2009/02/17(火)20:30
食物アレルギー研究会に参加して No.1
先週14日に食物アレルギー研究会に参加しました。昨年は午前中のみでしたが、今年は講演・発表をすべて聴いたので、久々の長時間で疲れましたが、最新の情報を知ることができたので、充実した時間となりました。昨年よりも参加者が増えたと思うので、ニーズの高い研究会なのだと思います。
研究会の内容は、シンポジウム「2008年度の食物アレルギー対策の進歩」、一般演題、教育講演「食物アレルギーの栄養指導」、ワークショップ「これからの食物アレルギーの診療のあり方」でした。
1.食物アレルギーの診療の手引き2008、食物アレルギーの栄養指導の手引き2008
昨年の日記で、食物アレルギーの診療の手引き2008と食物アレルギーの栄養指導の手引き2008は、食物アレルギー研究会のホームページからダウンロードできることを紹介しました。今回はその手引きの冊子が2冊配布されました。この手引きについて詳しく説明があり、栄養指導の手引きは初めての発行なので、特に詳しく解説されていたと思います。ダウンロードできるホームページも4箇所に増えたので、下記に紹介させていただきます。
◎国立病院機構相模原病院臨床研究センター
http://www.hosp.go.jp/~sagami/rinken/crc/index.html
◎財団法人 日本アレルギー協会
http://www.jaanet.org/guideline/05_syoku/index.html
◎リウマチ・アレルギー情報センター
http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/index.html
◎食物アレルギー研究会
http://foodallergy.jp/
栄養指導の手引きのうち、「5.除去食物別の栄養指導の要点」や「6.除去食物別の具体的な解説例」、「7.加工食品のアレルギー表示について」は特に参考になると思います。直接ダウンロードのページに行きたい方は、下記からどうぞ♪
※食物アレルギー診療の手引き2008
http://foodallergy.jp/manual2008.pdf
※食物アレルギーの栄養指導の手引き2008
http://foodallergy.jp/nutritionalmanual2008.pdf
2.「食物アレルギー経口負荷試験ガイドラインの手引き2009」の発刊予定
食物負荷試験の標準化を推進する目的で、今年4月に「食物アレルギー経口負荷試験ガイドラインの手引き2009」の発刊をするそうです。経口負荷試験を行なう目的、実際の症例や方法、試験後の患者への指導例など、経口負荷試験の流れの時間軸に沿ったような構成になるそうです。
経口負荷試験の目的は、アレルゲンの確定および耐性獲得の確認で、注意として、アナフィラキシー発症後1年間や、ナッツ類やソバ、エビ・カニなど重篤な症状を発症しやすく、耐性獲得が得にくいとされるアレルゲンで明らかに発症している場合は、より専門的な医療機関(入院設備がある、専門医がいる)に相談することをすすめていました。
医療機関の設備、医師の実績、個人の体質などの多様性に対応するため、1つのアレルゲンに対して、例えば、卵の場合なら、卵黄から開始する場合、全卵から開始する場合、加工品から開始する場合、ハンバーグなど料理に混ぜたものから開始する場合など複数の方法の提示があるような話でした。
長くなるので、No.2に続きます。