【HM/HR】AVENGED SEVENFOLD / AVENGED SEVENFOLDはメタルじゃないと思うんだけど…
なかなか時間が取れなくて、今頃BURRN!の人気投票結果とか見ているわけですが、現代を代表する中堅メタルとして名前が挙がるのはCHILDREN OF BODOMIN FLAMESARCH ENEMYと北欧勢ばかりなんですよ。これはしょうがない。アメリカは90年代が冬でしたから。でも、メタルの代表が全部デスメタルの流れなわけですからそりゃパイは減ります。でも、濃さは保てているという広瀬の言葉は納得。80年代は代表と呼べるバンドはどれもハードポップでしたからパイはまさにアメリカのメインストリームを席巻していたわけです。上記にアメリカ勢としてはSLIPKNOTなんかを入れるべきなんだろうけど、SLIPKNOTって、メタルはメタルだけど、エクストリーム過ぎる部分が強いような気がします。あとはKORNだけど、これまたメタラーはあまり聴いていないから純粋なメタルとは認識されていないのでしょうね。それでも、その音楽性にはメタルを感じ取れる部分は十分あります。さて、次代を担う若手としてはLAMB OF GOD, KILLSWITCH ENGAGE, AVENGED SEVENFOLD, AS I LAY DYING, SHADOWS FALL, TRIVIUM, MASTODON, ATREYU, BULLET FOR MY VALENTINEといった感じで一つ以外全部アメリカのバンドという非常に喜ばしい状態なのですが、やはりその中でも名前が挙がるのはBULLET FOR MY VALENTINEとAVENGED SEVENFOLDなのです。音楽性からもIRON MAIDENとJUDAS PRIESTという初代メタル2枚看板を連想させます。ただBFMVはエモの血統を一部に受けざるを得なかった。正統派メタル、ジャーマンメタル、デスメタル、スラッシュメタルといったメタルの括りの中からの進化系ではトップに立てないのが現状。一方、AVENGED SEVENFOLD。アマゾンカスタマーレビューの褒めちぎりぶりに改めて今日聴き直してみましたが、ますますメタルに聞こえない。ライブを見れば分かりますが、あれは歌ものバンドなのです。確かにスラッシュっぽいアレンジがたまに出てきたりしますが、そのアレンジ自体は曲を活かす、ボーカルを活かすことに専念しているだけであり、そのおかげで曲はかなり洗練されています。しかし、あくまでボーカルメインなのですよ。そこが、ガンズに似ているといわれる所以でしょう。曲が似ているのでなく、歌ものとその売れ方が似ている。で、問題はメタルでもない、ハードポップでもないこのバンドがメタルの代表とされることなのです。AVENGED SEVENFOLDは非常に個性的です。後にも先にも似たバンドは三流コピーバンドしか現れないでしょう。事実、ガンズのコピーバンドは現れませんでしたからね。だから、ガンズはメタルの代表とは呼ばれなかったのです。一方、AVENGED SEVENFOLDの前のアルバムはメタルがかなり残っていました。だからメタルに括られたわけだけど、ライブを見ればメタルバンドでないのはすぐに分かります。ということで、AVENGED SEVENFOLDを越える、メタルの血を引いたバンドがアメリカから出てくるのを切に願っています。少なくとも、AVENGED SEVENFOLDからメタルに入ったヒトはその先は行き止まりです。似たようなバンドは居ないわけですから、そんなバンドが代表になってはいけません。