ひよっこ血液内科医の独り言

ついに火曜日から仕事が始まった。
予想通りというか、全くなんにもできないひよっこドクターで、やってることはほぼポリクリ学生状態。
でも、まだ受け持ち患者さんがいないので、それ以下かも。
学生時代と変わったことといえば、名札の色が白からブルーに変わったことぐらいだ。
ちなみに病院では白衣を着ている人はみんな「先生」とよぱれるので、学生でも「先生」と呼ばれる。
したがって、医者になったからといって呼び方は一緒なのだ。
まあ先生と呼ばれるのはあんまり好きじゃないんだけど。
というか、二人称が「先生」という、なんか異常な世界なのね。

さてさて、初日はいきなり病棟。
元気よく挨拶をしなければ!と思っていたが、実際に行ってみるとみんな忙しそうで、とてもじゃないけどそんな雰囲気ではない。
若干おどおどしながら挙動不審な私。
先生達も忙しそうで、なかなか声をかけづらく、しばし棒立ち。
そんなことしてたら、そのうち某先生が点滴のルートキープを教えてくれた。
ほっ。
一回目は先生の腕をありがたくお借りして、次からはもう一人の女の子とお互いを刺しまくった。
一応、見えてる血管ではなんとか成功し、見えないけれど弾力のある血管でも一勝一敗だったので、ちょっと自信がついたかな。
穴はいっぱいあいちゃったけど…(汗)

昼から、ちょうど看護学生のツベルクリン反応があったので、ついていってみた。
そしたら、上の先生が「ツベルクリン打ってみる?」と言うではないか!
もちろん私に、ではなく、看護学生さんたちに、である。
うそー!って感じだったが、思わず「やってみたいです」とか答えてるし。
結局、調子に乗ってすごいスピードで打ちまくったが、ほぼ3割は皮内注射ではなく皮下注射になってたな。
ごめんよー。
その後、医局の研究発表会やら、血液カンファレンスやらで結局終わったのが10時だった。
とにかくお腹ぺこぺこ。
初日からいきなりハードだったわ。
でも、血液内科はなかなかエキサイティングかも。うふふ。

二日目は朝から病棟処置に参加。
点滴の側管から薬剤を注射したり、皮下注射をしたり、ついでに血液ガスも取った。
動脈穿刺を上腕動脈からはしたことがなかったので、ちょっとドキドキ。
でも、ものすごい血管がぶっとい人だったので、助かった。ほっ。
午後から教授回診。
この科の回診はいつもやたらと長く、三時間はかかる。
その間ずーっと立ちっぱなしなので、ポリクリの時から恐怖の回診だった。
でも♪
この日は研修医のための輸血部オリエンテーションに当たってたので、私だけ抜けてそっちのほうへ。
ラッキー!
と思ったら、回診が始まったのがかなり遅かったらしく、終わりの方だけ参加するつもりが、ほとんどフル参加になってしまった。
うー、こんなはずでは…(涙)　
回診の後で、化学療法する人の治療に必要な薬剤や検査をオーダーした。
コンピュータでやるのだが、操作を覚えるのがなかなか大変だった。
でも、指示医のところに自分の名前があるのってちょっとうれしい。
この日は、早めに帰れたので先輩とご飯を食べに行った。
近所に和民ができたのだけど、どうもイマイチ。
今度は近所のお豆腐料理屋さんにしよっと。

三日目、つまり今日も同じく病棟。
処置を見学したり、実際に採血をしたりした。
でも新入院の人の採血で、採血管に６本取らないといけないのを一本見落として５本に分注してしまい、後で上の先生にもう一度採血に行かせてしまった。
採血自体は成功したのに、なんか悔しい。
というか、患者さんにも先生にもほんとに悪いことをしてしまった。
ごめんなさい!
それから、その辺をうろうろしていろんな先生にミニ講義を受けたり、化学療法の患者さんの血圧を五分毎に測ったりしたが、やっぱり暇だった。
診療チームの患者さんを先生に紹介してもらってちょっと診察させてもらったのだが、心音に大切な所見があったらしいのを見落としていたらしい。
後で言われてハテナ?だったので、もう一度聞きに行こうと思ったら、セカンドオピニオンのために夕方から外泊されてしまってた。
来週帰ってこられたら、絶対に聞きに行かなければ。
なんだかんだで病棟にもようやく慣れてきて、何をしていいかはわからないまでもなんとなく全体の流れはつかめてきたかな。
夕方から研修医のための勉強会。
今日は心電図だった。
最後に一人二枚ずつ心電図を読まなければ帰れないというおまけつき。
ものすごくたどたどしく所見を言ってたら、先生がしびれを切らして誘導してくれた。
もっと勉強します。。。
はぁ、循環器は苦手だ。
循環器内科に10月から行くのだけど、それまでになんとかなるのかしらん。

なんだか勉強しなければいけないことは山積みなのだが、帰ったらバタンキューの生活なので、右から入って左に抜けていくんだな、これが。
でも、某先生が言ってたのだけど、紙の勉強だたけじゃなくて、研修しながら生の知識と経験を入れる方がきっと大事なのだ。
よし、いっぱい聞いて耳年増になるぞ!
って、違うよね･･･。(笑)