159505 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

うたたねの詩

うたたねの詩

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

Calendar

Profile

転寝屋

転寝屋

Recent Posts

Archives

2024/06
2024/05
2024/04
2024/03
2024/02

Category

Headline News

Freepage List

Favorite Blog

ほろ酔い日記 -京番茶-さん
女神☆555(cecil☆)… みみゆうな1525さん
気まぐれ主婦の気ま… 諏訪姫さん
♪猫♪のだらだら日記 ♪猫さん♪さん
熊のクロノス観察記 お疲れ熊さん
初心者's かふぇ 欧州帰りのニュータイプさん
多々オンラインゲー… appleaimerさん

Keyword Search

▼キーワード検索

2017/10/22
XML
カテゴリ:BLACKLIGHT
ビルクはこのことを城に伝えようと思ったが、それを可能にするほどの時間は残っていなかった。
ついに大軍の足音が迫ってくる。「きゅ、急報!バフタールの大軍が迫っております」
大軍と聞いて、いつもの小競り合いではないことがわかる。
「しかし、実際にはもういつ始まってもおかしくはない。ことは急を要する」
「そもそも国境隊がいるし、それなりの体制は整えてある。そこまであせるほどではない」
そこから間もなくして二本目の急報。「グラッカ王国から敵が攻めてきました!」
さすがにどよめきが起きる。「まさか、あの国が動くのか・・・?」
大陸の中央に連なっている山脈の中で発展してきたグラッカ王国は、
平地へ降りる道をイグリスに下りる西側とフューリッドに下りる東側の二本しか有していない。
そのため守りには強いが、攻めることには長けていないという憶測が定着していた。
後々の詳しい情報には、実際に攻め入ってきたのはバフタールの軍隊だということが判明する。
とりあえず周辺地域から人を集め、早急に対処するよう指示する。
「西側から来たとなると、バフタールとイグリスが組んだと考えるのが普通かと」
「もしもそうであるならば、まもなく・・・」と言いかけたところで三本目。
「申し上げます。ゼリクトアから救援要請!」
やはり、来たか。その場にいる者、全員が腹を括る。
「同盟国を無下にはできません。それに南を守る兵力もわずか。それならばいっそのこと」
「ゼリクトアと共同戦線で事に当たったほうが可能性はある、ということか」
「では、城内の兵士も送り出すということでよいな。皆の者、覚悟は良いか?」
全員が一礼して意思を示す。城内が一気に騒々しくなっていく。
その情報はレイトにも程なくして届く。
「ということになったようで、ディエイズ親衛隊長も親衛隊を率いて向かうことになりました」
レイトは落ち着いた顔で「それにしても随分と急だな。城をカラにして戦うのか」
「相手のあることですからな。ここまで攻め込まれるとは予想していなかったでしょう」
「予想していなかった、と。そう思うか?」
「では、これも想定済み、であると?」
「攻め込む理由を欲しがっているとしたら、当然、攻め込まれる対策はしてあるはずだ」
「状況を見極める必要がありそうですな」
「あぁ、状況によっては今後のとるべき行動が変わる」

北の壁の向こうに今までとは桁違いの軍隊が集まってきている。
「敵も本気になった、ということですか」
「そんな簡単なものじゃない、死をも厭わぬ戦争だ」





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017/10/22 12:00:52 AM
コメント(0) | コメントを書く
[BLACKLIGHT] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.