状態ぢゃった。料理はあっというまに無くなったので
早々に会場を後にして居酒屋を捜したのぢゃが、運良くやや離れた
ところにあったいい感じの店にたどり着いて早速目当ての川えびの
天ぷらとおルービ、かつおのたたき、ドロメを頼んだのぢゃよ。
 
ウルトラのパンフレットを見ていたら仲居さんが、ウルトラに出る人は
10%引いてあげるといってくれたのぢゃ。街全体が応援してくれて
おるのが会話から分かるのぢゃよ。板さんも隣に座ったお客に一生懸命
ウルトラを説明しておるのぢゃね。わしは何か嬉しくなっておったの。
もっと飲みたかったが、生中は2杯で止めたのぢゃ。まだ、7時半じゃ。

駐車場のグランドに戻ってテントを張ったのぢゃ。ひとり用のテントは
簡単に張れてよいのう。そしてマットはサーモアレスト。かなり高いが
寝心地は最高じゃね。通たる者はこういう物を持たぬといかんのう。

睡眠薬を半錠飲んだのぢゃが眠れぬ夜ぢゃった。うとうとしたら
目覚ましが鳴ったのぢゃ。2時30分。急いでテントを片付けて
送迎バス乗り場まで行って3時30のバスに乗り込んでスタート地に
運んでもらったのぢゃ。スタートの中学校の体育館でウエアに着替ぢゃ。

5時30分のスタートじゃったので1時間前までに全ての準備を終えて
問題の分娩室に向ったのじゃが、新薬の成果か?あまり出なかったのう。
念のためにガスピタンも一錠のんでスタートに望んだのぢゃ。

スタート。
大歓声の中、1560人のランナーがスタートした。真っ暗の中、100m
ほど距離を空けて車のヘッドライトが道を照らしてくれておった。
いやはや少し登りぢゃが快適に進んだのぢゃよ。約15kmのところから
勾配がきつくなったが我慢して駆け上ったのぢゃが、ふと脳裏をよぎる
ものがあってな、そういえば最近坂道を駆けておらんのう!児島しかり
村岡も坂道は全て歩いておった!しまった!これは後半になって
反動が来るかもしれんとちょっと不安がよぎったのぢゃよ。

20km  経過2時間2分
良いのう!この坂道で2時間は上出来じゃ!峠を越えると一気に
下りがまっておった。快調に飛ばしていったのぢゃよ。膝は調子が
良いのでな安心しておったのぢゃが、下りきるあたりで左脚外側の
靭帯が痛いのぢゃよ。この靭帯は夏前のえびす・だいこくとにちなんの
のレースで泣かされたところぢゃよ。
四万十川1.JPG
30km
左脚が痛いのでたまらずロキソニンを飲んだのぢゃ。うー、これから
タイムを一気に短縮できる矢先の不調にかなり参ったのぢゃね。
美尻のおねいさんが前におると追い越しが出来ぬので困ると思って
おったのぢゃが、あれよあれよという間に美尻のおねいさんに
追い越されてしまい、開いた口が塞がらんとはこのことぢゃよ。

ついに歩きが入ってしまったのぢゃ。まだ40kmも走っておらんと
いうのに!おまけに軽い頭痛と眠気が襲ってきたのじゃ。
後ろから「アッキーさん」と声が掛かった振り向くと神戸三木の超人
ウルトラランナーのかねやんさんぢゃった。し、しまった!こんな無様な
姿を見られるとは!・・・ここまで追い越されなかったので前を走って
おられると思っておったのぢゃ。久々の再開は嬉しかったが、気持ち
が折れかけておったのでそばを流れておる四万十川に飛び込み
たかったのぢゃ。(涙)しかし、かねやんさんを見送ってなんとか気を
取り直してよちよちランぢゃった。

40km  経過4時間9分
けして悪くはないタイムぢゃったが、更に激しい睡魔が襲っておって
目を開けるのが辛いほどじゃった。時々ガードレールを持って座り
目を閉じて1分ほどすると走れたのぢゃが、繰り返すこと延々ぢゃよ。
まるで夢の中を彷徨うような感覚になっておった。睡眠薬が今効いた?

分娩室じゃが、今回は全くレースでは監禁されなかったのぢゃよ。
新薬はよく効いたのう!しかし、予想に反したのがガスピタンぢゃよ。
逆に出るわ出るわ!これがまた気体と個体は思うがままに分離
出来るのぢゃね。

わしにもプライドと言うものがある!後ろに若いおねいさんが居らん
ことを確認しては一発、次のコーナーを曲がると一発、おっさんが
近づいてきたら一発、そばを車が通ったら一発。困ったものぢゃ。

若い女子でもこういうことになるはずぢゃが、いったいどうやって
おるのかのう?やっぱりスカ屁かのう。あれは更なるテクニックを
要するのでわしの御老公では歯が立たぬわ!わーはっはっつ!

