鳥です

2017/04/09(日)11:30

杵島岳にみる火山噴火の痕跡

火山災害(75)

離職に父鳥の件などで、旅行の話しのアップが出来ていませんねぇ(汗)。時間はあるはずなのに、ブログに時間が向かないというのは奇妙な話です(多汗)。そして今回も脱線です(汗)。「2017年3月19日 阿蘇山・烏帽子岳、杵島岳登山 その2」で、阿蘇山・杵島岳の外壁の写真を見ると、火山活動の痕跡がよく分かるという感じに書きましたが、その点を少し掘り下げてみたいと思います。 ↑拡大可能な大きめな写真です。分かりづらければこちらと下の写真を比較してみて下さい。 なお、遠景写真から鳥類が行った分析なので、間違っている点や勘違いの点等多々あるかと思います。なので話半分、酒のつまみ程度に斜め読みして頂ければ幸いです。また、誤りをご指摘頂ければ幸いです。 写真の吹き出しには書ききれないので、おおよその部分の特徴を、下に書いていきたいと思います。 ① 写真をよくよく見て頂くと、いくつかの地層が見て取れると思います。地層の数は噴火の回数を示しています。例えば地層が10列あるとしたら、10回噴火した痕跡という感じです。途中見ていくと、白い地層がありますが、これは爆発的噴火によって火山灰や火山堆積物が積もった層です。なお、地層が見える理由は、地震や雨や雪、風などによる岩盤の劣化によって、崩れて露出する様になったんだと思います。山の雨風による劣化は、とても大きいものです。例えば富士山を見ると、雨や雪、風の影響を最も受ける西側は、一日あたり約275トンの崩落が起きています。写真を見ると杵島岳の地層が見える部分をみると、えぐれて崩れている様に見受けられますから、恐らく同じような作用の結果と推測できそうです。 ② 地肌を見てみると所々赤い部分がありますが、これは溶岩流の痕です。溶岩の中の鉄分が酸化して赤くなっている部分です。なお白く見える部分は、岩盤などが砂化した部分です。 ③ 緩やかな砂地に見えるこの部分は、火砕流の通った痕です。 火砕流は一言で言えば高温(300~600度ぐらい)の軽石や火山灰、スコリアの密度流です。粗製セメントを流す様な感じになるので、火砕流が通ると、でこぼこの地形を埋め立て、なめらかに整地されます。 杵島岳で見るなら、溶岩流が流れた後のでこぼこした地形に、火砕流が整地してくれた感じのようです。 ④ 写真を見ると、所々に黒い岩の様なものが見えます。これは噴火の際に噴出された火山堆積物です。黒い色から弱い噴火で噴出された堆積物だと判断出来ます。噴火で噴出したマグマは、その勢いが強い場合、火山灰などは成層圏まで一気に(だいたい数秒ぐらいで)打ち上げられます。その場合、噴出物は、成層圏のマイナス70度ぐらいの温度で急速に冷やされ、白くなって(正確に言えば灰色です)地表に降り注ぎます。しかし噴火の勢いが弱く、成層圏まで打ち上げられなかった場合、堆積物はゆっくり冷やされ、黒色になって地表に積もります。 従って写真の様に黒い岩がゴロゴロしていると言うことは、さほど強くない噴火で噴出されたものだと見分けることが出来るのです。とまぁ、私が杵島岳見て面白そうだなと思ったのは、こんな点です。皆様も杵島岳に限らず、火山に登られることがあった際は、こういう痕跡を探してみられてみてはと思います。面白い発見が出来るのではと思います。それではまた。

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