2004/05/07(金)01:43
「翼竜の謎 THE TIMES OF PTEROSAURIA 翼竜・首長竜・魚竜の時代」
世に言う「恐竜ファン」は結構いるものですね。
私が先日紹介した「翼竜の謎 THE TIMES OF PTEROSAURIA 翼竜・首長竜・魚竜の時代」という本も恐竜そのものではないが、恐竜の仲間の巨大爬虫類の本。
私はこの本がただの恐竜ではなくて、翼竜・首長竜・魚竜というマイナーな巨大爬虫類がテーマなので読みたいと思った。
例によって本の扉の解説を引用してみたい。
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恐竜が支配していた中生代の地球。
だが、彼らはあくまでも地上の支配者にすぎなかった。
空中や水中では他の巨大爬虫類 ―― 翼竜・首長竜・魚竜 ―― たちがその栄華をきわめていた。
巨大爬虫類の黄金時代と言われる中生代。
この時代の生態系をトータルにより深く理解する上でも、これら翼竜・首長竜・魚竜は欠くことのできない存在だ。
しかし、いままでこれらの巨大爬虫類はえてして恐竜といっしょに扱われ、その存在自体がまともに紹介される機会にめぐまれなかった。
本書は、海外の一次文献、または第一線の研究社の収集した直接情報をもとに、知られざる翼竜・首長竜・魚竜などの巨大爬虫類と人類の祖先である哺乳類型爬虫類の謎にスポットをあてた日本初の入門書である。
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この翼竜というのは始祖鳥という名前で知れている空飛ぶ爬虫類の仲間だ。
首長竜・魚竜は海生爬虫類と呼ばれている。
山下清ではないが、わかりやすく「軍隊の位で言うと」
翼竜が空軍
恐竜が陸軍
首長竜と魚竜は海軍・・・というところかな?
それぞれのテリトリーで王者として君臨していた爬虫類だ。
この内の首長竜は例のネス湖のネッシーが(もし実存しているとすれば)これであろうと言われる首の長い爬虫類。
哺乳類型爬虫類とはアザラシのような形態の爬虫類がだんだん哺乳類に進化して、ついには爬虫類から抜け出して哺乳類の先祖となった。
つまり人類も哺乳類の仲間ではあるのだから、この哺乳類型爬虫類が我々のご先祖様と言うことになる。
とにかくこれは面白い本だが、まだあまり読み進んでいないので、紹介はここまでとする。
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二年ほど前にニューヨークで下記の博物館を訪れたことがある。
アメリカ自然史博物館
American Museum of Natural History
住 所
Central Park West at 79th St
New York, NY 10024
(bet 77th & 81st Sts)
TEL
Tel (212) 769-5100
ホームページ
www.amnh.org
非常に大型の博物館で地球と人類の進化を総合的に検証した博物館と言えようか。
とにかく地球の歴史と人類の、その他の生物の歴史に関する展示物が系統的に展示されていて、とても一日ではすべてを見ることが出来ないほどのスケールだ。
ところで、ここの人気者は恐竜の骨格標本。
2・3体展示されているのだが、まるで巨大な爆撃機のようなおもむき。
アメリカ大陸は恐竜の名産地だが、日本には果たして恐竜の骨格標本などあるのだろうか?
