天翔ける鳥船

2005/10/29(土)00:13

「貴族探偵エドワード 銀の瞳が映すもの」椹野道流

ライトノベルス(135)

角川ビーンズ文庫 新シリーズです。 大国アングレの首都ロンドラ(どう考えてもイングランドのロンドンがモデルですね)美形・優秀・家柄抜群のおぼっちゃまエドワード・H・グラッドストーンは、駆け出しの私立探偵。どうやらパブリックスクール時代にも学院内の事件を解決したようですが、卒業後、大学にも進まずに下町の下宿でワトソンならぬ、生まれた時からのお付きであるシーヴァ・アトウッドと2人暮らし。そこへ、パブリックスクールの校長が仕事の依頼に。学校で幽霊騒ぎがおき、あまつさえ、幽霊におそわれけがをした生徒が複数出ているという。そこで、エドワードとシーヴァは卒業したばかりの学校に向かうことになる・・・・ おもわずパレット文庫の「ファントム・エクスプレス」を連想してしまいました。こちらも大英帝国を連想する国名で、時代的にもそんな似たような感じ。そして日本を思わせる東洋からさらわれて(?)来た母親を持つハーフの少年が出てくるところとか、背景というかが似ています。ストーリー自体はもちろん違うのですが。 椹野道流さんといえば、講談社X文庫で「奇談シリーズ」を書かれています。といってもわたしはそちらは1巻しか読んでおらず、同じX文庫の「にゃんこ亭のレシピ」は2巻よみました、という程度です。時代背景とかは、まったくちがうのですが、幽霊とかの超自然現象を描くという意味では共通なんでしょうかねえ。 ボーイズラブっぽいシチュエーションですけど、まったくその気配なしです(笑)まあ、ルビー文庫ではなく、ビーンズ文庫だからでしょうか。 p126 「トーヤ様。人を不幸にできるのは、その人自身だけですよ」 「え……」 「なぜなら、他人がどんなにあなたを酷い目に遭わせようと、あなた自身が挫けなければ、誰もあなたの魂に触れることはできないからです」「貴族探偵エドワード 銀の瞳が映すもの」(角川ビーンズ文庫)椹野道流 より

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