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Birds of a feather flock together

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2007年09月24日
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カテゴリ:掌編
雨に濡れた君へ

その頬を、そっと包む。
手のひらから伝わるのは、柔らかくて、冷たい頬の感触。
それと、頬に流れる涙。

ボクはそれを、
人差し指でそっと拭った。

君は、
顔を綻ばせて、ボクに笑顔を向けようとした。
けれど、うまく笑顔を作れずに、くしゃっと顔を歪ませた。

もう一度笑顔を向けようとするけれど、
その瞳には涙が溜まり、目尻からは涙の筋がはしっていた。

一番辛いのは君なのに。
ボクよりも、とっても辛いのに。
それでもボクなんかの為に、健気に笑顔を作ろうとする。

君の頬を包んだ手のひらを、
君の背中で組んだ。。
君のおでこがボクの肩にあたって、少し照れくさかった。

ねえ、ボクは大丈夫だから。
ボクには、君がいてくれるだけで十分だから。
だから、ね?

だから・・・
ボクと、ずっと一緒にいてください。

今は、泣いてもいいんだ。
もちろん、泣きたいときに泣けばいい。

だけどね?ボクのわがまま言うとさ、
笑っていて欲しいんだ。

笑えないんなら、ボクが笑わせてあげるから。
悲しみは、ボクが癒すから。
幸せは、二人で掴み取れるから。

ね?雨に濡れた君。
君を抱きしめているうちに、
雨は上がったよ?

君の雨は、やんだかい?

●コーナー
小説





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最終更新日  2007年09月25日 01時16分10秒
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