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Alice Boy's Pictures

Alice Boy's Pictures

映画メモ-ハリー・ポッターあらすじ

1ハリー・ポッターと賢者の石 
2001年に映画化

10年前に両親が亡くなった後、ダーズリー家に引き取られていたハリー・ポッターは、おじ・おば(母親の妹ペチュニア)に半ば虐待され、同い年の従兄ダドリー・ダーズリーにもいじめられる孤独な毎日を送っていた。しかしハリーには、いたぶろうと追いかけてくるダドリーから瞬間移動で逃げたり、蛇と会話して結果ダドリーにけしかけるなど、困ったことになると起きる自分でも分からない不思議な力があった。

11歳を目前にしたとき(1992年)、ハリー宛にホグワーツ魔法魔術学校から入学許可証が届く。しかしペチュニアと夫のバーノン・ダーズリーはハリーに手紙を見せず、挙句の果てに毎日山のように送られてくる手紙を避けるために家から逃げ出してまで、ハリーの魔法学校入学を阻止しようとするが、送り主は遠い逃亡先のホテルにさえも手紙を送ってきた。そして、ようやく人里離れた海の上の小屋を見つけて逃げ込んだダーズリー一家の前に、見知らぬ大男が現れる。

大男の名はハグリッド。ホグワーツの森番をしていると言う。彼はダーズリー夫妻がハリーにひた隠しにしていたハリーの本当の生い立ちを告げる。交通事故で亡くなったと聞かされていた両親は実は魔法使いで、当時強大な勢力を誇った史上最凶とも言われる闇の魔法使い、ヴォルデモート卿に殺害されていた。ヴォルデモートは生後間もないハリーも殺そうとしたが、何故か魔法が自身にはね返り、ハリーは生き延び、ヴォルデモートは肉体を失って逃げ去った。ヴォルデモートから唯一逃げ延びたハリーは魔法界で「生き残った男の子」として有名だった。

入学式でハリーは、組分け帽子により勇気ある者が住まうグリフィンドール寮に所属することに決まる。新学期の汽車「ホグワーツ特急」で出会った友人ロン・ウィーズリーやハーマイオニー・グレンジャーも同じ寮に所属することになった。一方、ダイアゴン横丁で出会った魔法界の名家の出であるドラコ・マルフォイはスリザリン寮に決まった。 入学式の挨拶でダンブルドア校長は「禁じられた森」と3階の廊下へは立ち入らないよう、全校生徒に告げた。

ハリーとロンはすぐに親友になった。ロンは純血の魔法使いで、ハリーにいろいろな魔法界の習慣を教えてくれた。一方、両親ともマグル(非魔法使い)である優等生のハーマイオニーとは、彼女の規則に厳格でお節介ともいえる性格からそりがあわない。しかし2人はハロウィンの日にハーマイオニーを助ける為にトロールを倒す。この日を境にハーマイオニーと和解し、後々まで三人は行動を共にするようになる。

三人は魔法薬学の教師、セブルス・スネイプが禁じられた廊下に隠された「なにか」を盗もうとしていると疑っていた。スネイプは、ハロウィーンの日のトロール騒ぎの中で、一人4階に向かい、待ち受けていた三頭犬に足を噛まれていた。そしてハーマイオニーによると、スネイプはハリーの初めてのクィディッチ試合で、ハリーを箒から落として殺そうとしたという。だがハグリッドは、ダンブルドア校長の信頼を理由にまったくスネイプを疑おうとしない上に、「なにか」については何も話そうとしなかった。三人は図書館に足繁く通い、ハグリッドがうっかり漏らしたニコラス・フラメルの事を調べようとした。

クリスマス休暇に学校に残っていたハリーは、送り主不明のプレゼントを受け取った。それは着ると目に見えなくなる透明マントで、ハリーの父が所有していたものらしい。ハリーはこれを着て深夜の図書館に行き、フラメルについて調べようとするが、魔法がかかっている禁書の棚の本を開いたために、学校の管理人フィルチに見つかりそうになり、手近な教室へと逃げ込んだ。そこには鏡があり、覗くとハリーの死んでしまった家族を映し出した。これに魅了されたハリーは翌日ロンを誘って鏡を見せるが、ロンは将来の栄光に輝く自分自身を見た。そして三たび鏡を見に来たハリーはダンブルドア校長に遭遇する。彼はその鏡が人の心の奥底の望みを映す「みぞの鏡」であり、その鏡に魅入られて発狂した者がいた事を説明し、もう鏡を探してはいけないとハリーに忠告する。

学期が再開されて、三人はようやくフラメルがダンブルドアの友人の著名な錬金術師であることを突き止める。唯一彼だけが所有するという「賢者の石」(どんな金属も黄金に変え、飲めば不老不死になる「命の水」を作り出す)こそが、学校に隠され、スネイプに狙われているものだとハリーたちは確信した。そしてハリーはスネイプが、「闇の魔術に対する防衛術」の神経質な教師クィリナス・クィレルを、脅しているところを目撃し、これを確認する。 クィレルは脅しに屈しなかったが、それも時間の問題に思われた。

ハリーたちからそれを聞かされたハグリッドは、スネイプがホグワーツの教授陣とともに守りの魔法を仕掛けたことからスネイプへの疑いをなお否定するが、三人のもとに別の新たな問題を持ち込む。ホグズミードにある酒場「ホッグズ・ヘッド」で、見知らぬ男から入手した非合法のドラゴンの卵を孵し、家で隠して育てるというのだ。案の定ドラゴンは、素人の手に負えない大きさになってしまい、彼らは苦境に落ちる。だがロンの兄チャーリーとその友人のおかげで、夜間にドラゴンをこっそり逃がすことに成功する(映画ではダンブルドアが取り計らったことになっている)。しかし、その場面を見ていたマルフォイの干渉によって、ハリーとハーマイオニーは夜中に校内を出歩いている所をフィルチに捕まってしまう。

