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カテゴリ:シピボ族の泥染め布
通常彼らは、まるっきり同じ模様を描くことはできない。
この幾何学模様の一つ一つに意味があるとか、解読できるとか、いろいろな説があって、研究している方もいるので是非とも頑張っていただいて、何か分かったら教えて欲しいし期待している。 私にとっては、この模様は一瞬一瞬、彼らの頭の中に、または頭上に、とめどなく溢れ出し消え、また天から降って降りてくる模様なのであって、そのことは実際に私が持っている布を描いている作者が言っていることなので、他の人のことは知らない。 彼らにとっての、遠い過去の記憶が脳内から蘇るのか、気まぐれに天から降りてくるのか、それは彼らも私も知らない。 最近になって、テーブルランナーの細長い特別サイズの布を出して整理していたところ、今まで気づかなかったけど、模様が同じものがあることに気がついた。ぴったり同じだ。 混ざっていると、似ているので気がつかないことが多いのだ。 このようなことはたまにある。「「2枚づつ5種類の模様」全部2枚ずつある!ナンテこともあった。 この時に確認したんだけど、「あやが自分の分を残してお客さんに売れるように」という配慮だという。 その時は笑った。その頃よく「これは気に入っているからお客さんに譲りたくないんだ、どうしよう」「綾、売らなきゃダメだよ。売りなさい!」その時から彼らは同時に同じ模様を二枚作ることがある。一つは私のコレクションのため、一つは売るため。笑 たまに、素敵な模様の布があって、私にとっても一番大事で貴重だから売れない時に、お客さんがどうしても欲しいというので「では、同じような模様を描いてもらうよう注文してみます」と約束して模様の写真を撮ってシピボの作り手に渡してやってみてもらったことがあるのだけど、同じようにできたことはない。 絶対に、最初の模様に近づき超えるどころか、模様が似ていない上ちっともいいものにならないのが実情。 注⭐️上の写真の模様は私は「途中図」と呼んでるんだけど、わざと中途半端な状態で完成としているオリジナルのアイデアだ。所々が細かい模様が途中までしか埋まっていないことでアクセントとなり、明るく軽い感じにもなり、新しい表情が生まれた。通常存在するものは全てにびっしりと細かい模様で埋まってる(写真下)。 「同じものは繰り返せない」「一期一会」だということが鉄則なので、私はよく自分が気に入ってしまった模様の布を手放せず「売ってくれない店」と、常連のお客さんに、意地悪を言われている。 実際、似ている模様のパターンではあっても、時間が経って、そっくりを作ろうとしても難しいらしい。 真似して描く模様では、頭に浮かんでくるものではないからだろう。 :::::::::::: ブログをできるだけ更新しようと心に決めたのにちっともできなくなった。 そして書き始めると、いつも、自分で全く予期せぬ方向に話が向って広がってしまうのだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018.03.23 21:38:49
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