障害者の工賃アップを!全国に広がる焼き芋自動販売機 宮崎県
スタジオにもほっこりとした焼き芋が届きました。
焼き芋は最近ブームですよね。
実はこの焼き芋日向市の企業が
障害者の工賃アップを図ろうと自動販売機で売っていて、
今、全国に広がりはじめています。
美味しさだけではない、
焼き芋に込められた思いを取材しました。
宮崎県内外で設置が進む焼き芋の自動販売機。
展開しているのは日向市の農福産業で、
障害者が焼き芋作りに携わっています。
会社設立から2年余りで、九州各県をはじめ青森県や京都府など、
これまでに15府県におよそ50台を設置しています。
農福産業の児玉雄二社長です。
児玉社長も当初は、
これほど人気が高まると思っていなかったと言います。
(農福産業・児玉雄二社長)
「自分のところだけ売り上げを伸ばすってことじゃなくて、
障害者の賃金を上げようということが
一番賛同してくれる方が多いんじゃないかなと思うんですね」
児玉社長は延岡市で不動産業を営んでいますが、
家庭の事情もあって、約2年前に農福産業を立ち上げました。
(農福産業・児玉雄二社長)
「実はうちの次男も発達障害があるものですから、
障害を持った方に仕事を作ってさしあげたい。
それだったら全国に広めていこうじゃないかと。
今、展開しているところです。」
日向市と延岡市の合わせて3つの就労支援施設などが
焼き芋を作っていて、
毎週、延べ人数で30人ほどが作業に携わっています。
この日は日向市の施設に通う人たちが、
細かい根っこを丁寧に取り除いたり、袋に詰めたりしていました。
作業場の雰囲気が楽しく、商品の人気も高まっていることから、
やりがいを感じているということです。
(作業者は)
「最初は難しいかなと思ったんですけど、
慣れてきて上手くできるようになりました。
全国の人がどんどん食べてくれてすごく嬉しいです。」
また施設に通う人たちは延岡市の畑で、
芋の苗植えや草取りなどにも携わっています。
11月6日には、市民を対象にした収穫祭が行われ、
取り組みへの理解を深めてもらいました。
(市民)
「作ってくれた人に感謝する心を持った子どもになってほしいです。」
事業が拡大する一方、課題も出てきました。
都市部では焼き芋を入れて再利用する缶を持ち帰る人がいたり
、缶の回収ボックスを設置できない施設があるということです。
このため会社では、
紙などの土に戻る素材を使った容器の開発にも乗り出しています。
(農福産業・児玉雄二社長)
「東京、大阪の障害者の方たちも、
紙に芋を詰め込むことができるという仕事が
増えるんじゃないかなと思うんです。」
会社では今後さらに販路を拡大し、
各地の社会福祉法人などに
生産から流通までを担ってもらうことで、
障害者の働く場の確保につなげたいとしています。
(農福産業・児玉雄二社長)
「私どもがノウハウを教えて、全国の障害を持ってる方がですね。
外に出て芋を加工して、その芋が全国に届けられて食べていただく、
これほど素晴らしいことはないのではないかと。
広まっていくと
もっといい世の中になるんじゃないかなとそんなことを考えます」
2020年度の宮崎県内の就労支援施設B型の平均工賃は1時間あたり265円ですが、
農福産業では将来500円を目指したいとしています。
テレビ宮崎
【YAHOOニュース】
工賃アップ、叶うといいですね。☄
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