テーマ:好きなクラシック(2280)
カテゴリ:コミュニティビジネス
探してます、この人@小林美奈ちゃん
ここしばらく、私の車のカーラジオのステーションは Kモーツァルト・クラシックステーション。 以前は、子供を助手席に乗せると、すぐにKROQ・ロックに変え られてしまっていた。 「It makes me sleepy!」 私もそうだったからね、前は。 別に最初からクラシックが好きだったわけではない。 それまでは、他のステーションで好きな曲がない時、耳 障りにならないという理由だけでこのステーションを選 んでいた。 ところが。 とうとう「クラシックが好き」になってしまった。 いや、嘆くことではないんだけど、これには長い伏線が 引かれている。 20年前の東京。(年ばれてる?) 当時、何故か、芸大を落ちた癖に、芸大寮にしばらく居候 していた私。ずうずうしさはこの頃から発揮されてた(笑) 私が受けたのは油絵科で、その寮に居候するきっかけにな ったのは、ちょっと前にそこの彫刻科にいた高校の先輩の 縁だった。 でも何故か私は音科(おとか、と読む。音楽専攻のこと) の子達が珍しく、彼女らとも仲良くなる。 音科でも異質なのが理論を勉強している楽理の子達。 みんな何らかの楽器を演奏するが、指揮者志望なんかも この学科にいたと記憶する。 その一人が小林美奈。 長いソバージュにリボンをつけたりする、こまっしゃく れた少女趣味の彼女(当時)は、その頃、 上石神井から都内のバイト先に50分かけて自転車 で通う私とは対照的だったが、何故かウマが合った。 元々ピアニストを目指していた彼女からピアノまで習おう と無謀なことを考えたこともある。 「それじゃ、ダメ!ピアノに手がおけるようになったら 教えてあげるわよ。」 ピアノに手をおく・・・ 力を抜いて。 これ、意外と難しい。 「肩に力入ってるって。ほら、何にも考えずに!ポンって。 考えちゃダメ!」 ほとんど宮本武蔵の世界(^^;無我の境地を極めろ、って。 その時の彼女の完璧主義者ぶりに、 「こいつ、絶対、先生にはなれない・・」 と思いつつ、その彼女の厳しさに敬意を表した私。 何でも美奈ちゃんが習った先生は、その力を抜いて鍵盤に 手がおけるようにならないとレッスンを始めてくれなかっ たらしい。 また、その頃、卒論も書いてた彼女は、何とかいうその頃 注目されてた作曲家の研究もしていて、 「彼の曲の構造ってね、シンメトリーなんだけど・・云々」 という話を延々と熱く語っていた。 「あんた、話す相手間違えてるよ」 芸大寮、どの子も一生懸命何かを目指していた。 楽理なんて、自分で楽器もしないのに、何でこんなに熱くな れるんだ?なんて、門外漢の私は思ってた。 それにしても・・・ 「この人のこの情熱ってどこから来るんだろう?」 と美奈の語る姿を眺めていた。そして、暖簾に腕押し、 話しても反応のない私に向かって最後に放たれるセリフ。 「いしまる!クラシックはいいよー!いい音楽っていうの はあるんだよ。絶対、聴いた方がいいよー!」 このセリフをおそらく彼女と一緒にいる間に100回くら いは聞かされたと思う。 そのおまじないのようなセリフが20年後に花開き、私の カーラジオではクラシックが流れるようになった。 美奈ちゃん、あんたの勝ちだよ。 勝ち誇ったような美奈の顔が浮かぶ。 その顔を20年ぶりに見たいと思って、探索中。 桜の日本で会えたらいいなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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うさ0203さん
>あぁ、私も20数年前、美大の浪人生!?になりたかったなあ…出来れば江戸にのぼって。 今からでも遅くは無い!? > >おセンチに懐かしい気分になりました~(^o^) 日本の大学ってまだ社会人にはあまり解放 されてないですよねー。 この間、80歳の女性が大学を卒業したと いう記事を読みました。日本ですよ。 さて、今日から日本です。 桜、そっちに見に帰れるといいなあ。 (April 6, 2006 03:28:14 AM)
出来れば20前後の怖いもの知らずの時にやりたかった…というのは、言い訳?…たぶん、おそらく、きっと。
それはさておき、小林美奈さんに再会出来るとイイですね。出来たらおもしろそう~(*^_^*) (April 12, 2006 01:13:02 AM)
彼女は仙台に帰りました。その後は、不明です。
(December 14, 2016 04:59:23 AM)
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