2007/04/27(金)23:41
小児科な毎日
ひさびさの更新です。
別に大した仕事はしてないのですが、家に帰るとバタンキューで最近なんだかお疲れモードです。
さてさて、世間は明日からゴールデンウイークですが、病院には患者さんがいるのでそうはいきません。
そこで、新入院をめぐってオーベンをも巻き込んだ壮絶な駆け引きが繰り広げられるのであります。
というのも、万が一にも連休前に重症患者さんを持ってしまうと、ゴールデンウイークという言葉がはかなくも夢となってしまうのです。
で、みんなそれぞれに自分がいかに仕事をしているか、いかに大変な患者さんをもっているかということを主張しあうことになります。
この時期、入院患者一覧のボードには、自分の患者をこれ見よがしに大きく書きスペースを取ることで他を威嚇したり、他人の患者が退院しそうと聞くや素早くその札を外す、あるいは自分の患者が退院してもしばらく何食わぬ顔で札をそのままにしておく、などといった行為が横行します。
みんな考えることは同じなんですね。
ちなみに私は上記のあらゆる手を使ってオーベン共々応戦したのですが、連休前のこの大事な時期になんと二人も立て続けに受け持ってしまいました。
水曜まではなんとか乗り切ってたのですが…。
まず、一人目は10ヶ月の心奇形の赤ちゃん。
この子を受け持ったら入院中に好きなだけエコーできるよん、という甘ーい言葉についふらっとなりついうっかり主治医になっちゃいました。
というか、心臓グループのH先生、とっても声がいいのでその声で誘惑するのはずるいです。(誘惑とはちょっと違うけどね。)
結局、エコーはとことん付き合っていただき、ものすごく勉強にはなりました。
こんなにできの悪い生徒なのに最後まで切れなかったH先生ってすごい…。
とっても複雑な心臓で、この子なりに一生懸命生きているのはわかるのですが、私の顔を見ると泣きます。
とってもかわいいのですが、なんだか少し傷つきます。
気管支炎なので、泣くと痰がからんで、ただでさえチアノーゼ気味の顔を真っ青にして泣くので、見ててちょっと怖いです。
でも、幸いこの2日でだいぶよくなってきました。
セファメジンよ、ありがとう!
二人目は、昨日のN先生の腎臓外来に来た13歳のネフローゼ症候群の女の子。
昨日の外来検尿で尿タンパクがどどっと増えていて、緊急入院になりました。
N先生は私のオーベンなので、自動的に私が主治医になってしまったのです、トホホ。
いきなりの緊急入院で、しかも4回目の再発なのでかなりショックだったらしく、昨日からものすごく落ち込んでました。
そりゃそうだよね、なんでいっつも私だけって思うよね。
健康に育つってのは実はすごいことなのかも。
で、なんとか心を開いてもらうべく今日はちょっと頑張りました。
でも、こちらも部屋に入ると号泣中。
うーん、これはちょっとムズカシイ。
なんとかゲームの話でつかみはOKかな。
ちなみに好きなゲームは三国無双だそうな。シブイ女子中学生なのでした。
後はプリクラ帳やらを見せてもらってちょっと和んでました。
ちょっとは気持ちも落ちついて、朝方はひどかった顔の浮腫も夕方にはアルブミンをいったこともありだいぶ改善してきたので、よかったです。
このまま何事もなく連休を乗り切っておくれ!
あとは共観をのぞいては無事みんな外泊させたので、この二人がネックです。
とはいえ、このまま何もなければ特にすることもまあないのですが。
一応毎日検尿を出してるので、それを見に病院に行くことにはなりそうです。
でもオーベンが当直の日はまかしちゃおうっと。
なかなかに余裕のある研修なのですが、下手をすればまるまるGWは休めそうだっただけにちょっと残念。
でもまあ、これも勉強ですわな。
とりあえず、明日はオケの本番なので、ゲネの前にチラッと病院に顔をだそっと。
あ、でもその前に美容院にもいこうかな。
美容院と病院、どうもお後がよろしいようで…。