自閉症の作家・東田直樹さんエッセー原作の映画
「僕が跳びはねる理由」公開へ
作家の東田直樹さん(28)=千葉県君津市出身=が、
自身の自閉症の症状や日常の思いをつづり、
世界でベストセラーとなった
エッセーを原作にしたドキュメンタリー映画
「僕が跳びはねる理由」が、
世界自閉症啓発デーの2日から公開される。
東田さんは
「見ている風景は同じでも、自分とは異なる物の見方や、
感じ方をしている人がいることを多くの人に知ってほしい」
と呼び掛ける。
◆書くことは「自分がここに生きている証明」
自閉症は発達障害の1つで、
社会的なコミュニケーションがうまく取れないなどの特徴がある。
重度の自閉症の東田さんは、
目の前にパソコンのキーボードのようにアルファベットを書いた厚紙を置き、
指をさしながら読み上げて会話をする。
今回は、オンラインでインタビューに応じた。
5歳の時に自閉症と診断された東田さん。
幼いころから、パソコンで創作を続けてきた。
原作のエッセー「自閉症の僕が跳びはねる理由」(エスコアール)
は13歳で執筆し、
誤解されやすい自分の行動を説明。
自閉症の息子がいる英国人作家の
デイヴィッド・ミッチェルさんと妻のケイコ・ヨシダさんが翻訳し、
感情や思考を代弁した作品と高い評価を受け、
欧米や中国など30カ国以上で出版、117万部を超えた。
映画は、英国など海外の自閉症の人たちの生活を通し、
家族や社会との関わりを映し出す。
音楽や映像で自閉症の人たちが感じている世界観が表現される。
東田さんにとって、文章を書くことは
「自分がここに生きている証明」。
「自分のことが自分でもよく分からない人はたくさんいます。
僕は自分の世界観を言葉にすることで、自分らしく生きることができています」
◆コロナ禍でも「生きることが少しでも楽になれば」
新型コロナウイルス禍で、多くの人がコミュニケーションに悩む。
東田さんは
「人が生きる意味を見失いそうになっていると思います。
僕は、いつもどうしたら幸せを感じることができるのか考えています。
自分の書く文章で、生きることが少しでも楽になる人が増えてくれたら、
こんなにうれしいことはありません」
とつづる。
ミッチェルさんは取材に、東田さんとの出会いを
「息子の閉じられた心を開く鍵を得た。
息子が自閉症でない人と同じように、
愛を含めたすべての感情と能力を持っていると感じられた」
と振り返る。
映画公開には「自閉症に尊厳を与える作品だ」と期待を込めた。
映画は、ジェリー・ロスウェル監督。
角川シネマ有楽町ほか全国で順次公開。
[東京新聞]
東田さんももう28歳になられたんですね。
今後の執筆活動も楽しみですね。
成人後の生活の様子もお聞きしたいです。
☄
にほんブログ村
にほんブログ村