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カテゴリ:ライトノベルス
角川ビーンズ文庫
彩雲国シリーズ 「はじまりの風は紅く」「黄金の約束」「花は紫宮に咲く」「想いは遙かなる茶州へ」「漆黒の月の宴」「欠けゆく白銀の砂時計」と本編は6冊目、他に外伝として短編集「朱にまじわれば紅」、ドラマCDも出ています。 茶州に州牧(知事)として赴任していた紅秀麗と杜影月は、まずしい茶州を豊にするための策を考えついた。それを有能な州官たちが突貫で煮詰め、秀麗が新年の朝賀に都に向かうまでに間に合わせた。この案を進めるには、本省の応援が不可欠。かねてからつきあいのある戸部と礼部には話をつけたが、肝心の工部とは尚書(長官)との面談もできないありさま。かねてから女性官吏の登用には反対していたという尚書に話を聞いてもらうにはどうすれば… 一方、茶州に残ったもう1人の州牧、影月には事を早くすすめなければいけない、人にはいえない事情があった・・・ 元気な貧乏お嬢様、秀麗の話を読むと、元気が出ます。ここまれやるかっという こととか、そう簡単に行ったら苦労しないっ!と思うこともありますけど、読んでいる間は、とっぷりと世界に入り込んでいけます。 貧乏とはいえ家柄は最高級のお嬢様、嫁のもらい手は引く手あまたになるだろうに、女性を募集していなかった官吏登用試験のために猛勉強をしていたのだろうか。秀麗がうんといえば、妃になるのはまったく簡単なことなのに、王様の求愛を断って、しかし王の元で官吏として働きたいというのは、すごく現代的な考えじゃないかと。 昔、こういうふうに後宮があった時代だと、寵愛を受けた妾妃の一族が政治に口をだすというのはよくある話。妃自身が口を出してもなんらおかしくないと思います。しかし、ここでは、そういうことをすると紅家が他家から糾弾されると言われています。国王の専制政治ではなく12家の共同統治というイメージですね。 だからこそ、秀麗本人もも王妃になるわけにはいかないと思っている・・・ 時代は歴史ものみたいですけど、登場人物の考え方がすごく現代的です。 また出てくる人たちもすごく仕事に燃えていますね(^^;) 【本日の言葉】 p106 「どんな理由があれ、玉座に座ることを選んだからには、それに付随する義務と責任を負わなくてはなりません。それがたとえ、永遠なる孤独の道であったとしても…」「官吏が王に妥協するようになれば、あとは転がり落ちるだけです」 「彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計」雪乃紗衣 より お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.08.04 12:56:26
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