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アラビア書道とその周辺

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2007.12.01
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カテゴリ:イスラム
今回のツアーのお土産として、トルコの定番土産ナザール・ボンジュを買いました。どこに行っても小さなキーホルダータイプから、鍋敷きサイズまで色々売られていました。小さいのは既に持っているので、できるだけ大きめのものを買おうと思い、直径10センチぐらいのものを購入しました。周りに銀色の塗装がしてあり、何となく効き目が強化されていそうでした。小さいのは日本でも入手できますが、これぐらいの大きさのものは余りありません。一つ5リラ(500円)程度と安かったです。

ナザール・ボンジュは、nazar boncuguと綴るのですが、cはトルコ語では「j」の音になり、またgの文字にはトルコ特有の小さなuのような文字が付いていて単に長音を表す文字になるので、ナザル・ボンジューと発音した方が正しいのかもしれません。トルコ語でnazarが邪視、boncuguが玉という意味を表しています。nazarはもともとアラビア語起源の単語と思われますが、アラビア語に邪視の意味は見当たりません。辞書を見る限り、単に「見る、調べる」という意味です。まあ、「じっと見る」という意味もあることはありますが、悪い意味での用途は見当たりません。

ナザール・ボンジュの用途は邪視を避ける魔除けと色々なところで説明されています。では邪視とは具体的に何かというとちょっと分かりません。人間の羨みや妬みの視線という事かも知れません。Wikipediaの英語版の説明の中にこんな話がありました。
子供が生まれて、多くの人が祝福の言葉を大量に浴びせたところ、数週間後、その子供が理由もなく、突然亡くなってしまった。それはnazarにやられたということです。そこで母親は赤ん坊には小さな玉(boncuk)を服にピンで留め、nazarを防ぐことになった。そして、その玉が割れたりすると、その玉は任務を果たした訳で、直ちに新しい玉を付ける必要があったとのことです。

サウジアラビアにいた時、確かサウジ人はナザール・ボンジュのようなお守りは持っていなかったと思いますが、余り他人の持ち物や他人をじっと見るような行為はしないほうが良いと言われていました。物をじっと見ることは、その物が欲しいということであり、その物にnazarが注ぎ込まれることになってしまうのかも知れません。そしてそれがその所有者に悪影響を与えてしまうと考えられるのでしょう。
サウジアラビアで他人の持ち物を褒めたりすると思いがけず、それをあっさりとくれることがあります。これは、もちろんアラブ人の寛大さを示すためということもあると思いますが、それよりもnazarが宿ったものを持っていると何か不幸が降りかかるのではないかと思い、手放すのかもしれません。
ことため、サウジアラビアに居た時は、いくら他人の持ち物が気になっていても褒めることはしませんでしたし、米国流の「奥さんとお子さんはお元気ですか?」などの挨拶もしませんでした。

さて、重いめをして持って帰ってきたこの大きめのナザール・ボンジュは恐らく、これから、私を邪視から守ってくれ、確実に幸せにしてくれると思いますが、気をつけなくてはいけないのは、重たいため、壁から落っこちて割れたらどうしようかということです。また、イスタンブールにこれだけ買いに行くのにはちょっと遠いです。

大きめのナザール・ボンジュ





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最終更新日  2007.12.03 02:05:19
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