タスマニア原生地域(Tasmanian Wilderness)
1982年にユネスコの世界遺産に登録された原生林や動物の残された地域。タスマニア島にはゴンドワナ大陸時代の動植物がそのまま残っている。初めタスマニア島はオーストラリア大陸と地続きであったが、その後の温暖化によって海面が上昇してオーストラリア大陸から分断されたという歴史がある。残っている植物の中でもマンファーンと呼ばれる巨大な木性シダが有名である。椰子の木と見間違いそうになるがちょっと変わった植物景観を目にすることができる。 地球の地質時代にシダ植物が繁茂した時期があった。シダ植物は古生代後半のデボン紀から栄え,やがて石炭紀になると大きな木生シダが大森林をつくっていた。陸上生活を始めた両生類が繁栄した時代でもある。 ところで、クレイドル・マウンテンのダブ湖に行く少し手前の外れた所にグスタフ・ウェインドーファー家の別荘がある。ここにも木生シダがたくさん生えている。オーストリア生まれのグスタフ・ウェインドーファー はクレイドル・マウンテンに魅了され、1912年にここに別荘を建てて生活した。そしてこの地域が国立公園に指定されるよう10年間働き続け、1922年に夢を実現させたとのことである。ここの別荘の素材はキング・ビリー・パイン(King Billy pine)である。 思考の交差点 オールマウンテンクラブ