60km  経過7時間9分
この20kmに3時間もの時間を要しておった。とにかく眠いのぢゃよ。
眠りながらよろよろと走っておる時もあったのぢゃ。エイドの横で
アスファルトの上に大の字で寝ることもあったのぢゃ。60km手前の
名所で知られる沈下橋(おお水が出ると川に沈む橋)も良かったが
疲労困ぱいしておってよく憶えておらんほどぢゃった。
四万十川2.JPG
62kmにあるカヌー館に到着したときには疲労がピークに達して
おった。愛媛のランナー、パーマンさんが応援に来るといっておられ
たにで捜したのぢゃが、分からず、余りにも遅いので帰られたと
思い着替えの手荷物を受け取ると木陰で眠ることにしたのぢゃ。

例のごとくカエルの日干し状態で口を開けたまま数分寝たところで
起こされた「大丈夫ですか?」見上げるとスタッフのような方がわしを
心配そうに覗き込んでいるのぢゃよ。「愛媛のパーマンです」
「おーっ!アッキーです。」わしは思わず飛び起きて握手をしたのぢゃ。
嬉しかった。わざわざ愛媛から長い道のりを応援にきていただいて
待っていてくださったのぢゃ。

この大会は選手の通過時間をネット配信しておって今、何処を
走っておるか判る様になっておるのでパーマンさんは待ってくれて
おったのじゃ。しかし、60kmの通過タイムがなかなか出ないので
トラブルがあったと思い心配して居られたそうなのぢゃよ。

次は奈良マラソンでの再会を約束して別れたのぢゃが、この出会い
が無ければ最後まで頑張れなかったと今思っておるのぢゃ。
それにしても睡魔は一向に治まらない上に食欲も全く無い状態が
続いておったが、唯一持参したカーボショッツというエナジーサプリ
を食べて距離を稼げたのが良かったのじゃよ。

80km  経過10時間56分
なんとこの20kmは4時間近く掛かっている。ほぼ歩いていると
考えた方がよのぢゃね。お金を持ってくるのを忘れたので路上の
自販機でコーラも買えなかったのぢゃ。これは辛かったのう。
81kmには有名な私設エイドがあってな、なんとおルービが好きな
だけ頂けるのじゃ。くくく・・・とは思ったのぢゃが2杯で我慢しのじゃ!

さてここからは根性の世界じゃった。関門を余裕でクリアする為には
足が痛かろう熱かろう、一歩一歩確実に走って行く必要があるのぢゃ。
前回の村岡は91kmの関門まで約4分足らずにアウトになったのぢゃ。

90km
もうどっぷりと日が沈んで真っ暗になったのぢゃ。明かり浮かぶエイドで
ペンライトを渡されたので腰にぶら下げて走った。沿道にはスタッフや
一般の方がたくさん居られて顔など全く見えないのに一生懸命に
「おかえりー」と拍手をして下さったのぢゃ。日のあるうちに帰って
来ておったならわしもここまで反応しないとおもったのぢゃが、逆に
真っ暗になっても拍手しっぱなしで応援してくださることに感動して
「ありがとうございましたー。」と自然に堀内孝雄になっている自分に
ビックリしたのぢゃ。感動はこんなところに隠されておるのじゃね。

四万十の流れはわしのような七色変態の心までも清く正すのかと
益々感動したのぢゃ。走って来てよかったのう。
残り2kmの沿道にはかがり火が焚かれ沿道には多くの人がおり
だれかれなく「頑張って!あとすこしよ}と声をかけてくださるのぢゃ。
熱くなったのう。泣きながら走っておる若いランナーもおったのう。

ゴール
中村中学高等学校のゴールは照明に照らされ拍手と歓声に沸き
かえっておった。制限時間間地近なのぢゃよ。ゼッケンと氏名が会場内
に響きわたって喝采が沸き起こるのぢゃ。100kmを走りきった人
だけが味わえるこの感動。辛ければ辛かったほど嬉しいのじゃよ。

タイム13時間49分33秒

なんとも意気込みとは裏腹に情けないタイムじゃが、今年最後の
ウルトラが無事に終わったのぢゃね。ありがとう四万十マラソン。

終わってから宿毛の宿に向ったのぢゃ。目的はたたきと川エビを
あてにおルービをたらふく頂きゆっくり寝るためぢゃった。
ところが到着したのが9時半を回っておって居酒屋はほとんど
締まりかかっておった。ホテルであちこち電話を掛けてもらい
やっと一軒見つかったのでタクシーで急いで駆けつけたのぢゃ。

ラッキーなことに川エビもたたきもゆっくり食べられたのぢゃ。
御会計しながら今日はウルトラ後でどうしても川エビでビールが
飲みたかったことをお店の旦那さんとママさんに話すとたいそう
喜んでくれたのぢゃよ。話は盛り上がって宿毛マラソンまで発展した
のぢゃが、見知らぬ土地でこれもまた嬉しかったのう。
「来年も当選したら必ず来ますぢゃ」といって店を出たのぢゃ。行くぞ!

翌日
いいお天気でTシャツでクーラーかけて車を運転していても熱いほど
南国ぢゃった。お目当ての須崎の橋本の鍋焼きラーメンも頂き最高
の気分で家路についたのぢゃ。

あの睡魔の原因は何ぢゃったのか?実力が無いのは確かぢゃ(笑)

身体の異常、右足親指の爪はがれ、左足底激痛  通常歩行可能
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