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2006年08月13日
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カテゴリ:カテゴリ未分類

私が18歳の時、父が亡くなりました。

優しくて、楽しくて、動物が大好きで(やっぱり猫が好き☆)、

達筆で、絵も上手で、お洒落で、大好きな素敵な父でした。

プラモデルからラジコンになり、木材を削るところからモーターや仕掛けまで自分で作り、

2m以上ある本物ソックリの軍艦まで作りだし、それでテレビにも何度か出演したほど。 

模型を作りはじめると夢中になり、何度も「お父ちゃん、ご飯!」って呼びに行き、

それでも「う~ん。おいで♪ちょっと見てみ♪」と、自分の作品を見せたがる 

本当に子供みたいな人でした。

日曜日、友達は家族で 遊園地や買い物に行ったりしてるのに、

うちの父は、ラジコンや模型を抱えて、池に連れて行ってくれました。

同じ趣味を持つオジサン仲間と、試運転やお披露目など、

私のことなど忘れて、夕暮れまで夢中で遊んでました。

呆れてついても来ない母に、「おもしろくなかった」なんて言いながら、

それでもまたついて行きたかった。

絵を描いたり、裁縫をしたり、何かモノを作りたくなるのは、父の影響だと思います。

器用な父は、けっこう自慢だったし。

 

いつもヘラヘラ笑ってて元気で、弟よりも男の子らしいやんちゃな私を、

父はとても可愛がってくれました。

でも女の子って、ある程度の年齢になると、父親離れしたくなるんですよね。

女子高に通ってたこともあり、オトコってものが、なんだか不潔に見えたりして。

父が入院して、手術もして、でもあまりお見舞いにも行かなかったように思います。

学校・クラブ・友達、そんなことに忙しく、自分のことばかり考えてました。

もちろん、父は治って帰ってくるものだと信じてたし。

 

短大生になって、6年間着たセーラー服から、黒いスーツの制服になり、

病院に見せにいきました。

嬉しそうな父の笑顔が、なんだかとても寂しく見えて、

慌てて帰って、一人で泣きました。

 

学校の授業で、男物の浴衣を縫うことになりました。

その頃、彼氏も居なかったし、弟は身長185cmもあって、縫うの大変だし。

なんだかんだ理由をつけて、父の浴衣を縫うことにしました。

素直じゃないな、私。

 

生地を裁断して、印付けをした頃、父が逝ってしまいました。

結局、片袖さえ、手を通してもらえなかった。

楽しみにしてくれてたのに、

初めての ちゃんとしたプレゼントだったのに。

あんなに可愛がって、愛してくれてたのに、

なんにも親孝行も出来ないまま、逝っちゃうなんて。

成人式も見てほしかったし、彼氏にも会ってほしかった。

「遠くに行ったらあかん。町内でお嫁に行き」なんて言ってたのに。

こんなに早く、自分が遠くに逝ってしまうなんて。

 

浴衣は少し辛くて、数回、和裁の時間はグズグズしてしまってたんだけど、

友達や先生が気遣ってくれてることも、分かってたので、

結局、ギリギリになって、一生懸命縫いあげました。

出来上がったとき、お仏壇の前で、号泣しちゃった。

大きな泣き声、天国に届いてたかな。

 

姉は、子供が幼稚園に入った頃、「父が見に来てくれた」って言ってました。

優しく微笑んでくれて、ス~って消えちゃったって。

私には、見せてあげたい子供も出来なかったけど、

おばちゃんって言われる年齢になった今も、元気でやんちゃに笑ってるから、

会いに来てほしいな。

“ありがとう”と“ごめんね”ぐらい、ちゃんと言いたかったな。

 






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最終更新日  2006年08月13日 16時22分08秒
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