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カテゴリ:シピボ族の刺繍
ベロニカさんの新作刺繍を2てん。
極細クロスステッチ生地を墨色に染めて刺繍を入れる、新しい試みのシリーズ。 この生地が手に入らないため限定品になっています。 シピボ族の人々が通常腰巻スカートにする大刺繍よりずっと細かいため、3倍くらい時間がかかるらしい。昼間は晴れ間を探して染物をし、刺繍の作業は寝静まった夜の数時間にやるという。 ちょっと前まで電気がきていなかったので、夜の作業が全くできず、仕事の時間は夕方の日が暮れるまでの間に限られたが、最近は電気があるので、長く仕事ができるようになった。 基本的に働き者のシピボ族の女性たち・・・いやいや、夜まで働く人はほとんど居ないか。たいてい縁側に出て星を眺めて近所で集まっておしゃべりしてるだけだもんな~。 ベロニカは本当によく働く女で、電気のない時にはいつも 「電気さえあればもっと仕事が進むのに」と言っていた。 電気があるから、夜も人々は働くのだ。人々が働くから電気があるのだ。 震災のことなどで、電気の大切さを身にしみた次第だが、それとは別に、 電気がないほうが、人間らしい暮らしができるような、そんな気がすることがある。 今年は特に雨が多いようだ。ただ雨季でも晴れ間があり、その合間に空をにらみながら染物をする。 灰色の雲の動きや風の具合で、かなり確実な天気予報をする。染めた布が雨に濡れるとダイナシになるので、雨季の間は本当に苦労が多い。 だから刺繍をするのが安全なので、この間はできるだけ刺繍を注文するようにしている。 また、茶色の泥染は茶に染めるために太陽が必要だが、白黒の布は、太陽がなくても泥染ができるので、茶色よりも白黒の布が多く出回る。 夜も仕事ができるので、私が買い上げなければならない量も倍増している。彼女だけでなく、実は近所の人々も、たぶん、みんなが関わっているからだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.03.03 15:03:25
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