洋画な日々。

2008/10/31(金)10:09

アンドリューNDR114

洋画感想(1027)

■監督:クリス・コロンバス  ■出演者:ロビン・ウィリアムズ エンベス・デイビッツ サム・ニール オリバー・プラット ■ストーリー そう遠くない未来のある日。郊外に住むマーティン家に、ノース・アム・ロボティックス社から大きな荷物が届く。父親リチャード・マーティン(サム・ニール)が家族のために購入した最新型NDR114ロボットだった。家事全般の仕事をこなすために作られたこのロボットは、アンドリュー(ロビン・ウィリアムズ)と名付けられた。マーティン家には4人のメンバーがいた。アンドリューが尊敬を込めて"サー"と呼ぶリチャード・マーティン、"マム"と呼ぶリチャードの妻(ウェンディ・クルーソン)、"ミス"と呼ぶ長女グレース(リンジー・リザーマン)、そして"リトル・ミス"である次女のアマンダ(ハリー・ケイト・アイゼンバーグ)。 ロボットという新しいメンバーが家にやってきたことに少し興奮気味のサー。どう接したらいいか戸惑い気味のマム。一方ミスは、家庭用ロボットなんてどうせつまらない家電製品だとバカにしていた。「ロボットは人間の命令に服従しなければならない」という原則を、アンドリュー自身から聞いて知ったミスは、彼を2階の窓から飛び降りるように命じる。アンドリューは命令に従って飛び降り、身体(部品)に大きなダメージを負う。この事件をきっかけに、サーは「これからはアンドリューを人間と同様に扱う」と宣言したのだった。 最初からアンドリューを友達か家族のように感じていたのは、幼いリトル・ミスだった。浜辺でピクニックをしている時、彼女は宝物にしている小さなガラスの馬をアンドリューに見せる。しかし馬は、アンドリューの指から滑り落ち、岩に当たって割れてしまった。「アンドリューなんか大嫌い!」というリトル・ミスの言葉を聞いたアンドリューは、その夜、流木を使って木彫りの馬の人形を作り、リトル・ミスにプレゼントする。彼女の喜ぶ顔を見た時から、アンドリューはたくさんの優美な木彫りの動物たちを生み出すようになる。それを見たサーは、アンドリューがただの機械ではなく創造性や個性を持った存在だと確信する。 時は流れ、アンドリューはその創造性にさらに磨きをかけていく。大人になったリトル・ミス(エンベス・デイビッツ)とアンドリューの心の交流は相変わらず続き、それは彼女が結婚し、子供を産み、年老いても変わることはなかった。成長し、変わっていくマーティン家の人々に対し、ずっと変わらない自分。アンドリューは、彼らとは決定的に違うがゆえに、これからも自分がずっと孤独であることを思い知る。 人間とのギャップを狭めるためには人間のような姿になればいいのかもしれない、と彼は思う。しかし、そのための機械的なアップグレードをしてもまだ何かが欠けている。それは自分が住む場所を決めたり、自分の気の向くままにどこかへ行ったり、物事を選択する権利、つまり"自由"だった。それを得るために彼は大きな犠牲を払う。生涯の友人であり師であるサーが、アンドリューの望みを理解できなかったのだ。 やがて旅に出た彼は、発明家でロボットエキスパートのルパート(オリバー・プラット)と友人になり、ロボットがより人間に近くなれる可能性があることを知る。アンドリューには今や、かけがえのない友人であり理解者がいた。リトル・ミスの孫娘のポーシャ(エンベス・デイビッツ/2役)だ。彼女に触れたい。彼女と同じように涙を流したい‥‥。切ない想いを抱えたアンドリューは、部品をすべて人工臓器にし、さらに人間に近づく決心をする――。 感想。 精密に作られすぎたために、「心」を持ってしまったアンドロイド「アンドリュー」の物語です。 誰より「人間らしい心」を持っているアンドリュー。 でも、自分は所詮「機械」「家電製品」扱いです。 アンドリューは、リトル・ミスや周りの人々との触れあいを重ねる度に、彼らともっと近づきたい、対等になりたいと思うようになります。 「自我」の芽生えたアンドロイドなんですね。 哀しくなりますね、アンドリューの心境を思うと。 心は人間なのに、肉体を持たない機械という厳しい現実が立ちはだかっています。 でも、彼は諦めません。 自分と同類を求めて、同じ型のアンドロイドを探して回る長い旅にでますが、見つかりませんでした。 最後に訪ねた発明家でロボットエキスパートのルパートと仲良くなります。 同類は見つかりませんでしたが、彼により人間に近づいた外見に改造してもらいました。 そして帰宅したアンドリューがみたものは、すっかり年老いたリトル・ミスと、彼女そっくりの孫娘ポーシャだったんですね。 姿形はそっくりだけど、中身の全然違うポーシャにアンドリューは恋をします。 そう、「恋」までしちゃうんですね、人間により近づけるよう改造したために、心の機微が更に複雑になっちゃったのですよ。 ポーシャには婚約者が居るんですが、アンドリューに惹かれていきます。 お互いに惹かれ合う2人を見ていると、「機械」と「人間」の差って何だろうと思います。 結局、ポーシャは結婚を取りやめて、アンドリューと結ばれます。 そして、アンドリューは愛のために、自分とポーシャのために司法を相手に戦います。 自分を「人間」と認めて貰うために。 司法は「人間は命に限りがあるが、ロボットは永遠に生き続けられるのでNO」という結果を提示します。 でも、彼は諦めません。 長い月日が流れ、ポーシャに老いの波が容赦なくやってきます。 そして、アンドリューは決意します。 ルパートに頼んで、より人間に近づくように血液を流し込んで貰うのでした。 ルパートに「もって30年か40年で、君は置いて亡くなってしまうよ」と言われ、それが望みだと言います。 再び法廷で、それを訴えました。 自分も限りある命で、こうやって老いて行っていると。 結論が、2人の元に下されたとき、2人は死ぬ間際で生命維持装置を付けて、ベッドで手を繋いで並んで寝てました。 目の前の大きなモニターで、判決が言い渡された時には、もうアンドリューは息を引き取っていました。 まだ意識のあったポーシャは、判決を聴いた後「貴方に聴かせたかった」と言って、ナースに自分の生命維持装置を切るように言います。 そのナースは、ルパートの助手をしていたアンドリューと同型のロボットでした。 彼女もまた、「自我」に目覚めて、人間に近づけた外見に改造していました。 「偉大なアンドリューに聴かせたかった」と言って、部屋を出ます。 彼は、「人間と認める」判決を聞くことの無いまま、旅立っていったのです 200年、ずっと「人間」になりたくて希望を捨てないでいたアンドリュー。 せめて、判決を聴かせてあげてぇ~・・・・ううううう

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る