2019/04/23(火)19:11
タレント本レビュー第4弾『ふたご』藤崎彩織&整合性とADHD
タレント本というか、『世界の終わり(以下セカオワ)』というバンド名の音楽グループがあって、そのメンバーの人が書いた本。
おばさんの私でもセカオワは知ってる。
一応、きゃりーファンの私ですので(浅いけど)、名前は聞いたことありますセカオワのsaoriちゃん。
きゃりーと仲良い子で確かピアノ担当の子。
きゃりーファンとは言っても、彼女個体のファンというより、中田Pや増田セバスチャンやパフォーマーさん達みんなをひっくるめての”チームきゃりー”のファンなので、プライベートはあんま興味ないの。
箱推し?みたいなもんだし。
きゃりーはセカオワの深瀬氏と付き合ってて。
深瀬氏はsaoriちゃんと昔つきあってて。
そんで、きゃりーとsaoriちゃんは仲良くて。
みたいな変な関係だった気がする
きゃりーは、深瀬氏と別れた後もsaoriちゃんと仲良いらしい。
ほんで、そのセカオワsaoriちゃんが書いた『ふたご』が2017年の直木賞候補に選ばれたってぇんだから一応読んでおかな、って思うじゃん。
『ふたご』
評価 ★★★☆☆
ねたばれレビューだよ
!!!セカオワファン立ち入り禁止!!!
ゆがんだBBAから見たネタバレあらすじ主人公の夏子は小学生の頃からいじめられててボッチ。
中学の時、1年上の月島という男子と2人っきりでつるむようになる。
言葉の意味を考えるゲームで、互いの価値観をぶつけ合うのが楽しく感じる夏子。月島に恋をする。
「お前の居場所は俺が作る」という魔法の言葉(呪い)で、夏子は月島の狂信者となり、何されても何を言われてもひたすら教祖様についていくという非対等な関係に
月島は、夏子の気持ちを知りながらも自分たちの関係をあいまいにする。
体の関係はないものの、周りに夏子を”恋人”と紹介するという報酬を時々与え喜ばせ、依存心を弱らせることなく夏子を繋ぎとめる
高校を辞めた月島は、両親からアメリカ留学を勧められる。
旅立つ時には、月島家族と一緒に夏子も同行する。
1週間ほどアメリカに滞在した後、夏子だけが先に帰国。
ホームステイ先で馴染めなかった月島は日に日に病んでいく。
毎日、国際電話で夏子に愚痴る。
数週間後のある日、夏子に「帰りたい」と愚痴り、頑張れの意を込めた夏子の「帰ってこないで」のセリフが引き金となり月島は泡吹いて倒れ、強制帰国となる。
帰国後は精神病院に入院という謎の闇展開
この出来事を機に、月島家族は息子の精神崩壊は夏子のせいだと思い始めるような描写の胸糞展開。
月島に、ADHDと精神疾患の合併症の診断がくだる、という無理矢理なまさかのご都合展開。
距離を置くことを強いられた夏子は自分の人生を取り戻そうとあがく。
が、またしても月島は夏子の目の前に現れる
大暴れする月島。首にカッターの刃を当てられながらも、突き放せずにいる夏子
狂乱の月島を「美しい」と感じてしまうほど彼に魅了されてる夏子
(私はここで完全に置いて行かれる)
2人で共有する時間がまた増え始め、
ここから一気に駆け足でクライマックスへ…
小説としてのラフ感想簡単なあらすじだと、メンヘラ同士の恋物語になっちゃってるけど、本質は違います。
夏子の、暗く重~い片思い物語なのに、どんどん読み進みたくなるリズムがあって、調和のとれた軽さもあって非常に読みやすかった
苦しい心情でさえもサラサラ~って読める♪
直接心に響く比喩が、んまぁ~美しかった
作品の評価と著者の人間性って別だと思うんだけど、こんな美しい文章が書ける藤崎彩織という人はきっと素晴らしい人間なんだと確信してしまうくらいでした♥
心理描写もよかった!