罰則として、仲間と一緒に禁じられた森でハグリッドの仕事を手伝うことになったハリーだが、森の中でマントを着た正体不明のものに襲われる。ケンタウルスのフィレンツェに辛くも助けられたハリーは、ハリーを襲ったものがヴォルデモート卿であり、失った肉体を取り戻すため学校に隠された賢者の石を狙っていると仄めかされる。ヴォルデモートが石を手に入れることを危惧する三人。

進級試験の最終日、ハグリッドが酒場でドラゴンの卵をくれた男に、賢者の石が隠された場所を守っている三頭犬に対処する方法を教えてしまっていたことを知る。守りの秘密が完全に漏れてしまったと悟ったハリーたち三人は、マクゴナガル教授に危険を伝えようとするが、まともに取り合ってもらえず、さらにはダンブルドアが緊急に魔法省に呼び出されて不在だということを聞く。校長がいないその夜を狙って、スネイプが盗みに入ることを三人は確信する。

彼らは賢者の石を盗み出そうとする内通者の後を追って、スプラウト教授の悪魔の罠、フリットウィック教授の空飛ぶ鍵などの仕掛けを突破しながら石が隠された一室へと迫る。ロンは途中、マクゴナガル教授が仕掛けた巨大チェスと勇敢に戦うが、ハリーを勝利に導くために自分が犠牲になって気絶してしまう。一方ハーマイオニーは、スネイプの罠である薬の論理パズルをみごとに解く(映画ではカット)。ハリーはハーマイオニーに自分が賢者の石を盗もうとしている者の後を追ったことをダンブルドアに知らせるように頼む。そしてついに辿り着いた最後の部屋でハリーが見たのは、スネイプではなく、クィレルだった。実は彼こそがヴォルデモート卿の内通者だった。クィレルは体の一部にヴォルデモートを憑依させていた。

クィレルはなぜか部屋に設置されていた「みぞの鏡」から賢者の石を取り出そうとするがどうしても取り出せなかったが、ハリーが鏡を覗くと石は簡単にハリーのポケットに入った。ヴォルデモートはクィレルにハリーを殺させて石を奪おうとするが、クィレルはハリーの体に触れただけで火傷を負ってしまい、ハリーを殺せないままに死亡する。ヴォルデモートは憑依した人間が死んだために、再び体を持たないままの姿で逃げ去った。

ハリーが気がつくと医務室に横たわっており、ダンブルドアが見舞いに来ていた。彼は魔法省で偽の呼び出しに気づいてホグワーツに急いで戻り、ハリーを救い出したのである。ダンブルドアは、フラメルと話し合って賢者の石を壊してしまったことを語った。ダンブルドアは、クィレルがハリーに触れられなかったのがリリー・ポッターの守りの魔法のおかげであったこと、そしてスネイプはハリーを殺そうとしたのではなく、むしろクィレルの呪文に抗してハリーを救おうとしていたことなどを語る。ハリーだけが石を取り出すことに成功した理由は、「みぞの鏡」が賢者の石を使いたい者ではなく、見つけたい者の手に入るように仕組まれていたためであった。

学年度末パーティーで、寮対抗杯の駆け込みの点数としてグリフィンドール寮は、ロンがホグワーツでも稀にみるチェスの名試合を制した事で50点、ハーマイオニーが薬の論理パズルを解いた事(映画では冷静さの評価)や友人の危機を救ったことで50点、ハリーが並外れた勇気と精神力を発揮したことで60点を与えられ、1位であるスリザリンと同位になる。さらにはネビル・ロングボトムが規則破りをする三人を止めようとした事も勇気のいる行為と評価されて10点をもらい、結果的にグリフィンドールは寮杯を獲得した

2ハリー・ポッターと秘密の部屋
夏休み、ハリー・ポッターは唯一の身寄りであるダーズリー家へ帰省していた。初めての友人も出来て、夢のようだったホグワーツ魔法魔術学校での生活を中断されていたハリーのもとに、ドビーと名乗る屋敷しもべ妖精が現れる。そしてドビーはハリーにホグワーツに戻ってはならないと警告する。だがそれを拒否したハリーの前でドビーはケーキに浮遊術をかけ、ハリーの仕業と見せかけてマグルの前で魔法を使ってしまう。その後ドビーは「姿くらまし」し、ハリーを学校に行かせないために退学にさせようとした。その後ダーズリー一家の怒りに触れたハリーは部屋に閉じこめられたばかりか、規定に違反したとして魔法省から警告を受ける。部屋に監禁されたハリーは、ロン・ウィーズリー、フレッド・ウィーズリー、ジョージ・ウィーズリー達に空飛ぶフォード・アングリアで救いだされて、ウィーズリー家へと向かった。

新学期の新しい教科書を買うために訪れたダイアゴン横丁で、ハリーはホグワーツの森番、ルビウス・ハグリッドや親友のハーマイオニー・グレンジャーと再会する。書店ではハンサムな魔法使いギルデロイ・ロックハートのサイン会が行われていて、有名であるハリーと彼は一緒に日刊予言者新聞の記者に写真を撮られ、教科書に指定されている彼の自伝7冊全てを贈られる。その後、一行はスリザリン生のドラコ・マルフォイとその父親、ルシウス・マルフォイと出会い、ロンの父親のアーサーとルシウスは殴り合いの喧嘩になるがハグリッドに止められる(映画ではドラコ・マルフォイの「学校で会おう」で終わっている)。

新学期、キングズ・クロス駅の9と3/4番線へつながる柵を何故か通り抜けられなくて柵に激突したハリーとロンは、ホグワーツ特急に乗り遅れたためにアーサーが魔法をかけた空飛ぶフォード・アングリアでホグワーツへ向かった。フォード・アングリアはホグワーツの敷地内にある暴れ柳に激突し、そのためにロンの杖は折れ、車は2人を降ろして禁じられた森へと走り去った。途中でマグル(非魔法族)に空を飛んでいるところを見られたこともあり、退学処分を免れたが2人は罰則を受け、ロンは母親から吼えメールで散々叱られ、杖は折れたものをそのまま使用しなければいけなくなった。

