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2012年06月02日
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 BLの苦手な方は読まないでください。

 18禁です。

 苦情は受け付けません。

 何卒お許しくださいませ。m(_ _)m



  手書きハート  手書きハート  手書きハート  手書きハート  手書きハート  手書きハート  



 お風呂からあがると、僕は伊藤君のTシャツを借りた。

 大人用のMサイズのTシャツはいつまでも子供服を

 着ている僕にはブカブカで大きかった。寝室に行くと、

 布団が一枚敷いてあった。

 「お母さんの布団はシーツを今日洗ったから、使えないんだ。

 俺と一緒でいいよな?」

 と伊藤君が聞いた。伊藤君の家は貧乏でシーツの替えが

 なかった。洗濯したシーツが乾くまで布団が使えないって

 可哀相だなと僕は思った。僕は伊藤君の布団に入って、

 一緒に寝た。6畳2間のアパートにお母さんと二人暮らしの

 伊藤君は中学生になっても、やっぱりお母さんと一緒の

 部屋で寝ていたのだった。寝室と居間しかないから仕方ない

 のだけれど、幼稚園の頃からずっと一人で寝ている僕には

 異世界のような感じがした。

 「抱いていいよ。」

 僕は隣で寝ている伊藤君に言った。驚くほど自然に出てきた

 言葉だった。

 「麻里緒・・・」

 伊藤君は少し考えた顔をして、僕に言った。

 「俺は抱かないよ。俺は麻里緒のことが好きだけど、

 そういうことはしたくないんだ。」

 「僕が女じゃないから嫌なの?」

 「性別は関係ないよ。俺は麻里緒と友達のままでいたいんだ。」

 「セックスしても友達のままでいればいいじゃん。加藤君には

 内緒にしとこうよ。それとも常磐先輩が恐い?」

 僕はずるそうな顔をして、伊藤君の足に僕の足を絡めた。

 「加藤は友達だから内緒にはできないよ。でも、常磐先輩が

 恐くて手が出せないとかそんなんじゃないんだ。みんな早く

 童貞を捨てたがるけど、俺は違うんだ。体がまだ大人になって

 ないからだって加藤は言うけど、俺だって夢精くらいするし、

 いつもその夢には麻里緒が出てくる。正直に言うと、麻里緒と

 したいと思った事はあるよ。だけど、俺は麻里緒の友達だから、

 しちゃいけないと思うんだ。」

 「どうして?」

 「俺が麻里緒としちゃったら、麻里緒には本当の友達が

 いなくなってしまうだろ?それって悲しい事だと思わないか?」

 僕は伊藤君の言ってる事が分からなかった。僕は今まで愛を

 得る代償として身体を差し出してきた。僕に優しくしてくれる

 総ての人間が僕の身体を求めてくると思っていたのに、

 伊藤君は違っていた。


                           (続く)










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最終更新日  2012年06月03日 11時40分06秒
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