日本の土壌は酸性で骨などがすぐボロボロになってしまって化石などが残るには不利な条件だという。
日本の原人・旧人の化石にしても、明石原人などの骨格の一部が奇跡的に発見されたがその他はなかなか難しそうだ。
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恐竜に限らず地球上にはいままで我々の想像を絶するような奇妙な生物が無数に存在していたということは化石からも証明されている。
特にカンブリア紀という時代にはなぜか?爆発的としかいいようの無いほどの数多くの種の生物が出現している。
この関係の本も一冊もっているので愉しみにしていよう。
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爬虫類と気軽に書いているようだが、私もなにをかくそう、身近な爬虫類。
あのナガモノが大の苦手だ。
その証拠にその爬虫類の名前も書けないほど。
それなのに、それなのに、この私が数多くの爬虫類に囲まれてしまってパニックになった経験談がある。
以前、東ドイツとある商談の交渉(ネゴ)を続けていたときのことだ。
ある日曜日に久しぶりに暇ができて西ベルリンの町を散歩していた。
たしかツォー(動物園 英語でいうとZOO)近くだったと思うが、いつも気にかかっていた小さな動物園があった。
そこは「爬虫類動物園」という名前。
いったいどんな動物園なんだと、怖いもの見たさで入ってみることにした。
入ったらド~~ンとガラス張りの吹き抜け空間。
そこになにか碧黒く光ものが見える。
近づこうとしてたまげた!
ボアというのだろうか?
アナコンダというのだろうか?
巨大な蛇が (ついに嫌な名前をかいてしまった) 実に巨大な蛇がどくろを巻いて存在しているのだ。
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「アナコンダ」という映画がある。
今をときめくセクシー女優兼歌手のジェニファー・ロペスが昔主演したB級映画だ。
アマゾンの河を舞台に探検隊が巨大な巨大なアナコンダ(水棲性の大蛇)に襲われる。
私はそれまでジェニファーの映画は「Uターン」というものを見ていた。
週刊誌の映画評に「こんな褐色のエロティックなセクシー悪女、ジェニファーにズブズブにおぼれてみたい」という映画評があったので、すぐレンタルで見てみて、大興奮したのでアナコンダもレンタルしてみた。
またジェニファーにズブズブに溺れたいと思ったのだ。
しかし、この映画は良くなかった。
私はジェニファーのエロティックなセクシー・ボディーを愉しみたいのに、碧黒い鱗を光らせたアナコンダが探検隊の筏などをおそって暴れまくるので、ジェニファーのエロティック・ボディー鑑賞どころではないのだ。
気持ちが悪くなって翌日返却してしまった。
このアナコンダはコンピューター仕掛けのロボットだということだが、それはどうでもいい。
思えば恨みは深いアナコンダなのだ。
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しかし、このアナコンダはジェニファーがいないせいか? 至極おとなしくてピクリともしない。
人間の胴体ほどの太さの巨大なものが3頭ばかり、昼寝をしているのか?深い思索にふけっているのか?そのところはよくわからない。
足をしのばせて(しのばせる必要もないのだが)そっと二階に上がった。
そこからは細い廊下の両側に水槽がズラッと並んでいる。
この水槽には金魚がいるわけではない。
例の生き物がいるのだ。
例の生き物と言っても、熱帯のジャングルにいる毒蛇から、水棲性のもの、海で蛇をしている海蛇なんてやつらが、陰険に横たわって時々こっちをみる。
こういうやつらとは知り合いになりたくない。
つれなく横を向いて前進する。
しかし、そのうちにこんな嫌な恐ろしいながものに囲まれているのだという実感が徐々に湧いてきた。
普段ならその姿さえ見たくない、その名前だって聞きたくない蛇・・・ あ!また書いてしまった。
膝が震えだした。
しかし、ここまで来たら私も男だ。
三階の一番行き止まりまで、なんとか這うようにして進んだ。
もう両側の方々の、出身や、猛毒性や、ヌメヌメしたお身体なんか見る余裕は全く無い。
ただ廊下をあえぐように10センチずつ前進するだけだ。
「行きはよいよい 帰りは怖い」
こういう童謡の一節ぐらい私も知ってる。
しかし、この童謡のこの一節に秘められた深~い意味を私はこの時初めて知った。
三階から一階までの帰路の記憶はほとんど無い。
酸欠状態と膝が笑う状態でたどり着いた一階がまたアナコンダだ。
このいまいましい動物園から出たときの空気のおいしかったこと、明るい太陽のありがたかったこと。