アラビア書道とその周辺

2007/11/17(土)11:00

あのジョン・トラボルトが「ヘアスプレー」ですごいことに

映画(56)

ヘアスプレーという映画をみました。 個人的にあまりミュージカルは見ないのですが、かなりYahoo映画の評価が高いのと、最近は渋い役が多いジョン・トラボルタが特殊メイクで出ているというのが気になっていたので行きました。 ミュージカルを映画にした作品は、最近では「シカゴ」、「プロジューサーズ」などがありましたが、このヘアスプレイはこの部門では個人的に最高に楽しい作品でした。 舞台は1960年代のアメリカのボルチモアにあるローカルダンスミュージックのテレビ番組に能天気なダンス命の太めの高校生トレーシーがテレビ番組に出ることになり大人気に。そこには意地悪な番組の実権を握るステージママがおり、自分の娘を何とか有名にしようと画策したため、その番組のダンスコンテストで出演できない羽目に、そして最終的に優勝したのは? ミュージカル仕立てですので、筋はわかりやすくなっています。 当時、黒人はテレビ番組のなかでも全く別の日に設定され、白人のダンサーたちと一緒に踊るということはあり得ないという様子がストレートに描かれています。 主役は1000人のオーディションで選ばれたニッキー・ブロンスキーという背が低く、太っていて、歌とダンスがうまく、少し垂れ目で愛嬌抜群の顔という主役をそのまま具現化したような18歳の女の子です。もとはコールド・ストーンという冷たい大理石の上でいろいろな種類のアイスクリームを混ぜてくれる、アイスクリームチェーンでアルバイトをしていた高校生ですが、こんな高校生が突然でてくるのもアメリカらしいです。 ジョントラボルタが、知らなければ絶対分らない特殊メイクで非常に太った不気味なお母さん役で出ているのですが、ユーモラスな言動、そして往年の軽快なダンスと歌を披露します。 先日見た「Always 続三丁目の夕日」とほぼ同時代を扱っている、ずっと流れている音楽も違和感がなく、私自身直接見た記憶はそれほど鮮明ではなかったものの、懐かし感があふれていました。日本人がAlwaysを観る感覚と、アメリカ人がこのヘアスプレーを見るのと同じ感覚なのかも知れません。 太った人や黒人などマイノリティも努力すれば道が開かれる、時代は変わりつつあるという、いかにもアメリカンメッセージが描かれていますので多少気にはなるものの確かに1960年代はそんな展望のある雰囲気があったのだと思います。この太って愛嬌があり、皆に好かれている女の子が大きくなって、傍若無人にふるまうわがままなおばさんになってしまうのを、某国と照らし合わすのも面白いかもしれません。 ところで、ジョントラボルタの略歴を見ていると私と同じ年齢だったのに気がつきました。サタデイナイトフィーバーの時が30歳だったので、30年以上前です。ダンスだけではなく、社会派、コメディ役など色々な顔を見せてくれて、今でも一線級を保っているのは素晴らしいと思いました。

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