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うたたねの詩

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2017/09/10
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カテゴリ:BLACKLIGHT
とある、隠された場所ではリグラーの声が響いている。
「おいおい、足止め役が早々と帰って来てるっていうのは、どういうことだよ?」
「予想以上に敵が多かったんだからしょうがねぇだろ。そもそも指示通りには変わりねぇし」
「ちっ。おかげで中途半端に終わったじゃねぇか」
「十分時間は稼いだ。どーせ、遊んでただけだろ」
図星を指されてリグラーは余計に喚いた。
「うるさいぞ。で、他の部隊はどうなってる?」
「ほとんどは退却を始めております。ただ、セルドモーデからの連絡がまだではありますが」
「あいつは慎重すぎるからな、判断が遅れてんじゃね?」
「兵力を失うわけにはいきません。念のためであっても救援は送るべきかと」
「ここからの方が早いな。動ける者は救援に向かえ」
すぐさま準備が始まる中で、終始言い合いをしている二人に指示が飛ぶ。
「お前らが揃うとロクなことにならんな。これからは別々の任務を与える」

「これが先日起きた戦いの概要だ」
「結局、守り切ったっていう話っすよね?」
「そういうことにはなるがな・・・。お前にもやってもらわねばならんことが増えた」
その内容とは、軍略を学ぶことであると。
「戦場に赴けば、一瞬の判断で状況が変わることが多々ある。
 間違えない選択をするためにも、必要なことだ。早いことに越したことはないからな」
ヨーディは戸惑う。何しろ今でもまだ課題に追われている状態だからだ。
「まぁ、そこのところはお前次第。でも、全くないというわけでもないだろ?」
「そのうち人を寄越すからな」と言ってウェントソンは出ていく。
後日、ヨーディが部屋に戻ってみると、誰かが立っている。
「なんだ、お前かよ。また邪魔しに来たのか?」
「邪魔・・・。こんなんじゃやる意味あるのかな?」
「どういう意味だよ?」と聞けば、「最初から思い出してみれば?」と返ってくる始末。
最初からと言われて仕方なく思い出してみる。最初とはあの菓子泥棒事件だ。
次の出会いは懇親会が行われていた頃になる。
「おーい、お昼ご飯できたって」
ヨーディは何を言われたか聞き取れなかった。
しかも相手はあの菓子泥棒、たいした話ではないだろうと素通りしようとする。
「じゃぁ、いらないってことで。全部食べちゃおっと」
「食べる」という言葉だけが耳に引っかかった。「待て、食いもんがあるのか?」
「食堂に準備してあるって。早い者勝ちでいいよね?」
そう言い終える前に駆け出していく。





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Last updated  2017/09/10 12:00:21 AM
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