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2020.07.18
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カテゴリ:自閉症関連




物を壊し、親に手を上げ 「目が離せない」疲弊する家族



強度行動障害(上)

 急に飛び出して命の危険がある、物を破壊する、人を傷つける-。

こうした行為が頻繁に表れる「強度行動障害」。


知的、発達障害がある人の1%程度とされ、

見守りが難しく、家族だけで孤立しがちという。


ほとんど知られていない当事者の暮らしを見つめ、

配慮や支援のあり方を考える。


 夕方、通所先から福岡市東区の自宅に帰ると、

北古賀昌子(ひさこ)さん(56)の長男弘紀(ひろき)さん(28)は、

リビングの布団マットの上に座る。


 目の前には、ごみ袋いっぱいのチラシや広告の切れ端。

1枚ずつ、取り出しては破り始めた。


「こうしていると落ち着くので。

小さいころから暇な時はずっとそうしています」。

傍らに座り、昌子さんが言う。


 「あー、あー」。

弘紀さんが何か問いかけ、その都度、相づちを打つ昌子さん。

弘紀さんは時折、はじけるように笑う。


「笑顔がすごく良いでしょう? 一緒にいると本当に楽しいんですよ」。


でも-。2階建ての4部屋のうち、

親子は1階のこの部屋だけを使い、寝食を共にする。


「2秒でも、目を離せないので」


隙あれば飛び出し


 自営業の夫(60)、今は都内の大学に通う次男(23)と4人家族。

弘紀さんは3歳のとき自閉症と診断された。

特異な行動を起こすようになったのは特別支援学校小学部4年のころだ。


 まずは飛び出し。

隙を見ればあっという間に家からいなくなった。

数キロ離れた車のディーラーやホームセンターまで、

一心不乱に駆けていく。

都市高速道路の車道の上り坂も“逆走”した。

「たまたま見かけた学校の先生が車を乗り捨てて追っかけ、

料金所でつかまえてくれました」。

警察に何度も保護された。


 部屋で1人になると、エアコンを落とし、テレビを壊した。

壁に穴を開け、布団の中綿をすべてぶちまける。

ドライヤーに「強いこだわり」があり、

ホームセンターに陳列された商品をどんどん壊す。


「何回買い取ったか分かりません」


 昌子さんと2人でいても、

落ち着いていたかと思えば突然、「目が三角」になる。


たたき、けり、頭突きし、ひっかく。


こうした「他害」はほんの数秒で終わったり、丸1日続いたりする。


自分自身の皮膚を傷つけ、筋状のあざが何本も残ったこともある。


昌子さんは一時、

こうした行動の記録も続けたが

「原因や因果関係が全く分からない」。


 特別支援学校中学部のころ最も激しくなり、高等部への進学は諦めた。




トイレにも行けず


 暮らしは一変した。


玄関、勝手口、窓、部屋には

すべて針金を巻き付けるなどして鍵を掛け、

雨戸も閉めた。


一度、2階の窓から抜け出して落ちたからだ。


 弘紀さんは眠りも浅く、夜中も起き出すことがあり、気は抜けない。


昌子さんは一人でトイレにも行けない。

自身も毎晩2時間しか眠れない日々が続いた。


真っ暗な部屋で、動きだした弘紀さんを遮ろうと手を伸ばし、

左手指も骨折した。


 脱走すれば追いかけ、

帰るまいと路上にしがみつくようにして動かない弘紀さんを全力で引きはがす。


車に乗せ、連れ帰って部屋に入った瞬間、

全身から力が抜け、座り込む。


パニックが収まらないときは、車に親子で乗り込み、

夜でも数時間、あてもなくドライブする-。


 通所や短期入所先が見つかっても、

じきに施設側が対応できなくなり、断念することを繰り返した。


自閉症の人の多くは

「一定の環境を整えた部屋で1人の時間を設ければ、クールダウンする」

とされるものの、

弘紀さんは常に信頼できる人がそばにいないと、

たちまち施設の部屋も壊してしまった。


「(見守りの)定石が通じない」。

専門家からも、そう告げられた。


​先が見えない不安​


 弘紀さんの他害は次男には向かない。


休みに帰省するたび、兄弟は仲良く手をつなぐ。


家族で旅行も楽しみ、笑い合う。


5年掛け、弘紀さんを受け入れてくれる日中の通所先や

短期入所施設も何とか確保できた。


 「可能ならいつまでも、このまま自宅で一緒にいたい」-。

それは昌子さんの本心だ。

半面、親は年を重ね、体力は衰えていく一方。

いずれわが子を「手放さなければならなくなる」と覚悟もしている。


 ただ、一時的な預かりと「生活の場」は別。

「一体誰が、どんなところであれば、息子が暮らしていけるのか。

それが全く見えないことが今、一番不安なんですよ…」


 障害の中でも、さらにその特性が「少数派」である人たち。

社会はどう支えていくのか。弘紀さんの通所先を訪ねてみた。(編集委員・三宅大介)


【ワードBOX】強度行動障害

​​​​ 精神科的な診断ではなく、かみつきや頭突きなど直接的な他害や睡眠の乱れ、自傷行為などが、通常考えられない頻度と形式で出現している状態を指す。周囲を困らせる行動ではなく、本人が困っているサインとされる。重い知的障害や自閉症などコミュニケーションが苦手な人がなりやすいという。療育手帳を交付されている人の1%程度(全国で約9600人=2016年)と推計されている。


[西日本新聞]






兄弟が仲が良いのが何よりの救いですね。

招来へ向けての展望が少しずつでも

見えてくるといいですね。



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Last updated  2020.08.01 07:31:15
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