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うたたねの詩

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2017/11/19
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カテゴリ:BLACKLIGHT
視線を感じた男は「わかりました。言い出したからには必ず成功させてみせます」
その言葉を聞いてシュッツァは話題を変える。「そういえば、グレズ。ケガの調子は?」
グレズは動揺しながらごまかす。だが、「じゃあ、これは?」と上着をめくられる。
そこには乾いた血がべっとりと広がっている。
「いや、これはその・・・トマトでして」
「へぇ、こんな非常事態に食いもんを粗末にすんのか。これは上に報告させてもらう。
 それを考えたのは言うまでもないか。お前の名前、まだ聞いてなかったな」
「は、通信部西支局、バーデル・クイントです」
「クイント、ね。まずは敵を追っ払ってからだ。期待してるからな」
再び敵が動き出し、正面の門に兵力を集中させて一点突破を目指すようだ。
直に門は打ち破られ、人の波が押しては返し膠着状態が生まれる。
だが、次第に押され始めたのには理由がある。怪力を持ち合わせた者たちが前面に出てきたからだ。
(きたな。もう少し引き付けてから)
立ち込める熱気に額から汗が噴き出す。その汗も気にせず力強く弓矢を放った。
背中や肩から一直線に突き刺さり、ひとりまた一人と動きを止めていく。
「上に誰かいるぞ。奴を射殺せ!」もちろんこの反応も想定済み、事前に盾を用意してある。
盾が壊れる前に残っていた弓矢を撃ち切り、十分な効果を得られた。
形勢は逆転して優位に傾きつつある。敵もそれを察知したのか、あっという間に引き下がっていく。
これにてこの地の戦いは終結に至る、が。
「二人ともよくやってくれた。まずは礼を言う」
それに対してクイントは、「北に向かうのはいつになりますか?」
しかしその答えは「向こうに行くことはできない。理由はわかるだろ?」
その理由とは、グラッカ王国にある。今ここを離れてしまえば、
タダ同然で奪われる可能性がある。この可能性が消えない限り、援軍には向かえない。
「それなら、俺に使者として行かせてもらえませんか」クイントはまだ食い下がる。
「任務を終えたら帰ってくるのか?いや、そもそも行かせることはできねぇし」
クイントはこれ以上どうすることもできず、わかりました。と静かに答える。
「悪いな。わざわざ指揮能力のある奴を手放すことはできねぇ。
 言わせてもらえば、向こうの仲間を信じろってことだ」
さらにもうひとつ、バフタール軍の残党がどこに行ったのかも確認しておきたい、とも。
「退却するんですからグラッカ王国を通っていくのでは?」
「そうだよな・・・。ということは、この前の奇襲もこのルートを使っていたということか」
そもそもこの前の奇襲に何の意味があったのか?そんな疑問がじわじわと浮かんだ。





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Last updated  2017/11/19 12:00:23 AM
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