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カテゴリ:鉄道
6日に大阪からの帰りに利用した寝台電車のサンライズ出雲・サンライズ瀬戸はJRの寝台列車のなかでは最もコストパフォーマンスがよい列車だと思います。
寝台車には、東京と札幌を結ぶカシオペアのスイートのように一泊50,980円もするものから、5,250円の電車三段B寝台まで約十倍も価格差があります。当然、料金の差はそのまま居住性の差になります。 今回乗ったのはB寝台のシングルというクラスですが、個室で7,350円と安い方に入ります(特急料理は別で)。東横インあたりに比べると割高ですが、東横インは動かないのでその差だと思えば良いです。 部屋はさすがに狭く寝台部分がほとんどを占めていますが、開放的な窓もあり、小さな机もあります。部屋には電源もあるので、パソコンが利用できます。目覚まし時計も付いていますし、イヤホンがあればNHK FMも聴けます。ドアにはタッチ式の鍵が付いているのでトイレに行っている間も安心です。また共同シャワーまで付いています。 車両は2階建てになっているので、上の階でも同じように人が寝ていますが、フロアが別々なので、気になることはありません。このようによく出来た寝台電車ですが、このサンライズ以外は走っていません。JRは今でもほとんどの寝台車は客車タイプの旧式が多いのです。恐らく、我々に取ってコストパフォーマンスが良いということは、JRにとっては余り儲からないということでしょう。 寝台車は、カシオペアなど一部の“ちょこっと”豪華列車以外は満席になるということは無くなりました。余り居住環境のよくない寝台車で一晩過ごすより、ビジネスホテルに泊まった方が安くて居住環境が良くなったためでしょう。また、新幹線が延長されたことや、航空機の料金もそれほど高くなくなったことにより需要が減ったこともあると思います。 ブルートレーンと呼ばれる寝台特急が東京駅から九州各地がつぎつぎと発車していましたが、現在残るのは「富士・はやぶさ」と「サンライズ出雲・サンライズ瀬戸」の2本だけになりました。 サンライズの走行経路は、東京から岡山までは一本の列車で走り、岡山で、片や伯備線を北上し日本海側の出雲市へ、もう一方は瀬戸大橋を渡り高松へと正反対の方向に向かいます。高松までなら9時間26分、出雲市までなら何と12時間4分も部屋にいることになるので居住性も重視されたのだと思います。 実は「出雲」と名乗る特急寝台車が以前はもう一本ありました。サンライズの前を走っていた旧式の客車寝台車で東京から京都経由山陰本線に入る経路を取っていたのですが、いつの間にか消えてしましました。 わざわざ居住性の悪い客車寝台に乗るよりはサンライズの方が気持ちよく乗れて、乗っている時間も短かったためでしょう。 ところで、寝台専用電車は世界的に珍しく恐らく日本だけではないかと思います。海外の寝台車はオリエント急行のように客車タイプがほとんどです。その理由は電車は2~3両ごとにモーターが付いているため、寝るには振動音がうるさいということだと聞いています。 ところが日本では世界初の寝台電車581系が既に1967年10月から走り始めていました。このころから電車の技術も世界的に優れていたのだと思います。 (アラビア書道協会 http://alqalam.jp) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.10 01:39:24
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