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キャバリア LA楽多TA  U・ェ・U         & 王子1号 & 姫 & 王子2号

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canguru@ 明けましておめでとうございます amamimeさんお子様たち楽多ちゃんお元気で…
め-ぷる@ Re:さくら(04/01) 大変~~~お久しぶりです(*^_^*) 元気…
りん★まま@ お久し振りです このコメント気が付いてくれるかしら!?(…
amamime@ Re[2]:突然でごめんなさい。(08/26) 笑゛MCさん わぁ!ごめんなさい。今頃コ…
amamime@ Re[1]:さくら(04/01) りん★ままさん お久しぶりです! こちら…

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2008.03.12
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お天気は晴天晴れ

深夜、3月とはいえ 夜の外は寒い。
 
パパさんに ママが持っていた キャッシュカードやクレジットカード類を渡し、
服喪用の黒草履を履いて 外に出る。
パパさんが 外まで一緒に来る。

パパさん:「最期に 一緒に行きたい所があるんだ。」
ママ:「私は 独りで いいです。
    子ども達が寝ているから 家に戻って。」

パパさん:「すぐだから。」
ママ:「歩いて行ける所?」

パパさん:「車。でも すぐそこだから。」
ママ:「私は 自分の足で歩いていくので、もう いいです。」

パパさん:「いいから、車に乗って。
       どうしても 最期に一緒に行きたいんだ。」
ママ:「早く 子ども達のところに 戻って。」
パパさん:「一緒に行ってくれたら すぐに戻る。
       そしたら、もう ママの邪魔はしないから。」

助手席への促しは拒み、後部座席に乗り込んだママ。
車を走らせるパパさん車

そのまま 高速道路に。
ママ:「どこに行くの?」
パパさん:「すぐだから。」

ママ:「もう いいから。早く子ども達の所に戻ってあげて。」
パパさん:「ちゃんと戻るよ。」

車は ジャンクションを経て 都市高速へ。

ママ:「もう降ろして。早く戻って。子ども達が起きるかもしれないし。」
(後部座席は チャイルドロック設定で ドアを開けれない…。)

パパさんが笑う。
パパさん:「最期の最期まで、子ども達のことばかりだね。」

車を走らせながら パパさんが言う。
パパさん:「僕はね、子ども達が 親より先に死ぬなんて 考えられないんだ。
       精一杯生きて欲しい。
       それでも その上で 子ども達が どうしても死を望んだら、
       それを 受け止めなければいけないのかな…。
       でも、やっぱり そんなの嫌だ。
       そして、親として、親が自ら命を絶つところを 子どもに見せたくない。
       これは 親としての 絶対の思い。
       精一杯生きている姿を 親として 見せていかないといけないんだ。
       だから 僕は 生きるよ。子ども達にために。」

少しの沈黙の後、
パパさん:「お義母さんに言われたんだ。
       『私達が育てたママは もっと 生きることに一生懸命だった』と。
       『私達が20年かけて育ててきたママを、
        あなた(パパさん)が 10年かけて壊したんだ』と。」

ばぁば…そんな事 言ったの?
ママが「死」を口にしたのは、2月2日の夜。
ばぁばが ママに会いにきたのは2月3日。
その時 ばぁばは ママに言った。
「ママが死んだら、私も後を追う。必ず寄り添う。」と。

ママが「要らない。独りでいい。」と言うと、
「私の勝手だ。」と ばぁばが言った。

そして、ママが意識不明の時間を過ごしていた時、
「このまま寝たきりになったら、どうやって寄り添えばいいのか悩んだ。」
と言った。
ママは「寄り添う必要はない。」と繰り返した。

パパさん:「ママは 娘として、きちんと最期の挨拶を親にしないといけない。
       きちんと挨拶したら、もう自由にしていいから。」

パパさんの言葉を聴きながら、ママは別のことを考えていた。
この道は 彼女の家にもつながってる。(彼女の家は ママの実家の近く。)
このまま 彼女の家に連れて行ってくれれば いいのに。
そして、ママの目の前で「僕が彼女の相手です」って、
彼女の家族に挨拶してくれればいいのに。

ママの実家に到着し、車を止めたパパさん。
車の外で ばぁばと話し合っている。
どうも 様子がおかしい?

ドアを開けたばぁばが言った。
ばぁば:「病院に行こう。」

パパさんを見る。
パパさんもママを見ている。

パパさんは、最期の最期まで ママに嘘をついた。

「酷い」と泣くママに パパさんが言う。
パパさん:「嘘ついてゴメン。すまないと思ってる。
       でも 一緒に病院に行ってほしい。生きて欲しいんだ。」

ばぁば:「ママが辛いのは わかってる。
      でも、ママがその辛さを爆発させるたびに、
      周りのみんなを 苦しめてるのよ。
      病院で診てもらおう。」

車から降りるように言われても、降りられるわけがない。
この地域は パパさんと彼女が時間を共有した場所。
そんな土地に 足を降ろせと?