ハロウィンの日に、管理人アーガス・フィルチの猫であるミセス・ノリスが石になる事件が起こる。その後、マグル出身者の生徒が石にされる事件が立て続けに発生し、伝説と化していた「秘密の部屋」が「スリザリンの継承者」の手で開かれたのではないか、という疑惑がホグワーツ城内に広まる。ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は、ドラコ・マルフォイが「スリザリンの継承者」ではないかと考え、ポリジュース薬を使ってマルフォイから話を聞きだそうと計画する。

「秘密の部屋」の話題でもちきりになっていたある日、ロックハートの提案で「決闘クラブ」が開催される。このクラブにて、ハリーが蛇語を話せることが明らかになる。これを契機に、城内ではハリーが「継承者」ではないかという噂が広まる(サラザール・スリザリンは蛇語に長けていたことで有名だった)。ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人はクリスマス休暇を利用してマルフォイに探りを入れたが、マルフォイが「継承者」ではないことが判明する。

クリスマス休暇が明けたある日、ハリーは3階の女子トイレで黒く古い日記帳を見つける。その日記帳にはT・M・リドルの記憶が残されていて、その記憶を見たハリーは前回(50年前)の「秘密の部屋」事件の概要を知る。しかし、後日何者かに日記を盗まれてしまう。

日記を盗まれてからしばらくして、ハーマイオニーと女子生徒が襲われる事件が発生し、前回の事件の容疑者だと言われているハグリッドがアズカバンに送られてしまう。更にはアルバス・ダンブルドアが校長職を停職させられる事態になり、城内は更なる不安に駆られる。ハグリッドが去り際に残した言葉を基に「禁じられた森」に向かったハリーとロンは、ハグリッドに育てられた大蜘蛛・アラゴグから話を聞く。その話から、2人は知り合いである嘆きのマートルが前回の事件の犠牲者だったのではないかと推測、彼女から話を聞こうとする。

期末試験の3日前、2人は機会を得てマートルを訪ねようとしたがミネルバ・マクゴナガルに見つかってしまう。しかしハリーが「ハーマイオニーを見舞おうとした」と機転を効かせたおかげで処罰を免れ、2人はハーマイオニーを見舞う。見ると、石になっている彼女が小さな紙切れを握っている事に気付いた。2人が取り出したくしゃくしゃになった紙切れを見てみると、そこには「スリザリンの怪物」の正体が記されていた。これを見た2人は、今までの事実が全て整合性を持つことに気づき、寮監であるマクゴナガルに話そうと職員室へ向かう。しかしまたもや事件が起こる。内容はロンの妹であるジニー・ウィーズリーが「秘密の部屋」に攫われたので、翌朝、生徒を全員帰宅させるというものだった。話を聞いたロンとハリーは愕然とする。

ハリーとロンは、ロックハートが教授達から「スリザリンの怪物」退治を任されていたことを思い出し、彼を訪ねて一緒に「秘密の部屋」へ連れて行くことにする。マートルを訪ねた一行は彼女から死んだ時の話を聞き、「秘密の部屋」へ続くトンネルの入り口がマートルの棲む3階の女子トイレにあることを知り、「秘密の部屋」に乗り込んだ。途中、トンネルでロックハートとの間で小競り合いとなり、ロックハートが自身の記憶を無くす事態になる。その際トンネルが崩れた為に、ハリーはロンとロックハートを残して1人で「秘密の部屋」へ向かった。

「秘密の部屋」で横たわっているジニーを見つけたハリーは、そこに16歳のT・M・リドルがいるのを見て驚く。「リドルは50年前の生徒だったはずだ」と驚くハリーに、リドルは「これは50年前の記憶だよ。一連の事件は全て自分がジニーにやらせ、自分はジニーの魂で復活するのだ」と明かす。更にリドルは自らの正体が学生時代のヴォルデモート卿だと明かす。自分の目の前にいるこの青年が将来大人になり、ハリーの両親や他の魔法使いを殺したのかと思い悩むハリーにリドルが容赦なく襲い掛かり、スリザリンの怪物にハリーを始末させようとする。窮地に陥ったハリーのところへダンブルドアのペットである不死鳥のフォークスが飛んできてハリーに「組分け帽子」を渡し、ハリーを手助けする。ハリーは帽子から剣を取り出して怪物を倒し、その牙を使ってリドルを消滅させた。

その後、今回の「秘密の部屋」事件は全てルシウス・マルフォイの陰謀であったことがハリーに暴かれ、ルシウスは学校の理事をクビになる。ドビーはハリーの手によってマルフォイ家から「解放」され、自由な屋敷しもべ妖精となる。ロックハートはホグワーツ城を去らねばならなくなったが、ジャスティンやハーマイオニーをはじめ石にされた生徒達もみな元に戻り、ホグワーツに再び平和が戻った。

3ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
2004年に映画化

夏休み、ダーズリー家にマージおばさんがやって来る。ホグワーツ魔法魔術学校から帰省していたハリーは、マージの嫌がらせに耐え切れなくなり、マージに魔法を使ってダーズリー家を飛び出した。その直後、ハリーは暗闇の中に大きな黒い犬を目撃する。

どこにも行くあてのないハリーは、偶然現れた夜の騎士バスに乗り込み、ダイアゴン横丁へ向かった。そしてパブ「漏れ鍋」に到着したハリーの前に、魔法大臣コーネリウス・ファッジが姿を現した。未成年の魔法使いは、休暇中の魔法の使用を禁じられている為、退学を覚悟したハリーだったが、ファッジはその件には触れず、新学期が始まるまで「漏れ鍋」に泊まること、外出はダイアゴン横丁のみにすることをハリーに約束させる。

