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ペルーアマゾンの泥染めとシピボ族の人々

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2009.04.24
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この前中央アマゾンを旅行した際に、「アシャニンカ族の集落を訪問」した。
周辺の町の旅行会社や宿でもツアーを出しているので地元ではメジャーな観光地というところか(他に滝くらいしかないから)。

何かしら新しい発見があるのかもしれない、と小さな期待をして、ツアーに申し込んだ。
けど、よく考えて、植物園もゆっくり行きたいし、ツアーより自由の方が良さそうだからとツアーをキャンセルしてタクシーと交渉して半額で行ってきた。

そこは街道から森への道に入ったところの小さな集落で、観光客を迎えるべく、広場の周りにずらりと民芸品店が並び、アシャニンカ族らしき人々が民族衣装で踊りや歌を披露していた。

ここでの名物はどうやら、民族衣装を観光客に着せて、顔に赤い化粧を施して、一緒に踊ること。みんな嬉しそうに踊る。




売っている民芸品は、木の実のアクセサリーなどはシピボ族らのものと何も変わらない。

その他にずらりと並んでいたのは、ナイロン製のシピボ族の幾何学模様のプリント布で作られた色とりどりの布バッグで、それなりによくできているものの、それらは紛れもない工業製品で、アシャニンカとの関係があるとは思えないものだった。

よりによって、なぜ、アシャニンカ族が、シピボ族の工芸である文様のついた、しかもナイロンのプリント生地をふんだんに使っているのか。

何よりも、踊りを踊っている者たちも、集落の長らしき者も、そのプリント模様のクシュマ(貫頭衣)を使用していること。アシャニンカ族特有のコットンを茶に草木染めしたものを身にまとっているのは数人だけ。


土産物を売っている女性(正当な独自の民族衣装)に質問した。
「あなたたちはアシャニンカなのに、なぜシピボ族の模様の、しかも、プリント生地を使ったものを売っているのですか?アシャニンカ族がシピボ族特有のものを使用することに何の抵抗もないのですか?」
「そうなのよ、私はあまり良いとは思ってないわ。あのプリントの生地は宣教者が反物で寄付してくれたものを使っているの。あなたその意見をもっと言って言って!」
「言って、っていわれても、誰に・・・???」
「あの人、私の夫なの」と「長」らしきいかにも偉そうな人物を指した。

観光客を集めてもっともらしい説明とアシャニンカ族についての話をし終わった「長」らしき
人物に同じ質問をした。ちょっと怖い顔で「こっちにこい」と人気の少ない場所に連れて行かれる。きっと彼らの思いを、現状を、深意を、何かしら聞けるのか・・・?でも、こわっ!

どきどきして、そのこわい鋭い目を見つめた。
そしたら
「僕は旅行ガイドなんだ」
「!??????????????」
「実は今、リマ在住のパートナーとホームページの立ち上げをやってて・・・現地のことは何でも僕に聞いてくる、外国の人にも宣伝したいんだ・・・・・(話は延々続き)・・・」
私はポカーンとしてて、でも、話を切るようにして
「私が興味があるのは、アシャニンカとシピボとの違いをどう考えるのかということで・・・」すると
「全くどうでもよい。関係ない。どっちも同じようなもの」
とはっきりと言ってのけた。
あまりに分かりやすく、よく理解できたので、私は笑うしかなかった。

私が何を期待したのか。

民族の誇りというものは全くないのかどうか、確かめたかったのか。

ここには、何もなかったのだ。
多分、生き残るのに精いっぱいだ。
観光客に喜んでもらって、買い物をしてもらうために頑張っている。

布カバンはピンク、青、緑、と、いかにも化学的な色だというのに、堂々と「すべて草木染めでこの地で私たちが染めています」と言ってのける。ひとつひとつ、どんな植物で染めるのか質問すると、それぞれを答えた。でも、そんな緑に染まるはずないでしょうに・・・

自分自身がなんでそんなにむきになっているのか不思議なくらいショックが大きかった。
しかし、それが現実だった。

その厳しさを見つつ、シピボ族の誇り高さを改めて感じるのだった。


「アシャニンカ」というCDを「君にあげる、後でメールでやりとりしよう、日本人の友達ができて嬉しい」と嬉しそうに握手された。


なにもなかったけど、おおきなことをまなんだ。



追伸・とはいえ、観光地だから観光客のためのことをしている土地なわけで、むきになる私の方がおかしかったのかもしれない。もちろんアシャニンカ族らしい生活をしている集落はペルー中にはいくらでもあるわけで・・・
ただ、ナイロンのプリントは許せないんだよな~でもこれも仕方がないことも分かっている。「アマゾン風の演出」を「安く」するために、必要とされているものなのです、はい。










最終更新日  2009.04.24 14:06:59
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