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カテゴリ:漫画・詩・小説
死んだ人の脳を見るとその人の念が伝染するという
迷信があります。 青木が見た鈴木の脳には貝沼の秘密が隠されていました。 貝沼は28人の少年を28通りのやり方で楽しんで殺し、 さらに少年院でヒーリングを行い、皇室の結婚パレードを 見たら、「最も恐ろしいものが追いかけてくる」と 催眠術をかけ、9人の少年を自殺に追い込み殺害します。 数年前、薪さんはスーパーの万引きを見逃して、貝沼の 盗んだ食べ物の代金を代わりに支払ってあげます。 貝沼はその優しさに感謝し、「生きる希望がみえた」と言います。 貝沼は留置所で、鏡に向かって、なぜ殺したのかを語り、 ナイフで首を切って自殺します。 「殺された28人の少年はあんたへのプレゼントだ。」 「薪さん愛してるぜ。」 という貝沼の最後の言葉には執念ともいうべき薪さんへの 歪んだ愛が感じられます。 貝沼は死んだ後、自分の脳が薪さんに見られることを 望んでいたのです。 鈴木は薪さんを守るために貝沼の脳もデータも総て処分します。 そして、貝沼の脳を見た自分の脳を誰にも見られないように撃つ しかなかったのですが、自分では撃てず薪さんに撃って欲しくて 発砲し、薪さんは思わず鈴木の胸を撃ち、殺してしまいます。 薪さんは深く後悔し、ずっと忘れられずにいました。 そして、鈴木の面影を青木に追い、薪さんは青木に言います。 「たとえ死んでも誰にもこの脳が見られないように 僕を殺す時は頭を狙ってくれ。」 秘めた思いを誰にも知られたくないから、誰にも脳を見せる ことができない薪さんの苦しみは4巻の『外科室』の話へと 続いていると思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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