ーーー 記事 ーーー 研究から、人間の「群れたがる性質」を知る手がかりが見えてくる ナショナルゲオグラフィック
2014年、ナイジェリアにある仲の良い二つの村に「危機」が降りかかる。民族と宗教と文化の違いが高い壁となり、壁の向こう側にいるだけで断罪の理由となった。妄言が飛び交い、ついに襲撃と報復の連鎖が始まった。畑はめちゃくちゃにされ、家畜は殺される。農耕民ティブの村は焼き打ちに遭い、男性も女性も殺害された。 こんな不幸な出来事が世界中で起きている。人種や宗教、文化が違う者同士が何十年、時には何百年も仲良く暮らしていた。事態が突然変わり、よく知る顔が「彼ら」「敵」「あっち側」と呼ばれる存在になる。 集団と集団のぶつかり合いでは、個人という概念は消えて、相手への共感も信頼もすっかりなくなってしまう。ナイジェリアと同じことが、フランスや米国の移民と地域住民の間でも起こりうる。状況は異なるが、重要なのは状況が違っても起こるということ。つまり問題の根底は同じなのだ。 人間は群れたがる 人間は「同一性を求めてやまない」と進化心理学者のジョン・トゥービーは指摘する。 米ニューヨーク大学の神経科学者で、集団同一性を研究しているジェイ・バン・ベイベルが行ってきた過去20年間の研究から、「同一性を求めてやまない」人間の脳について重要な事実がいくつかわかってきた。 たとえば、 これらの研究から、人間の「群れたがる性質」を知る手がかりが見えてくる。 なぜ人間は自分の所属チームと、チーム内の自分の位置づけを気にする方向に進化したのか。 文=デビッド・ベレビー/サイエンスライター ーーー 私の感想 ーーー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.03.30 13:44:58
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