青春時代、同性の友達とバカ騒ぎしたり、くだらない事で朝まで語り合ったりケンカしたりって…、それが出来なかった女の子だっている。
同じ熱量の似たような価値観の友が、たまたま異性だったってだけで、こうもバランスが崩れるのか、と思ったりした。
謎のポテンシャルを秘めてる自己中キャラに振り回されるって、よくある物語。
そこに、若さの初々しさと、思春期の苦しさとが混ざって、よく書けているなぁと感心しました。
だが、月島が地雷すぎたかなぁ…
読み手は耐えられないよあのキャラw
月島が、ちょっとのツンデレくらいのキャラに抑えておいてくれたら、高1の娘にも勧めたい本でした。
愛とは理性だと本誌であったが、月島は理性を持って夏子と接していなかった。
それはすなわち、月島は夏子を愛してなかったことを意味する。
「俺たちはふたごのようだ」は呪いの台詞。
友達以上、家族以上、なのに愛は無い…ひどいww
私にインプットされている”とりあえずキープ”って時の呪いの台詞一覧。
「妹のようだ」
「弟のようにかわいい」
「頼れるアネゴって感じ」
「お兄ちゃんみたいに安心できる」
「家族みたいに大切に想ってる」
そしてここに「ふたごのようだ」が追加されたw
あと、月島が精神崩壊した具体的理由が回収できてない。
たった2週間のアメリカ留学で精神病院に入院するくらいの症状がでるって無理矢理すぎる!
高校中退した理由に、きっとそれがあるのだろうと深読みして想像は出来るが、だったらそこ書かないと!!
ADHDの発達障害を引っ張り出すなら、それなりの覚悟と知識と、あるある失敗話を月島が語るシーンを設けてくれないと読者は混乱する!
それを書かずに全部病気のせいにして、まだ10代の女の子に全部背負わせるような描写は耐えられないよ!!
月島の母親の出番がほとんどなかったのは、著者の意図なのか?
つまり、母親の愛情に飢えていたからメンヘラったと想像すべきなのか…。
ADHDについて
ADHDはカッター持って暴れて殺人未遂を起こしたりしない!
誤解を与えるような描写がかなりのマイナス評価!
あくまで、併発してしまった精神系の病気が元であることを表記すべき。
もしくはADHDの設定を排除して精神疾患だけの設定にすべき。
ADHDは主に3種類。
1. 不注意型
ボーっとしてる。忘れ物多い。空想が好き。話を聞いてない覚えていない。など。
厳密には、ADDと呼ばれる。
一見おとなしい子として見られるので、発見が遅れる。
2. 多動型
しゃべり出したらとまらない。落ち着きがない。授業中に座ってられない。など。
分かりやすいので発見されやすい。
3. 衝動型
思いついたら後先考えずに衝動的に動いちゃう。思ったことをすぐ言っちゃう。順番を待てない。浮気性、買い物依存症、など。
個人的には、この衝動型とアスペの違いを見分けるのが非常に難しいと感じます。
実話か否かの見解ここまで書いてきて、読者は月島のキャラについてどう思ってんだろうってネットでレビューを漁って震えました。
ファンらしき人達がノンフィクションだってこぞって書いてんだけど
夏子はsaoriちゃんで、月島は深瀬氏ってこと?
ぐちりんはnakajinで、ラジオがラブってこと?
いやいやいやいや!
それはあくまでモデルってことでしょ?
あとがき読んでも実話だなんて書いてないよ藤崎先生。
経験をベースにして”小説”を書いたって。
実話なら実名で書くよね。
ちょっと盛ってたりフィクション入ったりしてるから、完全実話じゃないってことでいいのよね?
実話だったらさ、月島をディスる=深瀬氏の人格否定するってことになっちゃうじゃんw
月島というキャラ設定としての批評をしたいのに、結果的に深瀬氏への悪口になっちゃうってことで、めっちゃ書きづらいじゃん
それにもし、ファンに向けて書いたんだったらちゃんと”自伝的小説”って表記してくれないと!!
藤崎先生の過去に興味が無い私のような人間が、間違ってその本を手に取らないように表記しなきゃダメじゃん!
