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カテゴリ:自閉症関連
兵庫教育大大学院修了の臨床発達心理士で、 発達障害のある難波寿和(ひさかず)さん(35)=松江市= が発達障害の当事者であり、 支援者でもある立場を生かして 療育相談や講演活動に取り組んでいる。
障害者と同じ目線で特性や接し方のこつなどを紹介する本も出版。
このほど兵庫県加古川市であった講演会で 「親や周りの人たちは結論を急がず、 時間をかけて話を聞き、とことん寄り添ってほしい」 と訴えた。
難波さんは岡山県出身で、 同大大学院では障害児教育を専攻。
人とコミュニケーションをとるのが苦手など、 自分が発達障害かもしれないと以前から感じていたが、 実際に病院を訪れたのは5年前。
「普通」に振る舞い続けることを負担に感じて体調を崩し、 自閉症と注意欠陥多動性障害(ADHD)、 社会不安障害、うつ病と診断された。
「もっと早く受診すべきだったと後悔した」 と難波さん。
その後、発達障害を公表して活動を本格化させ、 全国で講演などを続けている。
昨年出版した 「14歳からの発達障害サバイバルブック」(学苑社) は体験を基に発達障害の人に日常起こりやすい問題などを イラスト付きで紹介。
例えば、誤字・脱字対策は 「指でなぞって確認」「何度も小声で読み返す」 ▽スケジュール管理は「手帳に予定を書く」 「終わったら一つずつ消していく」 ▽時間の管理は「タイマーを使う」 -など具体例を挙げる。
加古川市の講演会は、 発達障害のある子とその親らでつくる「ひだまりの会」(同市)が開催。
約40人を前に、難波さんは「視覚優位」で 目から入る情報が処理しやすいという特性を説明。
耳から入る曖昧な指示(「ちょっといい?」「あとで」など) は理解しづらく、 仕事では用件を紙に書いてもらったり、 メールで文字として残してもらったりして 工夫していることを明かした。
難波さんは 「障害者差別解消法は障害者への『合理的配慮』を求めているが、 自分から申し出ないとなかなか希望が通らないのが現状。 何に困っているかを伝え、 障害者自身が権利の幅を広げていかないと変わらない」 と力を込めた。
「14歳から-」はA5判194ページ。 1944円。 学苑社TEL03・3263・3817
【神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/kurashi/201707/0010415715.shtml】
失敗談も交えながら発達障害について語る難波寿和さん。 「昼の休憩はいつも1人。 人と一緒にいるとしゃべってしまうから、 頭がクールダウンできないんです」 =加古川市加古川町備後、加古川市人権文化センター
自身の体験を基に書いた 「14歳からの発達障害サバイバルブック」
14才、ちょうど自我に目覚める、 一つの節目なんでしょうね。🌠
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