天翔ける鳥船

2004/11/13(土)23:40

「三千世界の鴉を殺し」(9)(10)津守時生

ライトノベルス(135)

ウイングス文庫(新書館) 辺境の惑星カーマイン基地に左遷されてきたルシファード・オスカーシュタイン大尉は軍情報部の大物将校を父に持ち、最高勲章三つを胸に飾るが、すこぶるつきのトラブルメーカーだった。 誰もが息を呑む凄絶な美貌、そして男も女も惹きつけてやまない奔放闊達な性格。その彼が絶滅した蓮莱人の生き残りである"ドクター・サイコ"サラディンと出会い、運命の物語は始まった… という話だったのですが、現在10巻まで来て、運命?どこ??って感じになっております。 そもそも主人公のルシファードからして、性格がねじれているので、いろいろな騒動を巻き起こし、辺境の平和ぼけした基地に、トラブルをてんこ盛りで巻き起こしています。 まあ、この小説、電車の中で読むには爆笑注意だったんですけれども、その点では、この巻は大丈夫みたいです。というか、慣れたか・・・ 今回、9巻10巻と同時発売で、さらに発売日翌日には雑誌小説ウイングスにも続編が掲載された・・・にもかかわらず、この「1日」が終わっていませんっ!!!「前日」に狙撃・爆破などいろいろトラブル大発生だったにもかからわず、翌日は基地内で男難・女難・・・この1日、いつまで続くんでしょうか??? ところで、今回イラストレーターさんが変わりました。麻々原絵里依さんです。この方は、角川ビーンズ文庫の「遠征王シリーズ」(高殿円さん)のイラストも描いているので、ついイメージが遠征王ことアイオリアと重なってしまいました。う~ん・・・・ しかし、新イラストレーター決定ということで、9・10の2巻お買いあげの方対象にプチ文庫プレゼント全員サービスの企画があります。(300円分の小為替同封で)この「鴉」シリーズは、ドラマCDでも初回特典で書き下ろしプチ文庫がついていて、これがまた今後の話だったもんで、すごくお得な気分になったものです。(その後、イラスト集に掲載されたので、なんかレア物でなくなってしまって、すこし残念な気分になった)今回もどんな話なのかな。 ところで、この「三千世界の鴉を殺し」シリーズは、角川文庫の「カラワンギ・サーガラ」と「喪神の碑」と一部登場人物がダブッています。はっきりいってルシファードの父親、O2(オリビエ・オスカーシュタイン)は、いいとこになると登場してきます・・・特に「喪神の碑」は、過去の話になるので、読んでいた方が人物関係がわかります。 【本日の言葉】 9巻p21 素直に生きるには、他者の圧力にも曲がらない心の強さがいる。 10巻p199 「最初から悪意を持っている連中が、俺がどんな人間かなんぞ興味をもつはずねえよ。俺の軍功という事実をみて不愉快になる。自分を不愉快にする人間は存在自体許せない。だから消えろーという論理を正当化しているやつらに、俺は勲章には興味ありませんと言ったところで考えを改めるとも思えんな」

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