夏休み最終日、ハリーはウィーズリー一家やハーマイオニー・グレンジャーと再会する。その夜、「漏れ鍋」でウィーズリー夫妻の会話を聞いたハリーは、アズカバンを脱獄したシリウス・ブラックが、自分の命を狙っていることを知る。ブラックはヴォルデモートの部下で、ハリーの両親を裏切ってその居場所を主君に教え、2人を死に追いやったとされる人物である。

新学期が始まり、「闇の魔術に対する防衛術」教授にリーマス・ルーピン、「魔法生物飼育学」教授にルビウス・ハグリッドが就任する。しかしハグリッドは、初めての授業をドラコ・マルフォイにメチャクチャにされ、おまけにドラコは怪我をした事でハグリッドの教師としての信用を落とさせる一方、ルーピンの授業は生徒の間で人気となる。またハリーは新しく「占い学」を受講したが、授業を担当するシビル・トレローニーから不吉な予言をたびたびされ、うんざりする。

クィディッチのシーカーとして3シーズン目を迎えたハリーは、今年度で卒業するキャプテン・オリバー・ウッドの為に今年こそ優勝すると誓う。しかし初戦の対ハッフルパフ戦、ハリーは吸魂鬼の影響で箒から落ちてしまう(加えて、愛用していたニンバス2000も壊れてしまう)。そこでハリーは吸魂鬼と戦う為、ルーピンから「守護霊の呪文」を教わる。後に謎の人物からハリーに贈られた最高級のクィディッチ用箒・ファイアボルトの力もあり、グリフィンドール代表は残る2試合に勝利、見事優勝を果たす。

3年生になるとホグズミード村へ行くことが許されるが、ダーズリー夫妻から許可証を貰い損ねたハリーは村へ行けなかった。そこへフレッドとジョージ・ウィーズリーが現れ、ハリーに「忍びの地図」を贈る。この地図はホグワーツ城の詳細な地図で、村へ通じる秘密の抜け道も記されていた。

「忍びの地図」を利用して村を訪れたハリーは、ロン・ウィーズリーやハーマイオニーと共にパブ「三本の箒」へ入る。そこで、ブラックと自分の父が親友であること、ブラックがハリーの名付け親であること、そしてブラックが両親を裏切って死に追いやったことを知り、彼に怒りを抱く。その後、再び村へ外出したハリーは、セブルス・スネイプに無断外出を疑われて詰問されるが、ルーピンの助けもあって処罰を免れる。しかし「忍びの地図」はルーピンに没収される。

一方、ヒッポグリフのバックビークがドラコを傷つけた一件に関する裁判が行われ、バックビークの処刑が決定される。刑執行の直前、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人は密かにハグリッドの小屋を訪ねるが、そこにはハーマイオニーの飼い猫クルックシャンクスに食べられたはずのスキャバーズがいた。

3人はハグリッドと一緒にいようとするが、ハグリッドはそれを拒み、処刑人たちが来る前に3人を小屋から出す。3人はスキャバーズを連れて城へ帰ろうとするが、そこに突然黒い犬が現れ、スキャバーズとロンが連れ去られてしまう。ハリーとハーマイオニーはロンを追い、叫びの屋敷に到着するが、そこで、黒い犬の正体がブラックであることを知る。

ハリーたちはブラックと乱闘になるも、「忍びの地図」を見て3人を追って来たルーピンの登場により中断。この後、ルーピンやブラックの話を聞かされたハリーたちは、ハリーの両親の居場所をヴォルデモートに教えた裏切り者は、シリウス・ブラックではなくピーター・ペティグリューであること、ピーターがスキャバーズに姿を変えて今まで生き長らえてきたことを知る。

この後、ピーターを真犯人として魔法省に引き渡そうということになるが、この日が満月だった為、ルーピンが狼に変身し、その混乱に乗じてピーターは逃亡してしまう。犬に変身してルーピンを抑え込もうとしたシリウスだったが、今度は無数の吸魂鬼が現れ、襲いかかる。ハリーは「守護霊の呪文」を使うが歯が立たず、倒れてしまう。しかし力尽きる直前、別の方向から動物が現れて一度にたくさんの吸魂鬼を追い払った。ハリーはその動物を迎える人影を見て父だと思うが、直後に気を失ったため真相は分からなくなる。

ハリーとハーマイオニーが目を覚ました時、シリウスは監禁され、死刑より酷い「吸魂鬼の接吻」を施される危機にあった。アルバス・ダンブルドアからその事実を聞かされた2人は、逆転時計を使って時間を遡り、まずバックビークを救出し、そしてシリウスをバックビークに乗せて逃亡させる。その過程でハリーは、シリウスたちに襲いかかった吸魂鬼に守護霊を出して追い払った(ハリーが見た「父親のような人影」の正体はハリー自身だったのである)。

ピーターを逃がしてしまったためシリウスの無実を証明できず、加えてルーピンも狼人間であることをスネイプに暴露されて辞職してしまい、暗い気持ちのハリーだったが、ホグワーツ特急でシリウスからの手紙を受け取り、幸せな気分になる(ここで、ファイアボルトを贈ったのはシリウスであることが明かされる)。そしてペットがいなくなったロンにはシリウスから新たなふくろうが贈られた。


4ハリー・ポッターと炎のゴブレット
2005年映画化

夏休み、ハリーは奇妙な夢で目が覚めた。その夢とは、リトル・ハングルトンにあるリドルの館でヴォルデモートとワームテールが自分を殺す計画を立てていて、そこへ現れたマグルの老人(フランク・ブライス)がヴォルデモートに殺されるというものだった。

