デートの帰り、別れ際
「迷子なったらあかんで」
「うん、ここは大丈夫」
「ちゃんと○○行き乗るんやで」
「うん」
「△△駅で降りんとあかんで」
「うん」
「○○まで行ったらあかんで」
「うん」
「車は△△駅にあるんやで」
「うん」
「よし」
「もう・・・ちっちゃい子に言うみたいに・・・」
「だって、後輩やしな」
ふん
いつもいつも、えらそ~に上からものを言う
「帰りね・・・泣く・・・」
「泣くん?」
「うん・・・」
「あかんよ」
「だってね、さっきはあなたとふたりだったもん
帰りはひとりだもん・・・」
ぎゅ~って、強く強く
つないでいた手を握ってくれた
「覚えた?手の感触」
「うん、覚えた」
「泣いたらあかんよ」
「うん、わかった、大丈夫」
「帰ってきてね」
「わかったよ」
あなたの心が私の元へ・・・
そう言わなくても・・・わかってくれたと
つないだ手の温かさで、
ちゃんと感じることができたよ
だって
12歳のときからあなたの後輩やってるんだもん