【不眠症カフェ】 Insomnia Cafe

2019/05/08(水)13:06

死を思う時

L 【人生】【死生観】(100)

子供の頃 正月になると 二人の妹と共に祖父母の家に行き 久しぶりに祖父母と会い 祖母の手作りのおせち料理を食し 餅を焼いてもらい砂糖醤油につけて食し きなこ餅やよもぎ餅も食し 赤玉ポートワインやお屠蘇を飲み 火鉢でコトコトと音を立てて沸く南部鉄のやかんの音を聞きながら 祖母の「オール読物」などの雑誌を読み 百人一首や神経衰弱で遊び 凧上げや羽根つきで遊び 至福の時を過ごすのだが 就寝の時間になり みなが寝静まった頃 こんな幸せな時間もいつまでは続くものでは無い そのうちに祖父母も死に 私たちも成人した後にやはり死を迎え その後は永遠の時が経ち 誰も二度と生き返りはしないで 終わりの無い永遠の時が過ぎ 人類が死に絶え 地球も冷えて それでも時間の終わりは来ないのだ と思うと 死や永遠の恐ろしさに眠れなくなる そういうことがよくあった その後 そういうことは忘れてしまっていたのだが われわれが 私自身が 妻も いずれは 本当に死ぬのだ そういうことを先日 ある夜に、ふと目覚めて 幼年時代に忘れていた恐怖がよみがえった 幸い 人間はこの恐怖をすぐ忘れるようになってはいるのだが いまでも この文章を書きながらも 私は本当に死ななければならないのか? 信じられない気持ちがある 今まで死ななかった人間はいないのだ いかなる英雄とて、例外は無かったのだ それに人類はみな、みんな、死ぬのだ そう思っても慰めにはならない 時々妻が 私はあなたと一緒にいるだけで こんなに幸せである あなたと一緒なら何をしても楽しい あなたがもし死んだら 私は哀しみのあまり心臓発作で 死んでしまうかも知れない 等と言う それを思おうと 一日でも長く生きるのが妻のためだと 今は健康に留意している 以前は 母の介護をしていた時など 満足に睡眠もとれず 私も自死してしまおうかと思い 自暴自棄になりかけ 酒の力を借りて眠る そういう生活のために 生活習慣病を多く患ってしまい 自分の寿命を縮めてしまったが 今となってはそれが悔やまれる 今からでも できるだけ健康を保持していこうと思っている

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る