その後、ハリーはウィーズリー家からの招待を受けてクィディッチ・ワールドカップの決勝を観戦しに行く。ハリーは会場で、魔法省の「魔法スポーツ・ゲーム部」の部長、ルード・バグマンやロンの兄であるパーシーの上司、バーティ・クラウチ、そして彼の屋敷しもべ妖精のウィンキーと出会う。ウィンキーはドビーの知り合いであり、ドビーは本来は無給で働かなければいけない屋敷しもべ妖精でありながら、給料をもらえる職場を探しているため、新しい職場が見つからないのだと語った。

アイルランド対ブルガリアのクィディッチの試合をアイルランドが制した激戦のその夜、仮面をつけた複数の魔法使い、通称「死喰い人」と呼ばれるヴォルデモート卿の配下達によって13年ぶりにとある事件が起こった。そしてハリー、ロン、ハーマイオニーの3人が混乱から逃げる間近に13年ぶりに不気味な闇の印(ヴォルデモート卿と死喰い人の印)が打ち上げられた。事件現場の真下には魔法省の役員数十名が放った「失神呪文」に当たったウィンキーが、ハリーが気づかないうちに失くしていたハリーの杖を持ち、失神していた。クラウチは自分が指示した場所にウィンキーがいなかったことに激怒し、ウィンキーをクビにする。ハーマイオニーはそんなクラウチの行動に納得がいかず腹を立てた。

新学期が始まり、元「闇祓い」マッド‐アイ・ムーディが「闇の魔術に対する防衛術」教授に就任。そしてアルバス・ダンブルドアが、ホグワーツ魔法魔術学校、ダームストラング専門学校、ボーバトン魔法アカデミーの3校による三大魔法学校対抗試合(トライウィザードトーナメント)が約100年ぶりにこの一年間に亘って行われることになり、代表選手は各校の17歳以上の生徒から1人ずつ選ばれると発表した。

ハロウィーンの日、ダームストラングとボーバトンの生徒たちと各校長達がホグワーツに到着した。その夜、ダンブルドアは代表選手を選び出す「炎のゴブレット」を紹介し、立候補する者は名前を書いた紙をゴブレットの中に入れるよう告げる。代表選手の名前のみが、ゴブレットから出ることになっている。結果、ホグワーツからはセドリック・ディゴリー、ダームストラングからはビクトール・クラム、ボーバトンからはフラー・デラクールが出場することとなった。しかし、その3人が選ばれた後も火は燃え続け、ゴブレットからハリーの名前が出てくる。ハリーは自らの名前を入れていなかったため困惑するが、魔法契約の拘束力によりハリーは辞退することは出来ず、ハリーは4人目の代表選手として三大魔法学校対抗試合に出場することになる。

規定外でありながらも代表となったハリーは、多くの生徒から顰蹙を買うことになってしまう。親友のロンまでもが彼を疑うため、彼らは絶交状態になってしまった。さらに「日刊予言者新聞」の記者、リータ・スキーターが悲劇的に脚色した中傷記事が掲載され、生徒達からはさらに誤解されてしまう。

第一の課題は、1頭のドラゴンから第二の課題についてのヒントが隠されている金色の卵を奪うことであった。ルビウス・ハグリッドの助けもあってこの課題を早く知ったハリーは、クラムとフラーの二人も課題の内容を知っていることに気付き、セドリックにも内容を教える。ハーマイオニーの助力を得てドラゴンを出し抜く方法を考えていたハリーは、ムーディからのアドバイスを参考に「呼び寄せ呪文」の練習を始める。

第一の課題で、ハリーは呼び寄せ呪文を使って、シリウスからもらった箒、ファイアボルトでの飛行による陽動作戦で見事金の卵を奪う。肩を怪我したものの、結果はクラムと同点で1位になった。ロンの誤解も解け、ハリーは彼と仲直りする。

ある日、ハリーがハーマイオニーに連れられホグワーツの厨房を訪れると、そこではドビーが働いていた。彼は、週給1ガリオン、1ヶ月に1日の休日をもらっていると言い、ハーマイオニーは喜ぶ。一方、ドビーと一緒にダンブルドアに雇われたウィンキーは、クラウチを思って泣き続ける日々を送っていた。

三大魔法学校対抗試合に伴い、クリスマスにダンスパーティが開かれることとなった。ハリー達代表選手はパートナーと最初に踊ることが決められており、ハリーはパートナーを探さなくてはならなくなる。意を決して初恋の相手、チョウ・チャンに申し込むが、セドリックと行くことになっていると断られる。ロンもフラーに申し込んだが断られ、2人は焦る。ロンは、最後の手段だとばかりにハーマイオニーを誘うが、彼女はすでにパートナーが決まっていると言われ、断られてしまう。なんとか学年一の美女、パーバティ・パチルを誘うことに成功したハリーは、彼女の妹のパドマをロンに紹介してもらえることになり2人ともパートナーが決まることになる。

パーティ当日、ハリーとロンは、美しくドレスアップして代表選手のクラムのパートナーとなっているハーマイオニーを見て驚く。パーバティとパドマに愛想をつかされた2人が庭を歩いていると、セブルス・スネイプがダームストラングの校長イゴール・カルカロフにホグワーツから逃げるよう言っているのを聞く。さらに、ハグリッドがボーバトンの校長、マダム・マクシームに自分が半巨人であることを明かすのも聞き、ショックを受ける。

第二の課題が近づいているのに、ハリーは金の卵のヒントの謎を解き明かせていなかった。ダンスパーティの帰りにセドリックから卵を持って風呂に入るよう言われていたため、意を決し、彼はそれを実行する。そこでハリーは嘆きのマートルに出会い、卵を水の中に入れてみろとヒントを言われ、水の中に入れてみると水中人(マーピ-プル)の歌が聞こえた。その歌の内容は「湖の深い底にいる自分にとって大切なものを時間内に取り戻せ」というものだった。風呂場から帰る途中、ハリーは「忍びの地図」に書かれているスネイプの研究室に、病気のため、クリスマスからホグワーツに姿を見せていない「バーテミウス・クラウチ」と書かれているのを見つけ、不思議に思う。