話は平行線。
今のママにできるのは、車を降りないことだけ。
みんなの迷惑になっていることもわかっているから、
存在を消そうとしているのに、どうして邪魔をするの。

膠着状態の中、ばぁばが ママの横に無理やり乗り込んだ。
パパさんが車を走らせる。

深夜のため 渋滞もなく、自宅に到着。
子ども達は…寝ているみたい。

家に入るよう促されても 入ろうと思えない。
夜道を歩き出す。
パパさんがついてくる。
拒否すると、ばぁばが交代した。
無視して歩き出す。
静かな暗闇の中を 草履の音が響く。
そして 後ろを ばぁばが辿ってくる。

夜道をテクテクテクテク。
しばらく歩いて 家に戻る。
冷え切った体。
午前3時。
パパさんも まだ起きてた。

そのまま 1人で2階に上がり、ソファーに横になる。
大好きな着物。涙と泥で汚れちゃった。
このまま寝たら シワになるよね。
クリーニング代…高いんだけどなぁ。

朝、子ども達は 園と小学校へ。
パパさんと ばぁばと ママ、ダイニングテーブルを挟み向かい合う。
受診を強要する パパさんとばぁば。
拒否するママ。

パパさん:「このままの状態なら 僕は子ども達と家を出ようと思う。」
ママ:「どうぞ。」
ばぁば:「ママはそれでいいの?」

ママ:「いいの。」
パパさん:「それで生きていけるの?」

ママ:「生きていこうと思っていない。
    それでも 生きていけというのなら、周りを傷つけながら生きる。」
ばぁば:「そうじゃない生き方をして欲しいの。
      幸せになるために 人間らしく 生きて。」
ママ:「もう 私が幸せを得ることはないの。
    今でも 世界中で 人は傷つけあっている。
    それは 充分 人間らしい生き方だわ。」

ママ:「出ていくと言って、行く場所がある人は幸せよね。
    私の居場所は どこにもなくなってしまったのに。」
パパさん:「本当に 出て行く場所があると思うの?」

ママ:「住むのは 名古屋の方がいいと思う。
    子ども達の高校受験の時にも 選べる学校が多い方がいいし。」
パパさん:「何で名古屋なの?」
ママ:「彼女と彼女の子ども達とも 一緒に生活できるでしょう?」
パパさん:「子ども達を転校させるつもりはないよ。
       それに 彼女と一緒になることはない。
       僕は ママの居場所になりたいんだよ。」

何時間も続く 平行線の会話。
診察時間にも時間制限がある。
パパさんがママの腕をつかむ。逃げるママ。

ママを抱きしめた パパさん。
「離して」と泣きながら、パパさんを 何回も叩いたママ。

ママを抱きしめたまま パパさんが言う。
パパさん:「ママは受診しても 何も変わらないと言うけれど、変わるよ。
       少なくとも 僕も お義母さんも これ以上『病院へ行こう』とは
       言わなくなるよ。お願い。無理やり連れて行きたくないんだ。
       自分の足で歩いて。」

泣きじゃくるママを抱きしめながら 何度もパパさんが繰り返す。
パパさん:「拒否されても ママの手を離さないと約束した。
       だから 離さない。」
ママ:「さっき、『出て行く』って 言ったじゃない。」
パパさん:「うん言った。でも離さない。」
ママ:「嘘つき。」
パパさん:「わかってる。嘘つきだ。でも ママが大切なんだ。」

ふと 我に返る。何度も パパさんを叩いてしまった。
ママ:「叩いてごめんなさい。痛い事してごめんなさい。」
パパさん:「叩いていい。ママは自分ばかりを責めて 僕を責めない。
       自分を責めるママを見るのは 辛い。もっと僕を責めていい。
       だから この前 僕を叩いてくれた時 嬉しかったんだ。」
ママ:「もう叩かない。叩いても事実は消えないから。」
パパさん:「そうだね。ごめん。ごめんな。」

パパさんに支えられながら 車に乗り込み 受診へ。
メンタルクリニックの診察室。ママは言葉が出ない。
パパさんが 話し出す。ばぁばも 言葉をはさむ。

医師:「ご夫婦の問題は お二人でしか 解決できませんから。
     でも、どうして奥さんが死のうとするんですか?
     悪いのは ご主人の方なのに。
     いろんな夫婦の形がありますけど、
     慰謝料をたくさんもらって離婚という形もあるんですよ。」

ママ:「離婚は考えていません。
    ………。
    2人を結びつけたのも、2人の仲を継続させたのも私の存在なんです。
    私は私が許せないんです。悪いのは私なんです。」

医師:「でも 誰が見ても、悪いのはご主人ですよ。
     奥さんが死ぬ必要はない。
     今回みたいに 原因がはっきりしている希死念慮は、
     薬の効果は出にくいんです。
     自殺を止めるための有効手段は 入院して拘束くらいです。」

ママは入院を拒否。
医師:「一番困るのは 受診したその足での自殺なんです。
     隣市でそういう症例があったんですよ。
     受診したその日にっていうのが。
     精神科医としては それだけは防がないといけない。」

あまり効果は期待しないで…とのコメント付で、薬が処方された。
ママが 内服するかどうかは わからない。

受診を終えて ばぁばが言う。
ばぁば:「私、あの先生のファンになっちゃった。
      そうよ。悪いのは パパさんなのよ。ママが死ぬ必要ないのよ。
      先生の言うことは もっともだわ。」

正直 ママは疲れちゃった。
そう 死を見つめる この気持ちを持続させるのも、エネルギーが要る。
だから 穏やかに過ごせる時間と そうでない時間がある。
そして、これからも 気持ちの波は 必ず襲ってくる。

その波に襲われた時、ママはどうすればいい?
答えは出ない。

そうして思い出す 1通のメール。
「あなたは独りではない」

パパさんのために 自分のために 生きることができないなら、
そのメールのために 生きていくことはできるだろうか?

明後日は、ホワイトデー。
王子1号が楽しみにしていた ホワイトデーのお返しのお菓子作り。
 作っているのはビスコッティ
バレンタインのお返しは「手作りで!」と 張りきっていた王子1号。
そんな王子1号のために、レシピを探したママ。
王子2号と 姫も参加。
みんな 喜んでくれるといいね。

1年前の本日は;久々のおねしょ(07年3月12日






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Last updated  2008.03.27 17:59:03
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