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2007/02/17
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>つづき

■非野宿者は自立しているのか?

そもそも非野宿者は自立しているのだろうか?現在は過労死などが問題になっているが、自分の命も守れないほどの状態が自立しているとはいえなと思う。私の考える自立の大前提は自己決定だ。現在に言われている自立は経済的な自立であり、安定して収入の得られるための支援を自立支援と呼んでいる。しかし、仕事ばかりに一生懸命で自分の靴下のありかも分からないサラリーマンも沢山おり、その結果、家庭に居場所を作れず、熟年離婚で退職と同時に、金の切れ目が縁の切れ目的に扱われている。これが自立した人間のあり方なのか。非常に疑問だ。

逆に、野宿生活者にも自立している人はたくさんいる。ある人は年金の受給資格を持ちながら野宿していて、生活保護を受けるようになって、手続きを行い、年金を受給できるようになった。この仲間は近所の地区センターに行って、子どもたちに囲碁などを教えて、昼間を過ごしている。精神的に自立しているからこそ、そこに収入が加わるので、非常に意味があるのだ。

神奈川県内のある市では、70代の野宿生活者が近隣の住民から草刈りなどの仕事を請け負って生活費を稼いでいる人もいた。また、他の野宿生活者は季節によって、貝を採ったり、銀杏拾いをしたり、山芋掘りをしたりして、生活費を得ている仲間もいた。これを自立と呼ばずして何と呼ぶのだろうか。

野宿生活者関連の施設ができるというと、よく反対運動が起こる。法律上は、施設に入れば「ホームレス」ではないことになっている。しかし、ホームレス入居施設反対など看板などを作って、反対運動をする。このことは単に住居を得ただけでは何の解決にもならないと肌身で住民が感じているということだ。もちろん、逆に言えば、野宿生活者問題は単に住居だけの問題ではないということでもある。野宿に至る過程では様々な問題がある。いくつもの問題が複雑に絡み合っていたり、たまたま不運が続いていたりすることもある。絶対に野宿する可能性がない人はいないが、野宿しにくい層がいることは確かだ。野宿し難い層の一番は親の資産の有無だ。親が資産を持っていた場合、高学歴を得やすく、安定した仕事にもつきやすい。また、突発的なトラブルに巻き込まれても、自己資金で解決できる場合が多い。野宿生活者には集団就職世代が非常に多いことからも、このことは間違いなく言えると思う。

過労死の問題について書いたが、野宿生活者の中には、自殺を考えた人もたくさんいる。実際に自殺未遂をした人もいる。ドギツイ言い方だがこれも事実だ。それでも生きることを選んだ。この点は評価されるべきだろう。

ある藤沢市の野宿生活者は借金苦から自殺も考えたという。しかし、生きることを選び、生活保護を受け、債務整理をしてみたら、なんと700万円もの過払いが見つかった。まじめすぎるぐらいまじめに生活してきたために、サラ金業者にいいようにされてしまったのだ。それでも、生きることを選んだので、現状を打開することができた。このような人を前にしてもなお、野宿生活者は怠け者と言えるのだろうか。

                          >つづく 






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最終更新日  2007/02/17 08:04:15 AM
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