卵の中のヒントは分かったもののどうやって水中で呼吸すれば良いのか分からないハリーは、ロンとハーマイオニーと図書室で本を調べるが、二人は途中でマクゴナガルから呼び出されたまま戻って来ない。一人で探しているうちに眠ってしまい、試合開始の10分前にドビーに起こされる。諦めかけたハリーはドビーから鰓昆布を使うアドバイスを受け、ハリーは試合に参加する。

湖の底にはロン、ハーマイオニー、フラーの妹のガブリエル、チョウが水魔に捕らわれていた。チョウがセドリックに、ハーマイオニーがクラムに助けられ陸に向かう中、フラーだけが現れない。ハリーはロンとガブリエルを連れて、棄権したフラーを除く3人のうちの最後に陸に戻った。ハリーは到着が一番遅かったがその行いは非常に道徳的であるとの判断で、カルカロフを除く全ての審査員から高得点を受け、2戦の合計でセドリックと同点一位となった。

ホグズミード村に隠れ住んでいるシリウス・ブラックを訪ねたハリー、ロン、ハーマイオニーは、彼からクラウチの息子のことを聞かされた。死喰い人だったクラウチの息子は、父親に見捨てられアズカバンに送られた後に死亡したのだ。クラウチも周りから息子の行状を監督できなかったことを批判され、魔法省での立場が悪くなってしまい、今に至っているという。一方、リータ・スキーターに中傷の記事を書かれたハーマイオニーは、学校に出入り禁止になっているはずの彼女が、何故個人的な会話を立ち聞きして記事にすることが出来るのか探り始める。

第三の課題の説明を受けた後、クラムと歩いていたハリーは浮浪者のような姿になったクラウチを見つける。訳のわからないことを口走る彼をクラムに見張らせ、ハリーはダンブルドアを呼びに行った。戻るとそこにクラウチの姿は無く、クラムが失神し倒れていた。クラムは無事だったが、ハリーはむやみに出歩かないようにハグリッドとシリウスから注意を受ける。

ハリーが占い学の授業中に居眠りをしていると、ヴォルデモートがワームテールを拷問する夢を見た。額の傷の痛みで目が覚めたハリーはダンブルドアに報告に行く。校長室に行くとダンブルドアは留守で、部屋にあった水盆、「憂いの篩」に顔を突っ込むと、ハリーはダンブルドアの「記憶」の中に入る。過去でクラウチの息子が法廷で父親に裁かれている場面を見て、同級生のネビル・ロングボトムの両親がクラウチの息子とベラトリックス・レストレンジに拷問された末に正気を失ったことを知る。その後、戻って来たダンブルドアに夢のことを話し、ネビルの両親については黙っているよう言われ、ハリーは校長室を出た。

第三の課題ではハリーは迷路でスフィンクスや他の選手達を抜かし、今まで助け合ってきたセドリックと一緒に優勝杯を取る。しかし、優勝杯は移動キーになっており、2人は「トム・リドル・シニア(ヴォルデモートの父親)」と書かれた墓があるリトル・ハングルトンに連れて行かれ、待ち構えていた配下のワームテールにセドリックが死の呪文で殺されてしまう。そしてその後、父親の骨、下僕(ワームテール)の肉、敵(ハリー)の血という3つのアイテムでヴォルデモート卿がついに復活した。その後、配下の死喰い人達が彼の招集に応じて集まる。そして、ハリーはヴォルデモートと決闘するが、互いの呪文がぶつかりあった時、ヴォルデモートの杖で殺された人々のゴーストのような姿が彼の杖から現れる。ハリーは現れた両親のアドバイスや、セドリックのゴーストの最後の願いによって助けられ、セドリックの亡骸と共にホグワーツに戻ることができた。

直前まで墓場で起きていた惨事をまだ信じきれないハリーは、何があったのかをダンブルドアに嗚咽しながら話す。ハリーは優しく諭すようなムーディに連れられて彼の部屋へ向かうが、そこでムーディは「闇の印」を打ち上げたのもハリーの名前をゴブレットに入れたのも、さらにハリーが優勝するよう仕向け、ゴブレットを移動キーに替えたのも自分だと語る。ムーディは真相を話し終えると、周りを警戒しながらもハリーに向かって杖を上げる。唖然として動けないハリーだが、間一髪の所でダンブルドアに救出される。ムーディが所持していた魔法のトランクの中からは本物のムーディが現れ、狂気に取り憑かれハリーを殺そうとしたムーディはポリジュース薬(変身薬)を飲み忘れていたため、元の姿に戻り、その正体はクラウチの息子だった。「忍びの地図」に現れた「バーテミウス・クラウチ」の名前は父親と同じ名前をつけられた彼のものであった。

「真実薬」を飲まされたクラウチの息子は、アズカバンにいた時、命がもう少ないと分かっていた母親が父親に代わりに自分を助けるよう頼んで、ポリジュース薬でお互い姿を変わり脱獄したこと、その後父親に服従の呪文で監禁されたが徐々に呪文を打ち破り何とか抜け出してヴォルデモートに会ったこと、そして父親を逆に服従させてムーディを捕まえてムーディに変身し、ホグワーツに入ったことを語った。さらに息子は父親をハリーがクラムと歩いていた日に殺したという。その場に呼び出されたウィンキーはそれを聞いて泣き出した。

ハリーは、ヴォルデモートの杖から両親やセドリックの姿が現れたのは、彼の杖とハリーの杖の芯に使われている不死鳥の尾羽が、フォークスのものだったからだとダンブルドアから聞かされた。ロン、ハーマイオニー、ロンの母のモリー、兄のビル、シリウスに付き添われ医務室に入院することになったハリーのもとに魔法省大臣コーネリウス・ファッジが訪れる。ファッジに付き添っていた吸魂鬼はクラウチの息子の魂を吸い取り、ハリーのことを中傷記事にするリータの記事を信じるファッジは真っ向からヴォルデモートの復活を信じず、ハリーに優勝賞金を与えてすぐに去ってしまった。ダンブルドアは彼と決別し、かつての仲間(後々分かることだが、不死鳥の騎士団のことである)に連絡をとるようシリウスに告げ、スネイプにも「任務」を与えた。

