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ペルーアマゾンの泥染めとシピボ族の人々

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2024.04
2008.03.23
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カテゴリ:ペルー生活
検証のつづき

6。私の家は少し離れたところにあり、結局行かなかったが、何度もおじさんが「家は遠いのか」と聞いていた。

★さらりと「家は遠いから」と片付けていたが、家に連れて行くのは危険だ、という意識はまるでなかった。実際には近所ではなかったが、決して遠くはなかった。
もしもおじさんと同様に、おばさんが望みを叶えるために自分の家の場所を教え家に置いてある現金を持ってきて見せるようなことをしていたらどうか。

★もし家を教えたら、いずれにしてもアウトだ。
ふつうに家に入ったら。それもその時点で恐ろしいことになっていたはず。
鍵をあけて入る際に、押し入られ、ひどい目にあったに違いない。

家を教えれば、いつ泥棒に入られることになるか時間の問題となる。

まさか、ばかな私がお茶でもどうぞと、招き入れていたらどうなんだ、と想像すると本当に恐ろしい。

絶対に気軽に自分の家を教えてはいけない。これもリマでは常識だ。
通常使うタクシーでさえ、ちょっと離れたところにとめさせるべき。

7。銀行で自分の口座からお金を引き出すことになった際に。

★お金をおろせと言われて意味も分からずに現金をおろした自分が信じられない。
あの時にもしも彼らとともに銀行のキャッシングマシーンに行っていたら、人にみられないようにナイフかピストルをつきつけられ、全額を引き出すように命令されただろう。

一日の最低金額を出したとしても、口座に入っている全額がなくなるまで引き出さなければならなくなるのだ。この犯罪は身近によく起きていることで、カードを持ち歩くと危険だとされている。

なのに!バカな私は自らおばさんにカードでお金をおろすところを見せるからと申し出てしまったのだ。なんと恐ろしいほどのアホなんだろう。
おばさん&おじさんは銀行の周辺の警備員に近づきたくなかったに違いなかった。

★私は面倒になると深く考えずに行動してしまうことが多い。あの時もやけくそになっていたし、たまたまミシンを買うために必要だった分を引き出すことにしたものの、もう少しで500ソル(150ドル)ではなく500ドルを引き出しているところだった。このとき少なく引き出したのは不幸中の幸いだった。
500ドルだったら私の苦しみ&悲しみはさらに深かったはず。
ここでお金を引き出した行為は、自分でもあまりに意味不明で、不用心というか、バカとしかいいようがない。わけがわからない。

★おじさんは銀行の前を一度通り過ぎ、「何で停めないんですか」と私は聞いて、またぐるりと回ってから同じ銀行の近くまで来て、銀行の正面の駐車場があいているのに、離れたところに停まった。私は小走りに銀行へ行ってお金をおろしてから律儀に助手席に戻ったが、この時点で、もし怪しいと感づいていたら、その場から私は逃げることもできた。私が銀行に行っている間に、これからどうするかをおじさんとおばさんは話し合ったに違いない。

8。最後に金貨と黄金を包み、現金と一緒に包む、クライマックス・マジック

★お礼に黄金を受け取れとしつこく言われるが、確かに悪い気はしなかった。お礼をするから最後までちゃんと付き合ってほしいと願っているのだから仕方がない。しかし、前もって渡したいということに対してキッパリと断りたいところだった。「金は受け取らない」と断固として言い張ったらどうなったのか。その時点で他の恐ろしい作戦が強行されただろう。

★私から現金を奪うためには、この手品みたいな作戦が最後の手段だったと思われる。
もともと巾着のような財布に入っていた現金は170ソルくらいで、いつもよりはかなり大金だった。
が、たぶん彼らにとっては足りなかったから銀行から引き出させる作戦に移ったのだろう。

★黄金と一緒に私の現金を紙に包もうと言われたときに、現金は別にしたいから嫌だと固く断ってたらどうか。いずれにしても、無理やり現金を奪って逃走したに違いない。その場合は現金を奪った後、車から突き落とされたかもしれない。

★もしも、もらったばかりの黄金の包みを、事務所に置いていくことにせず、「急ぐのだから、このままバスターミナルに行きましょう」と提案してしまったとしたらどうか。十分あり得たことだ。

彼らにとってはもう石ころと現金を入れ替えて犯罪を決行した後なのだから、早く私を始末したいはずだ。
お金さえ手に入ったらもう用はない、やはり道中で車から突き落とされただろうか。

★もしも、受け取ってすぐに、石ころを入れた包みがニセモノだと気づいてしまったとしたらどうだ。
首を絞められたかな、刺されたかな、やっぱり突き落とされたかな。・・・・

結局、私は最後まで、気がつかなくて、最後までバカのままで、良かったのかもしれない。
自分が無事であったことが、本当にありがたいことだと、そう思う。



以上のことをポツリポツリと思いだし、この日の夜は眠れなかった。


細かく思い出せば思い出すほど、腹が立ち、情けなく、まったく相手を疑わなかった自分が悲しかった。
しかし、あまりにおもしろいシナリオだった。ぶらぼー!

しばらくの間、人間不信に陥った。
みんなが自分をだましているような気がした。

最近身近にこの手の犯罪の話を人からも聞くことがなかったし、日本滞在も長かったので、完全に平和ボケしていたんだ。まあ、もともとボケてるんだけど。

とにかく、この事件は今から1週間前のことだが、やっと書き終えて、ほっとしている。
この作業はやらなければならない、自分に課せられた仕事なのだと思うことにした。

実際今回のような人助けを利用した心理的犯罪はとても多い。

他人を簡単に信じてはいけないという用心深さを身にしみつけているリマの人々。
その異様なほどの固さが、どういう意味なのか。
とても残念な習慣だけれど、ここでは、これが生活のために身につけなければならないことなのだ。




私は今回のことで、正直、とても心が傷ついた。

でも。わたしはこりない。

「道を聞かれても答えない方がいいよ」というアドバイスもある。

しかし私はやはり一生懸命耳を傾け答えるだろう。

騙されるからといって、人を信用できなくなるくらいなら、傷ついても、やはり人を信じたい。

そして私はバカだと言われる。本当にバカだと思う。















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最終更新日  2008.03.23 14:21:33
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■コメント

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お疲れ様   ブラジルのなべさん さん
大変だったね。辛かったでしょう。
でもあやが無事で本当によかった。もっと切羽詰まっている奴らだったら、彼らも命がけだろうから危なかったよね。自分の身は自分で守る!ということ。
私も気をつけて生活しますよ! (2008.04.18 10:13:18)

相変わらずでしょ   アマゾン屋 さん
なべさん、さんきゅー。メキシコ・ペルー・ブラジルで、どこが一番ワルかねえ。・・・ (2008.04.23 12:12:56)


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