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テーマ:☆詩を書きましょう☆(8320)
カテゴリ:詩徒然
雪解けの音は春の囁き 一つの雫が川の流れを作り大海へ旅に出る 暮れてゆく度に移り行く景色は そっと季の悪戯 嗚呼何故だろう 冷たい水に優しさを感じるのは 凍える風に慈しみを感じるのは わたしは冬の申し子だからか わたしに春は似合わないのか 南に傾く春風は何も語らない 椿の花が落ち桜が咲く 梅の香は国中に漂い世界へと広がってゆく 全てが紅に染まる季節の節目は そっと時の夢想 嗚呼何をだろう こんなにも心が追い求めるのは あんなにも皆優しいというのに わたしは何を探すというのか わたしは冬を願う生物なのか 眩しさ増す太陽は無言のまま 梅の香が掻き消される 黄沙が降る積もる舞い踊る狂ったかの如く 世界は黄に染まる赤き血を覆う 砂が傷めたか 風が凍みたか この瞳には涙が滲む 誰が為でもなく自分の為に 誰を探すのか何を求めるのか何処を目指すのか 春の朧に思考が解けてゆき このまま雪解けの雫になりたい こうして舞い狂う砂になりたい そうやってわたし世界中を巡る 巡礼でも呪術でもない 足跡を残す為に旅立ちたい 此処が嫌いなのではなくて 何処かがわたしを呼ぶから 紅も桃も黄も捨てて唯蒼く 染まりたい 溶けたい 眠りたい 生きたいかと自問自答する 否 行きたい 往きたい 逝きたい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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