終業式の祝いの席で、ダンブルドアは生徒達にセドリックの死とヴォルデモートの復活について語った。ハリーは賞金をセドリックの両親に渡そうとするが断られ、悪戯用品専門店を開くのに資金が必要なウィーズリーの双子兄弟に与える。無許可の「動物もどき」であることがハーマイオニーに暴かれたリータは、一年間ペンを持たないよう命令される。汽車の中で楽しく過ごしたハリーは、再びダーズリー家に戻っていくのだった。

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原作ではある「屋敷しもべ妖精解放戦線」の件が、映画ではまるごと削られている。そのためドビーやウインキーも映画では登場せず、鰓昆布を渡す役が、映画ではドビーからネビルになっている。


5ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
夏休み、路地を歩いていたハリーとダドリー・ダーズリーは、突如として現れた吸魂鬼に襲われる。ハリーは魔法を使って窮地を脱するが、魔法省は、未成年の魔法使いは、自衛以外の魔法の使用を禁じられているとして、ハリーをホグワーツ魔法魔術学校から退学させようとする。だが、魔法省とアルバス・ダンブルドアの話し合いの結果、退学処分の是非については後日、魔法省で行われる懲戒尋問によって決定されることとなった。

その後ハリーは、ハリーを迎えに来た不死鳥の騎士団のメンバーと共にダーズリー家を発つ。向かった先は騎士団の本部、ブラック邸であった。そこにはシリウス・ブラックやウィーズリー一家、ハーマイオニー・グレンジャーといった面々がいた。そして到着した夜、ハリーは騎士団のメンバーから、ヴォルデモートが「極秘にしか手に入らないもの」を探していることを聞かされる。

8月12日、ハリーの尋問が行われる。尋問官として、魔法大臣コーネリウス・ファッジ、魔法法執行部部長アメリア・ボーンズ、上級次官ドローレス・アンブリッジが、被告側の証人としてダンブルドアとアラベラ・フィッグが出席。尋問の結果、ハリーが自衛の為に魔法を使ったことが証明され、ハリーは無罪放免となる。

夏休み終盤、ロン・ウィーズリーとハーマイオニーがグリフィンドール寮の監督生に選ばれる。これによりホグワーツ特急では2人とコンパートメントが別になるが、ハリーは新たにルーナ・ラブグッドと出会う。ホグワーツに到着すると、そこにはルビウス・ハグリッドの姿はなく、更に「闇の魔術に対する防衛術」の教授にアンブリッジが就任していた。

アンブリッジの授業は「防衛術の理論」という本を読ませ、実技を全く扱わないというものだった。これについてハリー、ロン、ハーマイオニーは、シリウスから「魔法省は、ダンブルドアが学生を率いて私設軍団を組織するのを阻止する為、アンブリッジを派遣して学生に闘う訓練をさせないようにしている」という話を聞く。これを受けてハーマイオニーは、学生たちで「闇の魔術に対する防衛術」の実技を学ぶこと、その教師役をハリーが務めることを提案、ダンブルドア軍団(通称DA)が結成される。

一方でアンブリッジはホグワーツ高等尋問官に就任し、シビル・トレローニーを停職にするなど、魔法省の力を背景に権力を振るう。

また寮対抗クィディッチ試合では、3巻を最後にオリバー・ウッドがホグワーツを卒業した為、彼の後任としてロンがグリフィンドール代表チームのキーパーになる(キャプテンにはアンジェリーナ・ジョンソンが就任)。しかしグリフィンドール対スリザリン戦の終了後、ドラコ・マルフォイがウィーズリー一家やハリーの母親を侮辱、これに反応してドラコに殴りかかったハリーとフレッドとジョージ・ウィーズリーは、アンブリッジによって終身クィディッチ禁止令を出されてしまう。

そしてその日の午後、ついにハグリッドが戻って来たことを知り、早速彼のもとを訪れる。

切り傷だらけなハグリッドの姿を見て、ハリー達は愕然とする。巨人への友好を求めに行っていたハグリッドはその理由を話した。途中で巨人の長が変わったため、はっきりとした良い成果が出たわけではないという。だがどうしてそこまで惨めな姿に…?半人間を憎むアンブリッジはハグリッドを首にしようと目論んでいるため、ハーマイオニーは心配する。

後日、アズカバンから死喰い人が10人脱獄したという恐ろしいニュースが入り、DAにも活が入る。その中には、ネビル・ロングボトムの両親を廃人にしたとされるベラトリックス・レストレンジも含まれていた。そしてハリーは、先学期死んでしまったセドリック・ディゴリーの恋人、チョウ・チャンと付き合うこととなる。

o.w.lの試験(通称ふくろう、普通レベル魔法試験)の途中、ハリーはシリウスが拷問される夢を見て、ハリー、ロン、ハーマイオニー、ネビル、ジニー・ウィーズリー、ルーナと共に夢に出てきた魔法省の神秘部へと向かう。12個の回る部屋、謎の石のアーチの部屋、時計の部屋などいろいろな場所があり、ついにハリーは、「武器」である「予言」を見つける。だが同じく予言を手に入れるため、そこには死喰い人も現れた。戦いになるが敵は多く、六人の力では歯が立たない。しかし、そこに不死鳥の騎士団のメンバーが助けに来る。だが交戦中、予言は砕かれてしまった。そしてその直後、シリウスの胸にベラトリックスの放った呪文が当たり、アーチのベールの彼方に行ってしまう。帰ってこないシリウス。怒りと悲しみで見境のなくなっていたハリーは、ベラトリックスを殺そうとする。その後、ダンブルドアが現れ、死喰い人を捕らえて神秘部の戦いはダンブルドアのおかげで勝利する。だが、トンクス、シリウス、キングズリーを倒していたベラトリックスを逃がしてしまう。

