寝言は寝て語れ (旧analyzer的独白)

2020/02/23(日)21:12

・迷答弁だらけでも「棚橋采配」で予算委は着々進行中

時事&立腹(3816)

迷答弁だらけでも「棚橋采配」、野党憤り 過去には菅首相を「粗大ごみ」扱い 毎日新聞 2020年2月23日08時00分 衆院予算委員会で質疑が止まり、野党議員の抗議を受ける棚橋泰文委員長  「募ったが、募集はしていない」(安倍晋三首相)、「つい、間違えた」(松尾恵美子・人事院給与局長)。「桜を見る会」や黒川弘務・東京高検検事長の定年延長などを巡る野党の追及に対し、衆院予算委員会では「迷答弁」が相次いでいる。だがその割には、予算案審議の「日程消化」は順調で、与党ペースが続いているという。野党はその要因の一つとして、棚橋泰文予算委員長の議事進行を挙げ、「あまりにも政権に寄り過ぎだ」と批判している。  棚橋氏は衆院岐阜2区選出の自民党衆院議員。「自民党所属なのだから、政権に有利な議事運営をするのは当たり前」と思われるかもしれない。しかし長年の慣例で、国会の委員長や衆参の議長は中立的な議事運営を図るのが当然とされる。「議論によって少数派の意見を反映させる」という原則を守るためだ。  棚橋氏の議事運営が注目されたのは、1月28日の立憲民主党の会合での枝野幸男代表のあいさつだ。枝野氏は「日常的に完全に与党寄りの運営を公然としてはばからない。そろそろ入閣をしたいということで、総理にしっぽを振っているポチなのか、と私は強く申し上げたい。恥ずかしくないのか、あんな姿を(NHKの生中継で)1日7時間も放送されて。恥を知れ、と申し上げたい」と強い口調で述べた。  これに対し棚橋氏は翌日、記者団の取材に応じて反論。「枝野さんは他人を人として扱わない方なんですね。本当に残念です」「人を人として扱わない発言をされたことに、大変強い憤りを覚えている」と語った。  ただ、その棚橋氏も、時の首相に面と向かって「粗大ごみ」と言い放った過去がある。民主党政権時代の2010年11月8日の衆院予算委員会で、菅直人首相(当時)に「あなたは存在価値あるんですか、総理大臣として。粗大ごみじゃないですか」と迫った。当時焦点だった小沢一郎氏の証人喚問を要求する流れの中での発言だった。  では、実際の「棚橋采配」はどんなものなのだろう。この間の予算委審議で与野党が特に紛糾した場面を振り返ってみる。  最も野党を怒らせた場面は2月12日だろう。立憲の辻元清美氏に対して、首相が浴びせた「意味のない質問だよ」とのヤジへの対応だ。棚橋氏は自身が発言中だったとして、「私には聞こえてない」と述べて議事を続行しようとした。棚橋氏の席には野党で日程交渉を担う理事たちが押し寄せ、辻元氏や次の質問者の立憲の逢坂誠二氏が質問時間を計測する時計を止めるよう訴える展開となった。その主なやり取りを記してみる。(中略;原文はこちら)  これ以外でも、答弁の不安定さが指摘されている北村誠吾地方創生担当相に、露骨な「アシスト」を送った場面でも野党が憤った。2月10日の委員会のことだ。(中略;原文はこちら)  18日の「理事会」で与野党理事が日程協議をした際には、棚橋氏が陳謝に追い込まれる場面もあった。立憲の理事の大串博志氏によると、与党側の日程提案に対して大串氏が「今のところ強行採決の中で(日程の決定が)行われている異常な状況なことを忘れないでほしい」と発言しかけたところで、棚橋氏が鉛筆を机にたたきつけたという。大串氏は記者団に「とてつもない音をたてて私を威嚇した」と説明。その場で棚橋氏に「何ですか、今のは」「威嚇ですか」「どういうことですか」と問い詰め、棚橋氏を陳謝させたと明かした。大串氏は「私も長いこと議員をやってますが、過去になかったような暴挙だったので、あえて報告する」と記者団に語った。  棚橋氏は「ポチ」発言への反論の際、「ご指摘をきちんと受け止めながら、公平公正にこれからもやってまいりたい」と語っていた。しかし野党は全くその言葉を評価していない。立憲の安住淳国対委員長は「公平な委員会運営は、もう無理な人ではないか。公平性に全く欠ける、交渉を一切しないで時間だけ潰そうという魂胆が見え見えだ」と批判。自民党の森山裕国対委員長への抗議を繰り返している。  それでも与党内で棚橋氏の議事運営を深刻視する向きは少ない。官邸幹部が「彼の差配は極めて良いでしょ」と評価するほどだ。  背景には、予算案の「月内通過」の流れが揺らいでいない事実がある。「月内通過」は「2月中に衆院本会議で予算案を可決し、参院に議案として送付すること」を指す。憲法60条では、参院への予算案の送付後30日以内に参院が議決しない場合、「衆院の議決を国会の議決とする」と定めている。  新年度の4月1日から執行される予算案は、年度末の3月31日までの成立が望ましい。逆算すると3月2日までに予算案が参院に送付されれば、参院の議決がなくとも予算案は「自然に」成立する。「月内通過」は予算案の「自然成立」の確定を意味している。「迷答弁」が連発されても、棚橋氏の采配で議事は着々と進行中だ。【毎日新聞;元記事はこちら】  ◆さすが元官僚。彼の頭の中には予算案を予定の日までに衆院を通過させることしかない。彼にとってそれが委員長のお仕事であって「議論する」という委員会最大の使命は二の次なのだ。自民党内で評価されるにはそれが大事なのだろう。民主主義の何たるかは関係ないんだ。新しいおバカスター誕生だな。

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