■父親、頭部暴行は否認 水戸地裁
茨城県ひたちなか市の自宅で2020年7月、
生後1カ月の長女を死亡させたなどとして、
傷害致死などの罪に問われた住所不定、無職、
小沼勝被告(30)の裁判員裁判初公判が12日、
水戸地裁(村山智英裁判長)で開かれた。
小沼被告は大筋で起訴内容を認め、
頭部への暴行に関し
「たたきつけていない」
と一部否認した。 冒頭陳述などで検察側は、
長女の舞香ちゃんが負った頭部外傷は、
小沼被告が胸ぐらをつかみ、
ふすまやドアにたたきつけて生じたと指摘。
死因となった頭部と腹部の外傷は、
被告の暴行によると説明した。 弁護側は、頭部外傷は
舞香ちゃんを誤ってベビーベッドに落としたのが要因として、
「ふすまやドアにたたきつけたことはない」
と反論した。
舞香ちゃんが死亡するまで暴行を加えた要因として、
被告に中程度の知的障害があることなどを挙げた。
この日は元妻が出廷し、
被告が日常的に舞香ちゃんを虐待していたと証言。
「『これ以上やったら死んじゃうよ』
と止めても
『死んでも俺には関係ない』
と言われ、ショックだった」
と振り返った。
起訴状によると、小沼被告は20年7月中旬から同23日の間、
舞香ちゃんに多数の暴行を加えて腹部と頭部に外傷を負わせ、
同24日、搬送先の病院で死亡させたなどとされる。