自伝的小説である表記があったならば、私はこの本を読んでいない。
初小説、としか書かれてない。
楽天ブックでも、自伝的、や自叙伝などのワードは入ってない。
ふたご [ 藤崎 彩織 ]
もし完全実話だったらホラーだよ
深瀬氏はADHDであり、精神疾患時に殺人未遂を犯した過去がある。
2人は付き合ってはなかったが、藤崎先生の一方的な片想いが地盤にあるソウルメイト的な間柄で、今もそれに変わりは無い。
深瀬氏は、藤崎先生の夫とも結婚前から仲良し。
その状態で、深瀬氏は藤崎先生へ小説を書くことを強要。
藤崎先生は深瀬氏の言いつけを守り、結婚・出産してもなお、深瀬氏への叶わなかった恋物語を泣きながら書き綴ってる頭おかしい人。
それを容認してる先生の旦那さんも、どーかしちゃってる。
ってことになっちゃうじゃん!!!!!
それに、お子にどうやって説明するのだ。
小さい頃から親戚以上に親しい深瀬のおじちゃんは、「ママが昔大好きだった人なんだ。ママにカッターの刃を向けた人なんだ」って知ってどう思うんだよ。
ビンタして逮捕されるんだぜ?AAAの人、逮捕されたじゃん。
殺人未遂ならどんだけヤベーんだよ、って話。
もし実話であったならば、事実と小説の整合性がとれてない
ってことで、この本は、あくまで経験に基づいた小説である。
と私の中で結論づきました。
が、
深瀬氏の留学と入院エピソードは本当みたいで、かなり前からネットでは、深瀬氏と藤崎先生は共依存関係だと書かれてたことを先ほど知りビックリ
そしてセカオワファンは、その共依存であることを良しとしているどころか、そうあってほしいと願っていると見受けられた
嗚呼…
あぁぁぁ…
ADHDについて誤認してしまった人のレビューもあった。
なんか、萎えちゃったなぁ…。
私にとって本は、本そのものが面白けりゃ何でもいいんだよ。
どんな人が書いてとかどんな政治的思想があって、とかクソどーでもいいんだけど、何書いても深瀬、深瀬、なのかなこの先生はwwww
深瀬氏の面影がオプションでついてこないような、旦那様とお子の愛あるエピソードや、育児の成功・失敗談など、もしくは完全フィクションの青春小説純度100%の藤崎先生の本が出たら、読んでみたかったけどなぁ…
それは無理そうだね、きっと。
先生の美しい文に酔いしれたいだけなのに、もれなく深瀬氏がついてきちゃうんだろうなぁ…
もう私は、藤崎先生の本を読む資格はないのだろうなぁ…
はぁーーーガッカリ…
お口直しに
アラフォーがメンヘラった時に
泣きながら聞いてた懐メロ紹介
♪古内東子『誰より好きなのに』♪
動画はTiaraカバーVer.
泣け泣け~wwwwwwwww
読みたかったけどなぁ…
やっぱ本屋大賞だけは信用できる!!!!!
2019年の大賞が決まったよ!!!!!
そして、バトンは渡された [ 瀬尾 まいこ ]
そして、バトンは渡された【電子書籍】[ 瀬尾まいこ ]
コスパのいい娯楽は本!!!
どんなに良い映画でも2時間で終わっちゃう。
本は、ゆっく~~り読めば1500円で3日は楽しめます♪
古本なら1日100円で楽しめます♪
良い本を、自分のペースで、じっくりゆっくり噛みしめながら読む。
珈琲とクッキーとね♪
最高の暇つぶしじゃろがーい
2015年
【中古】 鹿の王 1 / 上橋 菜穂子 / KADOKAWA [文庫]【宅配便出荷】
【中古】 鹿の王 2 / 上橋 菜穂子 / KADOKAWA [文庫]【宅配便出荷】
2016年
羊と鋼の森 /文藝春秋/宮下奈都 / 【中古】afb
【中古】 羊と鋼の森 文春文庫/宮下奈都(著者) 【中古】afb
2017年
蜜蜂と遠雷 [ 恩田陸 ]
2018年
【中古】単行本(小説・エッセイ) ≪国内ミステリー≫ かがみの孤城 / 辻村深月【中古】afb
かがみの孤城 (一般書 113) [ 辻村 深月 ]