2024/09/04(水)17:30
繊維業界の裏歴史
繊維業界の裏歴史三日ほど前に繊維屋名前はまだない さんからこういうコメントをいただいた内容はアパレル業界、と言ったらいいのかな?(ベターな呼称があればご教示ください)の裏歴史を語る労作であるこれはおそらく業界の裏歴史の一部として貴重な記録なんだろうと思うので私のブログに残しておくだけでは恐らくもったいないものだろうと推察ただ私には繊維業界の業界知識が無く充分に読み切れないので急遽、付け焼刃でダイエー アパレルこのあたりをウィキで学習しようとしたのだがなんと、ダイエーに関する記述は膨大なものでとても読み切る事は出来ないとにかく急場には間に合わないということをグタグタ言っていてもきりがないとりあえずこの記事を独立記事としてポストする -- 繊維屋名前はまだない さんの寄稿 ーーえ〜ろくでもない恥さらし話wでしたがこれをただのバカ話として終わらせるとモッタイナイalex99様の武勇伝を笑って読んでオシマイではもったなさすぎるのと同じです1つの事例から様々な事が学べるのがこのブログの特徴そこで、私も私の書いたものを再録解説してみます日本は生活必需品の原料である綿花も羊毛も取れない土地柄ですから衣料品をリーズナブルな価格で安定供給するのがとてもムツカシイ時代が続きましたそこで商社の役割がでてくる訳ですな米相場で培った先物の知識を使って、先物市場を使って「安定価格で安定供給」を妨げるリスクをヘッジして、商品を安定供給するそして、繊維は最終工程の服を作る前に綿を糸にして・糸を布にして・布を染めてといったさまざまな工程がありますそしてその多くは、そう体力がない業者ですそれでいて、商品の1ロットがやたらデカいからまともにやっていたら、資金がショートしちゃいますそこで、我々が間に入って支払サイドを整えて、手形などを使って、黒字倒産などを防ぐ訳ですなこれが「商社の金融機能」というやつですもちろん信用調査能力は必須です。この仕事は第2地銀や信金の融資審査部の仕事に近いと思いますあるいは帝国データバンクかそして70年代になると、さらに新しい仕事が加わります商社主導で業界全体の生産量を調整やらざる得ない事態になってしまいましたダイエーの言いなりになれば、いくらでも発注はくれますが利益低いわ、リベート要求されるわで涙目wwwしかも彼らにつき合うと、セール乱発を繰り返して、市中での上代が(小売り希望価格)ますます下がります万年デフレになっちゃうんですよそして最後は品質下げりゃーもっと安くなるだろなどと、恐ろしいことを言ってきますそして、最終的には関わる人全員が不幸になりますだったら業界全体で生産調整すればいいのですが関わる業者数がやたら多くてみんな零細だと上手くいかないwそこで商社がイニシアチブをとって大手小売との距離をうま〜く調整して市中に出回る商品量を調整して、価格破壊もとい価格破滅wwを防いでいましたなので、私の新たな仕事は市価調こと市場価格調査でしたね都内の団地街にあるダイエー西友のチラシを集めまくって下着のような実用衣料の価格を毎日チェックしてました丹念にマーケットの価格を見ているとダイエーの在庫度合いが見えてくるのでそれに合わせて生産・納入する量を調整する訳ですなもちろんあちらは年中玉くれ玉くれといろんな会社に言ってましたが、裏では各社同士きちんと密約アリなのですよwwwどこぞに声かけても、み〜んな玉ありませ〜ん即座に増産もできませ〜んといおうものならどうなるか?いうなりゃ横暴な雇用側(小売側)にたいして被雇用者(メーカーサイド)がストライキをやる訳ですなそしてその先導者が実は総資本側な商社wwwなお、90年代のデフレまっさいちゅう、ダイエーは「日本の物価を我々が半分にする!」といいましたがまともな業者は誰も相手にせずw結局、急造自社商品(PB品ともいう)で凌いでいましたねで、粗悪な物を安く売る事で売上は立ちましたがろくに利益が出ていませんでしたそしてああいう事になってしまった訳です軽工業製品はとかく過剰生産・過剰流通が起こりやすいから価格破壊と品質低下がとにかく起こりやすい世界ですそこで、市場の無意味な崩壊を防ぐのが商社の割かし大きな役割だったかな〜と今にして思いますまあ結果論といえば結果論なんですけどね商社マンだった中内さんと裏で対決していたのが実は商社だったのは、やや皮肉な気もしますけどね今はユニクロに代表されるSPA(製造小売)が主流の21世紀なんだか夢のような話です・・・