その後、ハリーはアトリウムでベラトリックスを追い詰めるが、ヴォルデモート本人が現れ、ハリーを殺そうとする。だが現れたダンブルドアとヴォルデモートが決闘をするが、ダンブルドアの腕には及ばず、ヴォルデモートは負け、ベラトリックスと共に逃亡する。その後、ハリーは校長室で予言の内容を知る。ヴォルデモートが復活した事を自分の目で見たコーネリウス・ファッジが公に発表する。

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原作の長さはシリーズ最長だが、サブストーリーが極端に削り落とされた為、映画の長さは短い。


6ハリー・ポッターと謎のプリンス
ホグワーツ魔法魔術学校の6年生となった魔法使いハリー・ポッターが、史上最悪の魔法使いヴォルデモートとの対決に備え、ヴォルデモートの過去と弱点に迫る一年間を描く。
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その日、イギリス首相はコーネリウス・ファッジと5回目の面会をすることになった。首相に就任した最初の晩、顔合わせに来た魔法大臣ファッジは「魔法界で深刻な事態が発生しない限り、二度と会うことはない」と言い、そして二度と会わない予定だった。しかし現実には4回もファッジと顔を合わせており、しかも面会を重ねるたびにファッジはやつれ、魔法界の事態が深刻さを増していることが察せられた。首相は、ここ一週間で起こった不可解な事故や事件に頭を悩ませていたが、ファッジによると、それらの事件は全て魔法界を恐怖で支配した「名前を言ってはいけないあの人」の復活が原因と言う。その失態により魔法大臣職を失ったことをファッジは首相に告げ、新大臣ルーファス・スクリムジョールを紹介する。

同じ頃、ナルシッサ・マルフォイとその姉であるベラトリックス・レストレンジは、「スピナーズ・エンド」という場所でピーター・ペティグリューと一緒に住むセブルス・スネイプを訪れる。ナルシッサはスネイプに、ヴォルデモート卿から危険な使命を受けた息子ドラコを支援するよう頼み、その確約として魔法による決して破る事のできない誓約「破れぬ誓い」を結ぶ。

夏休み、ダーズリー家に帰省していたハリー・ポッターは、彼を迎えに来たアルバス・ダンブルドアから、シリウス・ブラックの遺産を相続したことを知らされる。その後、親友ロン・ウィーズリーの実家「隠れ穴」へ向かう途中、ダンブルドアとともに彼の同僚であるホラス・スラグホーンに面会したハリーは、引退したスラグホーンにホグワーツで再び教鞭を取るよう説得する。説得できたその後、ダンブルドアはこの一年間、自分の個人授業を受けてほしいとハリーに頼む。

「隠れ穴」ではビル・ウィーズリーと婚約したフラー・デラクールが夏を過ごしに来ていたが、それを好ましく思わないハーマイオニー・グレンジャーやジニー・ウィーズリーは彼女を陰で「ヌラー」と呼び侮辱していた。しかし、ロンはフラーが気になるのか、二人をたしなめていて、ハリー達は「隠れ穴」の中の境界線で楽しい日々を送っていた。だが、外の世界では続々と恐ろしい事件が起こり始めていた。

新学期の準備のため、ハリー、ハーマイオニー、ウィーズリー一家はダイアゴン横丁に向かうが、ロンの兄の、フレッドとジョージ・ウィーズリーの悪戯専門店、「ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ」以外はどこにも活気がなかった。「マダム・マルキン」の洋装店でハリー、ロン、ハーマイオニーは、ドラコと鉢合わせるが、マルフォイが挙動不審な態度をとっているのを怪しみ、後を追う。追跡に気づかず、「夜の闇横丁」の「ボージン・アンド・バークス」に入ったマルフォイは、オーナーのボージンを脅し何かの修理方法を聞きだすが、結局修理方法は不明のまま。

ハリーは、マルフォイが「マダム・マルキン」の店で左腕に触れられるのを嫌がったことを思い出し、「左肘に「闇の印」が刻印されているのでは?」と考え、彼が父親と同様に死喰い人ではないかと推測するが、ロンとハーマイオニーは、決定的な証拠もないのにマルフォイを疑おうとするハリーの言葉に聞く耳をもたない。躍起になったハリーはホグワーツ特急でマルフォイの正体を探ろうとするが、気づかれて怒った彼に石化されてしまう。そこをトンクスが見つけ、元に戻してもらった事で無事ホグワーツに入ることが出来た。

しかし実際にホグワーツで「闇の魔術に対する防衛術」を担当していたのはスネイプであり、スラグホーンは「魔法薬学」を教えることになっていた。ハリーが借りた魔法薬学の教科書には「『半純血のプリンス』の蔵書」と書かれており、魔法薬の事だけでなく彼が発明した闇の呪文が多く示されていた。蔵書の内容を参考にして行った事で、トップの成績を叩き出したハリーは、それから夢中になって蔵書の内容を研究し始める。だが、やがてマルフォイへの懐疑心を強めて彼と対決した際に、ハリーは蔵書で覚えた攻撃呪文を使った事でマルフォイに瀕死に近い重傷を負わせてしまう。

この第6巻末にハリーは信頼していたアルバス・ダンブルドアを失い、ダンブルドアを殺害したセブルス・スネイプを追って、蔵書で覚えた闇の呪文でスネイプを攻撃するが、呪文は通じない所か、あっけなく倒されてしまう。何故ならば、蔵書を作成した「半純血のプリンス」の正体こそ、スネイプであったからである。

そして事件後、ハリーは新たな謎の人物の存在を知ることになる。



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